2015年11月21日(土) 伯母子岳 (小辺路 大股〜伯母子岳)


コースタイム
- 山行
- 4:17
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 6:28
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大股バス停からの小辺路は全般的に道幅も広く整備されて危険箇所は少ないが、一部道が流出した箇所や深い沢があるため、注意が必要。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
エマージェンシーシート
水
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感想
始めに、2015年11月21日(土)に伯母子岳十津川村側で発見された遭難者のご冥福をお祈り申し上げます。
当日、捜索隊の方と出くわす等、書籍では得たことがありますがこれまでの山行とは違った山の一面を目の当たりにしました。この記録は、私が見た捜索活動のごく一部と山行の感想に分けて記載するつもりですが、まずは前者だけとし、追って後者をアップしようと思います。
※後者(山行の感想)をアップ済。
●捜索隊との遭遇
この日、息子と二人大股バス停の伯母子岳登山口からピストンで伯母子岳を目指しました。
事前に奥千丈林道の登山口からのアプローチと比較・検討したが、息子と相談した結果、先月(2015年10月)に私が単独で歩いたルートに決定。
8時半頃大股バス停到着。出発準備をしているところに消防車等が集まり、何か通常ではない雰囲気に。大股集落を通過する際に住民の方とお話しし、何があったかを初めて知る。大股側から三田谷を目指した登山者がその日宿泊予定の宿に到着しておらず、この日捜索が行われるとのこと。ただ、中には宿にキャンセル等の連絡をせずにそのまま帰宅する者もいるとか。
一時間弱歩き萱小屋跡で休憩を取っているところに捜索隊が追いつき、休憩を共にすることに。見たところ村役場・消防等様々な人々で編成されている。その方々から遭難者のことをお聞きし、私も可能な範囲で目を配る意志を伝える。捜索範囲は伯母子岳の野迫川村サイドとのこと。十津川村からの捜索隊と手分けして活動に当たっている模様。三連休の初日にも関わらず捜索活動とは・・・と思ったが、前日も行っていたとのこと。こちらは幼い子ども連れということもあり、昨年今年と小辺路を本宮まで歩いた経験があること、今年は先月のことで道路状況等も把握済、子連れでも行けると判断している事等を伝え、任務を持つ捜索隊に気掛かりな事を増やさないようにしつつ萱小屋・小辺路の話をする。
萱小屋を後にし、尾根道に出る前から低空飛行のヘリコプターが小辺路沿いに呼びかけながら旋回し始める。おおよそ11時前後からのことだ。地上・空から大規模な捜索活動が行われていると見える。小辺路から伯母子峠手前の分岐から伯母子岳を経由し伯母子峠にアプローチすると、避難小屋周辺に捜索隊が集まっている。萱小屋で一緒になった捜索隊が「降りてきたか」と言っていたので気に掛けてもらっていたようだ。彼らはその後東側に去って行った。その後、その東側から五名程の捜索隊が峠に来て私にどちらに降りるのか、道を間違わないように、と話しかけてきた。大股に降りること、何度も訪れているので道は知っていることを伝えると、そうですか、と。三田谷方面に去ろうとする彼らに「十津川側の捜索隊の方ですか?」と問いかけると、そうとの返事に続け、遭難者は見つかったと伝えられた。部外者の私が立ち入ったことをお聞きするのは差し出がましいこともあり、それ以上の質問は差し控えた。2015年11月21日(土)12時半から13時の間頃の出来事である。
往路の物々しさとは打って変わって、帰路の静寂が妙に重い。
下山後に立ち寄った野迫川温泉で、偶然捜索隊に加わっていた(おそらく村の観光業に従事している)方が息子を覚えており声を掛けられ少し話をする。
今朝、自宅でニュースで遭難者の結末を知った。あの時の出来事が走馬灯のように浮かんでは消える。
昨日の道中で息子には遭難者が居たことは説明し、深い沢や崩落・落石を見ながら十分注意するように教えましたが、それ以上のことは伝えていません。時間を置いて、もう少し彼が理解できるようになった頃に山を歩きながらこの件−私たちが山を楽しんでいるすぐ隣で起きていた現実− を教えようと思います。
●山行の感想
2014年に引き続き2015年10月に高野山から本宮まで小辺路を縦走した。その時立ち寄った伯母子岳山頂の展望を見に息子を連れて行きたいと以前より考えており、年内に行くならこの3連休がラストチャンスだろうと山行を決定。大股バス停から萱小屋跡までの急坂登りは堪えるかと思いsskamosikaさんの山行記録を拝見して奥千丈林道の登山口とどちらにするか考えたが、子どもが萱小屋跡の山小屋に興味を示したことなどから小辺路メインのルートを選択。
この日は快晴に恵まれ、日陰や峠を除いた日向は暖かく、絶好の山行日和。前述のとおり、過去2回単独で縦走したこともあり避難小屋で一晩を過ごした事等を話しながら子どもと歩くことができ、いつもと違った山行で思い出深いものになった。山頂では秋の深まったこの季節でないと見られないであろう周辺の山並みが特に印象的で、これまで3度の内で一番の快晴で、ごまさんタワーや大峰も見て取れた。
昼食を兼ねた休憩は、遮るものがない伯母子岳山頂では寒いだろうと伯母子峠にしたが、峠を吹き抜ける風が終始吹いておりそれなりに冷えた。そういえば昨年避難小屋で過ごした夜も一晩中風が吹き続け寒さで目が覚めたことを思い出した。
過去は9月〜10月と比較的緑が多い季節だったが、今回は晩秋で紅葉もほぼ終わり、落ち葉に覆われた小辺路は、初めての伯母子から大股に向かってあることも合い重なって新鮮だった。また、これまでは小辺路縦走で駆け抜けるのみだった伯母子岳を子どものペースでのんびり散策でき、伯母子岳の素晴らしさを違う視点で改めて感じられたことが自分自身にとっての大きな収穫である。
子どもは初めての伯母子岳を好きになったと言っており、次はまた違う季節に一緒に訪れたいと思う。
・携帯電波状況(2015年11月21日 実績)
大股バス停 ○ docomo(MVNO)で通信可。
萱小屋 ○ docomo(MVNO)で通信可。
伯母子岳山頂 ○ docomo(MVNO)で通信可。
伯母子峠 × docomo(MVNO)で圏外。地元捜索隊の方によるとここでは電波を掴みづらいとのこと。
その他、十津川村発行の小辺路マップでは、桧峠、伯母子岳分岐でもdocomo電波を掴めるとある。(私は試したことなし)
・水場
萱小屋
桧峠と伯母子岳分岐の間の小辺路沿いに1〜2カ所
伯母小峠手前の小辺路沿いに1カ所
・2015年10月と今回(2015年11月21日)の道中の差異
道標の刷新(萱小屋跡、桧峠、伯母子岳分岐、伯母子岳山頂、伯母子峠)
・下山後のポイント
立ち寄り湯の野迫川温泉(大人600円、子ども300円)。お土産も購入可能。
●その他
高野山から熊野本宮大社まで小辺路を縦走される方はよろしければこちらの記録も参考にしてください。
熊野古道小辺路熊野道(高野山〜熊野本宮大社)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-739786.html
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