バイクで登山 前穂高岳 北尾根 ソロ(屏風のコルから)
コースタイム
上高地 6:30 ー 8:10 徳澤園 8:30 ー 8:50 新村橋
− 10:30 中畠新道分岐 10:45 − 14:20 屏風のコル
− 14:30 最低コル 14:40 ー 16:40 8峰 泊(ビバーク)
9/21
8峰 5:45 ー 7:20 7峰 7:30 − 7:50 67のコル ー 8:35 6峰 8:40
− 9:30 56のコル 9:40 − 10:15 5峰 10:20 ー 12:00 4峰 12:10
− 12:20 34のコル − 13:20 3峰 ー 13:25 2峰 − 13:50 1峰(前穂山頂)
14:00 ー 14:30 紀美子平 15:00 − 17:30 岳沢小屋 18:20
〜 (途中 仮眠休憩)〜22:30 上高地バスT (ベンチ寝袋仮眠)
天候 | 両日共に晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
9/19 前夜 新潟発 R117経由(一部高速道利用) 信州健康ランド(:塩尻北IC最寄)にて休憩・仮眠 9/20 清水屋商店前(:沢渡第2P入口の対面)にバイク駐車 \@300×3日分 9/22 始発バスにて上高地から戻り、清水屋商店の露店風呂(\@300)後、下山 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(上高地 〜 徳澤園 〜新村橋) 一般道 (新村橋 〜 中畠新道分岐) 暫く作業道・砂利道を進み左折、道は明瞭 樹林帯だが脇は枯れ沢で暑い(ナイロンザイル遭難碑は見逃した) (中畠新道分岐〜屏風のコル) 沢のガレ場のトラバース(暑い)〜樹林帯。道は明瞭 (最低コル) 北尾根取り付きは、パノラマ新道との分岐部でロープを跨ぐ (最低コル 〜 8峰) 踏み跡は予想以上に解りやすく悩むことは無い。基本稜線通しで、涸沢側を巻き気味に進んだり奥又白側の切れ落ちたザレの縁を這い松を掴みながら進む。途中「ようやくピークか」と安堵するが這い松の小ピークで騙される(:いわゆる「ニセ8峰」) とにかく這い松のヤブ漕ぎが厄介。ひたすら平泳ぎのような掻き分け作業が続く、いい加減勘弁して欲しい。 (8峰 〜 7峰) 這い松ヤブ漕ぎが多少あるが、8峰以降は視界が開け快適。見下ろす涸沢カールや槍穂のスカイライン等、気分良いルート。ザレや這い松のヤセ尾根は慎重に。 (7峰 〜 6峰 〜 56のコル) 67コル直前の岩峰は真っ直ぐ進むと行き詰る(懸垂支点有)が少し戻れば涸沢側から岩峰脇を巻ける。6峰はタヌキ岩を目指して稜線通し(取り付きは奥又白側へ巻き気味のイメージ)6峰は、5峰よりは技術・危険度共にキツイ印象です。 56のコルへの下りは急で滑りやすいザレ、左右の這い松を掴んで慎重に降りる (5峰) 一般の岩稜コースで岩の状態は良い。ルートは自由だが無難なルート取り:踏み跡といった感じ。 (4峰) 核心。岩の状態が良くない場所が少なく無い。取るルートにもよるだろうが、「危険度」「技術難易度」「ルート判断力」すべて3峰よりキツイ印象。距離も3峰より長い。 (3峰) 岩は安定しておりルートも明瞭。ルートの選択枝は色々有るが実力と好みに見合った コース取りすれば良い。体を投げ出す箇所等、「落ちたらサヨウナラ」なので慎重に。思ったより短い。 (2峰) 3峰から涸沢側を巻き気味に進むと、そのまま懸垂支点に到達する。稜線通しだとナイフリッジ状のクライムダウンが厄介かも。懸垂支点の下は5m弱下のテラス(結構広い)への垂璧。ホールドはしっかりしているのでクライムダウンしたが、3歩目でスタンスに困り溝に登山靴を押し込んだら抜けなくなり苦労した。”フットジャム”の基本を覚えて練習しておくべきだった。 (1峰/前穂山頂) 一般の岩稜帯 (前穂 〜 紀美子平) 一般道だが重荷での下りは気が抜けない、結構キツイ。 (紀美子平 〜上高地) 重太郎新道の重荷での下りは気が抜けない。慎重に。 (ビバーク適地) ・8峰P : 平坦で広い草付、景色含め快適。7〜8張は余裕 ・7峰P : 平坦、2〜3張 ・56のコル: 平坦 4張程度は可能? ・5峰 : 砂利面 1張×2ヶ所 ・34コル : 2〜3張 |
その他周辺情報 | ・徳澤園にて給水したが、中畠新道分岐の湧水は十分な水量有。 ・パノラマ新道の前半は東面で直射日光と白岩からの照り返しも強く、更に 無風だったためかなり暑くバテて水消費が増し時間も目標より遅れた。 |
写真
装備
個人装備 |
一般装備に加え
以下を持参<br /><br />・ビバーク関連: ツェルト
防寒具
炊事具・食材
予備着替(濡れ対策) <br />・安全対策: 簡易ハーネス
ガチャ類・懸垂具
ロープφ8mm×30m
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備考 | (反省を元に; 次回への課題) ・更に大容量の水容器 ・水消費の少ない調理レシピ (ラーメン・スープ類は避けて) ・更なる軽量化 (結局未使用で余分だった?防寒着・着替類の削減など) |
感想
ソロでバリエーション・アルパイン初級者です。
2回の北鎌をこなし、次の目標として掲げた「前穂北尾根ソロ」にトライしました。
ルーファイ好きなので、、クライミングの ”イイとこ取り” 的な涸沢から56のコル経由ではなく、マイナー?な屏風のコルから取り付くコースに魅力を感じ、稜線ビバークのプランを立てて臨みました。
ソロのため安全上もできるだけ情報はかき集めますので、当然ヤマケイビデオ(屏風コルから)も観ておりコレに感化された部分は有ったようです。ヤマレコや個人ブログで検索した情報(特に3峰ルートのあれやこれや)、は役立ちました。
●屏風のコルからのアプローチってどうよ?:
踏み跡は思った以上に明瞭ですが、、うんざりするほど出てくる這い松のヤブ漕ぎには参りました。8峰ピークは絶景で一見の価値有。但しヤブ漕ぎはもう勘弁なので、次回来るなら涸沢から56のコル経由を選択します。
●北尾根の ”核心” :
「8峰のヤブ漕ぎ」と「4峰」、これに尽きますねww
3峰は確かにテクニカルな特長;ルート取り次第で難易度も変わりまた面白い、は有 りますが、岩稜自体がしっかり安定しておりルートも明白、事前情報も多いので余り怖さは感じず、技術的にどう凌ごうかという楽しい部分の方が多かった印象です。3峰は思ったよりも短かったということもありますが。
4峰の方がヤバい箇所・機会が多い印象で、ちょっとした判断ミス、技術的なミス、集中力の欠如が直ちに遥か下へ滑落するかもという恐怖を絶えず抱えながら進みます。このヒリヒリ感が堪らないのでもありますけど。
ソロなら自分でリスクを背負うだけなのですが、パーティであれば3峰をマルチで攻めるのはテクニックを実践する場として良いとしても4峰をどうパーティとして臨むかが鍵なのではないでしょうか。タイトロープでコンテとか?
●北尾根の難易度:
ソロとして北鎌の次の目標として臨んだ経緯から、北鎌との比較の視点でコメントします。
・体力:
屏風のコル経由だとビバーク用に多めの水を持ち上げることを含め似たような感じ。
・ルーファイ:
稜線通しなので迷うリスクは有りません。岩稜での的確なルート選択判断の難易度はさほど差は無い感じ。
・技術レベル:
格差感有り。北鎌ができても北尾根は同スキルのままなら正直無理かと。
では何故自分ができたかというと、これは「ボルダリングスキル」の有無に尽きると感じました。登山靴でビバーク装備の重荷を背負った状況では、3峰・4峰で切立った場所はどこも「オーバーハングな状態」に近くて、体が壁から「剝される」のを常に指のホールドで保持する感じです。ボルダリング歴1年(ジム課題4〜5級)程度ですが、これが無ければ進退窮まり進めなかったのではないかと感じます。北鎌は雨天ガス強風でも進めそうですが、北尾根なら撤退止む無しかな。
例えるなら、以下のような感じですかね。。
・北 鎌:「足が滑るとヤバい場所が時々有る」
・北尾根:「指が滑るとアウトな場所が連続・頻発する」
●北尾根の魅力:
やはり、4〜2峰の岩稜帯でのルート選択・技術・ムーブの駆使ですね。
またトライしてみたいですし、その際は涸沢から56のコル経由で軽装でクライミングシューズ持参で臨みたいと感じました。
●その他:
・出逢い:
場所柄か、"アルパイン系の大先輩的な方々” にお逢いしました。
屏風のコルにてお会いしたグループはなんと屏風岩から来たとのことで、仲間が待つ涸沢のBCに降りるとのこと。涸沢ベースで滝谷や奥又白→前穂東壁他、色々分散するそうです。56のコルでお逢いしたベテラングループは翌日の視察ということで奥又白の取り付き方面を見て来た帰りでした。6峰から独りで降りて来た自分を見て相当珍しがっており、「あそこは冬に行くルートで夏場に行くのは変人」とか「昔からソロのヒトは変わりだから目を見ないように、という山屋での話」が有った」、「取り付きまで行く・行けるのが肝心でその時点で半分以上済んでいるようなものだ」等々 面白い話を頂き、美味しいコーヒーもご馳走頂きました。
そんな「物好きな」ルートで後続にソロの方が居たことは驚きです。互いに「まさか似たような人が居るとは」と笑うと共に心強く感じた次第でした。聞けば若い頃に屏風岩から屏風のコルまでは登っていたので、その後前穂までの稜線を繋ぎたかったのをようやく今回繋ぎに来れたとのこと。昨晩は屏風のコルにビバークしたそうです。ツワモノですね。4峰からは互いに抜き抜かれつつ進みましたが、互いに真下にならぬよう暗黙の配慮があったのか、経験スキル差からか、結果的にルートが余り重ならずにそれぞれ別々のルートを取りつつ互いの位置・動きを時々把握するような関係で進みました。
●疲労困憊:
今回のプランは少々自分には無理が有りました。睡眠不足の初日に一気に稜線まで上がるのではなく、もう少し余裕持たせるべきでした。前穂登頂後の下山は混雑する岳沢のテン場で設営作業する気にもならず、途中何度か休憩居眠りしつつゆっくりナイトハイクし、上高地着が22:30。インフォーメーションセンター軒下のベンチで寝袋仮眠し、始発バスにて下山した次第。
※当初の予定では、3峰の混雑渋滞待ちを懸念して56のコル(または5峰ピーク)でビバークのつもりでしたが遅れ8峰でビバークしましたが、結果的に良かったようで自分が3峰に取り付いたのは最後尾でもう渋滞も無かった頃合いのようでした。
●バイクで登山関連:
沢渡でのバイク駐車は、2012〜2013は第2Pタクシー乗り場脇の東屋がバイク専用Pでしたが更に進化していましたね。管轄する土産屋さん(川上屋商店)が露天風呂やライダーハウスを整備されバイク登山者は店の前に停車可能(¥@300/日)としていました。帰路、駐車場の最寄でひと風呂浴びれたのは良かった。
ライダーハウス(素泊まりスペース)は自炊設備(家庭用カセットコンロや食器、水場)もあり、布団も貸出有。バイクの場合前乗りしての車中泊ができないのですが、ココは重宝しそうです。お店の方に聞いたところなるべく予約するか、到着後店が閉まっている場合は看板の電話番号に連絡して欲しいとのこと。
●今後:
ソロで臨むバリルート(初級)はそれほど選択肢が無いようですが、、次は今回の続きの稜線にもなるので明神主稜を登ってみたいですね。更に長い懸垂用ロープが必要らしいが、そのうち剣の八つ峰もやりたくなるだろうからどのみち長いロープは買わないと。
前穂北尾根、行ってみたいクラッシックルートの一つです。
hatsuさんがウラヤマシイ〜
ケイちゃんのDVD、見ましたよ!
自分も来年の夏、劔の八峰に行く予定です。
またお会いできるかもしれませんね。
ちなみにボルダリングをやっているのは、三条ですか?
しばらくです、最近レコ拝見してなかったと思ってたら、アレレ お怪我されてたのですか。早く元のコンディションに戻られるよう。
ボルダリングジムは長岡の cloud nine がホームですが新潟市の4店も共に入会はしてまして、サッカー観戦他で新潟に行く際はあちこち寄ったりしてます。本日はホームのジムのコンペに初参加してみたのですが見事に48人中のブービー賞でした。まだまだ修行が足りません。
hatsuさんこんばんは
前穂北尾根踏破まずはおめでとうございます。しかも初回トライで
北鎌2回目のhatsuさんのレコを拝見していたので、SWはhatsuさん北尾根にいるに
違いないと思いつつザイテングラートから眺めていました。
まさか同じ日にこんなに近くにいたなんてもうビックリ
そして常念山頂から峻険な前穂北尾根を眺めるたびにこんなところを
登る人はいるんだろうか、どんな人なんだろうかと思っていました。
そこを自分が知ってる人が登ったことにもビックリ
北尾根から眺める涸沢小屋はホントに真下に見えるんですね。写真を
見ただけでビビリな僕はGBがキュ〜ン 北尾根・無理無理
今回も詳細なレコありがとうございました。一週間後に同じ北尾根を
歩いたヤマレコのmitukiさんたちのレコも参考になりますね。
またいつかマッタリ系でお会いしたいですね では
なんかニアミスっぽくて笑みがこぼれますww、登山計画書では北尾根後の宿泊は同日に同じ穂高岳山荘だったのですよ。是非バッタリ遭いたかったです。初日のビバーク地が遅れてずれて予備ルートの重太郎新道で下山した次第です。
10月の連休はまったり系したいのでご一緒しましょうか。
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