大井川・東俣林道 広河原って名前なのに、河原じゃねぇ〜じゃん！
静岡県
guil
体力度について
- GPS
- 13:07
- 距離
- 24.5km
- 登り
- 826m
- 下り
- 824m
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| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
自転車
|
写真
メインの廃屋前に有った黒光りする物体．．．コールタールか何かだろう。30年、40年経ってもこんな状態で残っている．．．汚染というものはこんな感じで、簡単には無くならないのかもしれない．．．
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暗くて良く分からないが、田代ダム湖の水が抜かれていた。流入ゲートが閉められていて、放水路側から水が捨てられていた．．．リニアの関係？、発電所までの導水路の点検？、ダム湖の浚渫？
色々考えられる．．．
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リニアの関係？、発電所までの導水路の点検？、ダム湖の浚渫？
色々考えられる．．．
9月19日に土砂崩れが有った場所（二日前の状況）。落石が起こる前に左上に見える重機で危ない岩を落として除去する作業をしていた。予想以上に広範囲で崩壊が起こってしまったようだ。
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22年末に廃止になったダムサイトのトイレの代わりに、沼平ゲートに仮設トイレが設置されていた。ゲートのお兄さんに聞いたら夏季限定ではないと、自信無さげに言ってました。
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装備
| MYアイテム |
guil
重量：-kg
|
|---|---|
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
|
感想
昨年6月、念願であった東俣堰堤を訪れることが出来た。
時間的に余裕があれば上流の広河原まで．．．と思っていたのだが、中途半端になりそうだったので、来年のお楽しみ．．．という事にして引き返した。
本年6月、再度東俣を訪れ広河原まで．．．と計画していたのだが、日向林道のアケ河内への好奇心が勝り、広河原行きは後回しになってしまった。
今年は色々な意味で調子がイマイチ．．．気力も充実せず、「広河原はヤメにしようかな．．．」なんて思い始めていた。
昨年末に広河原行き用にスポルティバのアプローチシューズを買ってしまった。
この靴が無駄になる．．．そんな貧乏人のセコい考えが、広河原行きを後押ししたのだ．．．
9月も中旬．．．日の出は遅く、日没は早い。
なるべく明るい時間帯に行動したいのだが、こればかりは時期的に如何ともし難い．．．
出発は昨年とほぼ同じになってしまった。
東俣橋の上から西俣と東俣の流量を見たが、西俣は昨年よりかなり少なかった。
東俣は同じ位に見えた。
今回で東俣は3回目、自分的には歩き方が分かって来たと思うが．．．
実質13時間しか行動できない、無駄な動きを減らしたつもりだが時短は難しい。
今回も主たる目的は360度動画を撮影すること。
頭上にカメラが付いていると、身長2m程の人に匹敵する。
木の枝が引っ掛かったり、倒木の下をくぐり抜ける時は非常にストレスが掛かるのだ。
昨年撮影した東俣堰堤まではカメラ無し．．．
ヘルメットはザックに括り付けた。
頭上のカメラが無くなっただけで非常に快適に歩けた。
東俣の渡渉用に購入したのが、LA SPORTIVA TX2 Evoだ。
イノヴェイトで痛い思いをしたガレ場でも大丈夫そうなソール、水はけの良さそうなアッパー．．．
ただ、靴紐が締めにくい．．．
思ったようにホールドしてくれない．．．
適当に縛って歩き始めたのだが、これが後でとんでも無い事になってしまうのだった．．．
今年は崩壊地の押出量が多い。
赤崩の沖積錐もいつになく手前まで張り出しているように見えた。
第3橋上流の大崩壊地も同様に礫が張り出して堆積していた。
最近このあたりに大雨とか有ったのだろうか．．．台風？
新たな崩壊地も見られ、昨年歩けた道も無くなっていた。
その下には、落石と倒木で上手い具合に堰が出来ていた。
東俣堰堤付近の落石防護ネット内の落石がかなり増えている。
この日（2024年9月18日）に発生した、寸又峡の遊歩道の落石現場のように道を塞ぐまでになってしまったら、一体どうするのだろうか？
中電が除去でもするのかな？
それとも、この道は放棄？
東俣堰堤から広河原までは4kmちょっと。
堰堤付近こそ川面との距離が有ったが、暫く行くと川が非常に近くなる。
思っていた以上に林道が残っていて非常に歩きやすかった。
とは言え、河原を歩かないと先に行けない部分も多々有った。
河原を歩いていると遠くに川を横断する白いものが見えたような気がした。
確かめたが良く分からない．．．
暫く行くと白いきれいなガードレールの橋が見えた。
橋だけ見ると、こんな山奥では絶対に考えられない、普通に車が橋を通行しているような感覚になってしまった．．．
橋の下流側100m程は林道部分が崩落していて、河原を歩くか、斜面をトラバースしなければならなかった。
ザレた斜面を、木の根っ子を掴みながら上り、橋の袂に辿り着いた。
工事プレートを見ると平成6年6月とある。
1994年．．．30年前に出来た橋だ。
左岸下流側に有るネームプレートを見ると、つい最近竣工したように光り輝いている。
ガードレールも綺麗なままだ。
https://maps.app.goo.gl/W55GEXtvyVBh2Cpt5
橋を渡ると上りになる。
広河原という名前なので、野呂川に有る広河原のような場所を想像していたのだが．．．
樹林帯をくねくねと結構登って行く．．．
河原と呼ばれる場所に行くようには思えなかった。
沢を渡り少し下っていくと、かつての広河原事業所跡に出た。
https://maps.app.goo.gl/XQeHgm5nVhNMqnW99
残置された重機やトラック．．．廃屋が並んでいた。
川狩りから索道、索道から林道．．．いつの時代まで使われていた場所なのだろうか．．．
何か懐かしい．．．そんな感情が湧いてきた。
予定では地図上に点在する建物を巡るつもりだったが、日没時刻を考えると時間的に厳しくなり、割愛することになってしまった。
ドローンでの空撮も諦めた．．．
日没は17時50分頃．．．
ライトが有っても暗い山の中は歩きたくない。
頭の中で17時50分にはモノラック車庫に到着するよう目標時刻を決めた。
東俣堰堤：14時
大曲：15時
第1橋：17時
ほぼ目標時刻どおり、17時50分過ぎにモノラック車庫に到着した。
二軒小屋に到着したのが18時半頃．．．
荷物整理をし自転車に括り付け、19時半頃漆黒の闇と化した林道を沼平に向け出発した。
当然と言えば当然なのだが、林道には外灯がない．．．
人が住んでいる訳ではないので当たり前なのだが．．．暗い．．．
灯りが見えたのは井川蒸留所と、赤石水力発電所シャッター横のガラリの隙間くらいしか無かった。
途中小雨が降ってきた。
7月の富士山のことが有ったので、面倒だがカッパを着た。
カッパを着てから30分くらいか．．．赤石ダムを過ぎたあたりから月が見えるようになった。
見た目はまん丸．．．多分満月だ。
ボッチ薙のシルエットを見ながら、月明かりに照らされた林道を走る、幻想的なナイトランになった。
22時前に沼平に到着。
車中泊し、翌日白樺荘の温泉に入って帰ることにした。
翌朝、営業開始直後に白樺荘へ．．．
「ゆるキャン△」とのコラボで、名称が期間限定で「畑薙荘」に変わっていた。
朝イチということも有って、風呂は貸切状態、露天風呂からの眺めも良かった。
今回初めて立ち寄ったが、今までスルーしていた事が悔やまれた。
温泉から上がり自販機でコーラを買っていると、ロビーにいた女性に声を掛けられた。
「山から下りて来たんですか？」
「昨日、東俣林道の広河原まで行って来ました。」．．．
山好きな人が話しかけてきたと思ったのだが、質問内容が何かピンと来ない．．．
よくよく話を聞いてみると、東俣林道で土砂崩れが有り通行不能になっているらしいのだ。
現在の状況が良く分からないので、私に聞いて来たようだ。
自分は昨晩の19時半から22時くらいの間に、二軒小屋から沼平までの間を自転車で通ったが全く問題なかった．．．と伝えた。
この女性、登山ツアーのガイドさんであった。
東京から来るツアー客とここで待ち合わせをして、椹島までバスで行き、そこから登山して聖平小屋に宿泊する予定だと言っていた。
今朝、自転車を車に積んでいる時、眼の前をマイクロバスが通ったような気がした。
多分そのバスが通過した後に土砂崩れが発生したようで、ほんの数時間前に起こった事のようだ。
ガイドさんと立ち話をしていると、若草色の作業服を着た男性が土砂崩れの話をしながら入って来た。
東海フォレストの社員さんだ。
ガイドさんに「東海フォレストの社員さんだから、聞いてみたら？」と話を振った。
社員さんは二軒小屋まで物資を運ぶ仕事でここまで来たらしい。
10.5km付近、大面（おおめん）という場所で規模の大きな土砂崩れが有り、通行不能になっているらしい。
確実な情報が無いので、二人共ここで待機せざるを得ない状況だった。
食堂で少し早めの昼飯を食べて戻ってくると、ガイドさんは「ツアー中止になりました。」と、ちょっと嬉しそうに帰って行った。
ロビーで食事をしていた東海フォレストの社員さんと、少し話をすることが出来た。
四十数年、東海フォレストで仕事をしていると言っていた。（勝手な推測だが、今は再雇用なんじゃないかと思う。）
もしかしたら私と同じくらいの年齢かもしれない。
色々な事業所で仕事をしたと言っていた。
「昨日広河原に行ってきたんですけど、全然河原じゃないですよね。」と話すと、あそこは扇状地で、下まで斜面が続いていたんで広河原と呼んでいた．．．というようなことを教えてくれた。
57台風で沢（森屋沢）が溢れて水浸しになり、使い物にならなくなり撤退した．．．とも言っていた。
ダムが出来たんで川狩りが出来なくなり、索道で山梨県側に木材を運ぶようになり、それから林道での運搬になった．．．とも．．．
広河原橋の画像を見てもらった。
工事プレートに平成6年6月と有る．．．
57台風が原因で撤退したから、平成6年に橋なんか作る訳無いんだが．．．とも言っていた。
帰宅後画像をよく見たら、施工主は中部電力�蠅箸△蝓⊆勸�さんの言ったことに納得した。
東俣林道も何度か通ったことが有るようで、奈良田越の矢印標識の事も知っていた。
土砂崩れがキッカケで色々貴重な話が聞けた。
出来ればもう少し色々なことを聞きたかった．．．大曲西側尾根の小屋のこととか．．．
復旧の目処が立たないということで、社員さんも帰って行った。
約半日崩落が早かったら、自分も林道に取り残されていた筈だ。（最悪土砂に埋まっていた。）
「月明かりに照らされた林道を．．．」なんて優雅なことも言ってられなかっただろう。
今年の山行はこれで御仕舞．．．
冒頭に書いたが、靴紐の締め方がいい加減だったせいで、足の指10本の爪が紫色に変色してしまった。
親指に関しては爪が浮いてしまっている．．．近々剥がれるだろう．．．
今年は色々有ったが、最後は何となく「ラッキー」という感じで締めくくれた。
これから約8ヶ月のヨガの眠りに入ります。
来年の5月は凝りもせず「ホテルアケ河内」か、もしくは大曲の廃小屋探索かな．．．
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