明星山P6南壁 クイーンズウェイ



- GPS
- --:--
- 距離
- 1.7km
- 登り
- 332m
- 下り
- 326m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
11月8日から11日にかけて仕事が休みだったので、この4日間は知人とちょっとしたクライミング旅行に行っていた。初日は瑞牆山カサメリ沢のコセロックエリアで足慣らし。医者の娘 (5.12a)を登ったりした。
8日夜に新潟へ向かい、ヒスイ峡駐車場で前夜泊。9日朝に明るくなってから出発する。取り付きまでのアプローチはフリースピリッツとほぼ同じ。渡渉点には真新しいロープがフィックスされており(昨年はなかった)、たいへん助かった。
クイーンズウェイ取り付きはフリースピリッツ取り付きを岩壁基部に沿ってザレ場を15mほど右に上がっていったところにあり、リングボルトが2本あるのが目印となる。
以下、d=dokushogirai、M=相方
1P目 40m(リード=d)
ザレ混じりの草付きを左上したあとに傾斜の強いハンドクラックを登り、小ハング下のスラブを少し右側へトラバースしたあと、コーナーに沿って左上に這い上がる。この日はクラックとスラブ帯が部分的に濡れており、テンションを2回かけてなんとかフリーで登った。翌日にマニュフェストを登攀したときは乾いており、コンディションが良ければ5.10aというグレード通りに感じた。ロープが屈曲しやすいため、取り付きから20mほど登ったあたりのクラック直下でピッチを切った方が良いように感じた。
2P目 20m(リード=M)
出だしを左へトラバース気味に進み、かぶった凹角を左上して越える。傾斜の緩い草付き混じりのフェース帯を少し登る。
3P目 40m(リード=d)
上部に見える顕著な凹角を目指して、草付き混じりのフェースを直上する。残置支点が少ないのでかなりランナウトするが、出だしを除いてそれほど難しくはない。かぶったコーナークラックの直下に灌木の生えたレッジがあり、ここでピッチを切る。トポ(新版 日本の岩場)では草付き混じりの凹角が2ピッチ続く(40m+30m)と記載されているが、実際は1ピッチだけだった。
4P目 20m(リード=M)
かぶったコーナーをステミングで登る。これを越えると上部の視界が開ける。
5P目 40m(リード=d)
傾斜の緩いフェース帯を登る。ここはザレ混じりで浮き石がたいへん多く、中間支点はほとんど取れない。フェース帯右側がザレ場、左側がちょっとした岩稜帯になっている。落石を起こさないようにやや左寄りに登り、ハング帯下部のフリースピリッツ6P目終了点に合流した。
6P目 40m(リード=M)
フリースピリッツ7P目と共通。ハング帯左にあるカンテ裏のクラックを右上しつつ越える。中央バンド手前の岩稜帯でピッチを切った。
7P目 40m(リード=d)
ザレ混じりの岩稜帯をしばらく登ったあとに中央バンドを横断する。フリースピリッツ8P目終了点から中央バンドに沿って15mほど上部にある灌木でピッチを切ったが、
浮石が多くあまり安定していない。ここには終了点や残置支点など、目印になるようなものがない。
8P目 40m(リード=M)
30mほど上部に残置スリングのようなものが見えたので、それを目指して直上する。どこでも登っていけてしまうため、ルートファインディングに非常に気を遣う。30mほど登ると残置ハーケンが3本打たれているが、これをさらに5mほど右上したところでピッチを切った。への字ハングと高度的には同じあたりか。
9P目 30m(リード=d)
10mほどランペを左上し、傾斜の強いフェースを直上する。ルートが合っているか自信がなく、精神的なプレッシャーが大きい。白色のかぶったフェース帯基部でピッチを切る。
10p目 30m(リード=d)
トポの11p目(5.10b)にあたるピッチ。かぶったフェースの威圧感がものすごい。残置支点が極端に少なく不安になるが、岩はたいへん安定しておりカムも決められる。
出だしから右上気味にラインを取ると登りやすく、実際は5.10a/bくらいだろうか。15mほど右上したあとにコーナークラックを直上すると傾斜の緩い巨岩帯に出て、上部の見晴らしがよくなる。大岩で支点を構築してピッチを切った。
11p目 40m(リード=M)
巨岩が積み重なったような階段状の凹角を左上気味に登る。難しくはないが支点は取れず、30cmサイズの浮き石が多いので神経を使う。ピナクルに残置スリングがかかっており、ここでピッチを切って登攀終了。
ピナクルからクライムダウンしたあとは、西面下降路で下山した。
【全体を通して】
全体的に残置は少なく、カムで適度に中間支点を取っていく必要がある。各ピッチの終了点は比較的ちゃんとしており、ハンガーボルト、残置ハーケンがある。
フリースピリッツを登ったことがあるのであれば、中央バンドまでのルートファインディングはあまり難しくない。
中央バンドから上部は残置が少なく目印に欠ける。一見どこでも登っていけてしまうため、初見ではルートファインディングに気を遣うが、探せば残置ハーケンがところどころにあるようだ。
1p目(5.10a)、10p目(5.10b)はほぼフェースクライミングでジャミングはほとんど使わないが、中間支点用にカムは必須。カムは#0.2-#2の1セットで足りた。
1p目でテンションをかけたが、オールフリーで登ることができたので良かった。
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