大峰 弥山川クルミ谷右俣 裏双門ルンゼ 裏双門滝
奈良県
ryowall
その他3人 
体力度について
- GPS
- 14:57
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 4,756m
- 下り
- 4,753m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 8:48
- 合計
- 14:58
| 過去天気図（気象庁） | 2025年01月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
拍手
感想
この日の1週間前にがんちゃんから「13日空いてますか？」と聞かれ、裏双門滝にアイスクライミングに行きましょうと告げられた。
裏双門滝ってどこやねん？双門の滝の裏側かな？とふわっとした認識だった。
どうやら今まで誰も登ったことはなくおそらく初登かもとのこと。
後日、偵察に行っていたダイソンさんから送られてきた写真や動画など見せてもらい、まぁまぁのバーチカルだなと思ってはいたが、仕事に追われそれ以降は下調べもせず当日を迎えた。
当日の早朝5時に天川村役場に集合し、F本さんの車に乗り合わせていただき熊渡の駐車場へ。早朝にもかかわらずすでに他2−3台の車があった。
双門へは2度ほど行ったことがあるのでだいたいの地理感はあったのだけれど雪の季節は初めて。概ね緩い登りや下りで感覚的には水平移動なのだが足元の岩は雪に隠れ滑ったり踏み抜いたりで高低差距離以上に疲れる。このあたりは普段クライミングばかりで山を歩くことを拒否しているツケだろう。
そうこうしている間に一の滝を過ぎると本格的な山登りとなる。
こことばかりに中華製のアルミアイゼンを装着したが、どうも踵のコバが靴と上手く噛み合わずアイゼンの爪が変な方向に向いてしまう。逆に歩きにくいわ！カス！ってことでザックにしまう。
そんなこんなで谷を詰めるがボルダーチックな岩がいくつか出てきてそれをエーコラ言いながら突破していくと突然目の前に2つの大きな氷瀑が目に飛び込んできた。
「なんじゃこりゃ。デカイ！」
私の想像を遥かに超えるとても大きく、そして、とても美しい氷瀑だった。
パッと見上げた感じ100mはあろうか。しかも中盤はまぁまぁどころではなく、なかなかのバーチカルやないか！
この瞬間に私は日和り始めた。
末端は繋がっているのだろうか。
とりあえず装備を着け、釜まで登ることにした。
地味にいやらしいスラブ壁を登り釜に到着。しっかり下まで立派に繋がっていたのでひと安心。
見上げて圧倒的な威圧感に緊張してくる。
さて、登りますか。
どちらが核心の2ピッチ目をリードするか。
まぁ、ここはがんちゃんだろう。（俺は無理）
というわけで私が1ピッチ目（25m）を登ることにし準備しクライムオン。
下部は階段状だが、小さいつららの集合体で崩れやすく、スクリューを打つ場所もない。
試しにスクリューを打つとスクリューの穴からは最初だけ氷が出たがその後はスカスカ。
奥は空洞やんけ。これで日和りは確固たるものとなった。
普段はプロテクションがしっかりした岩場やジムでのクライミングが多いのでこういった不確かなプロテクションで登る勇気は持ち合わせていない。これなら多少ハングしていても良いので綺麗な氷面のスクリューがバシっと決まる氷を登りたい。
ぶっちゃけすぐにでもここから降りてこたつで熱燗でも飲みたい気持ちが押し寄せてきたが、登り切ることだけに気持ちを切り替え、アックステンションを交えてなんとか25mを登り切り、ピッチが切れるテラスまで這い上がった。
2ピッチ目（45m）はがんちゃんがリード。
15mほどのバーチカルから始まり、その後も階段状とバーチカルを交互に登るピッチ。ここもプロテクションが悪い。序盤に右手の氷が崩れフォールをしてしまったもののそれで吹っ切れたのか、後は強い気持ちを保ち高度を上げていき、45mほど登ったところでピッチを切ったコールが聞こえた。いや、凄い。お見事としか言いようがない。ナイスリードだった！
3ピッチ目（30m）は私がリード。氷柱側面の5mほどのバーチカルからスタート。側面から落口へ回り込みながら上がるのに少し神経を使ったが特に難しいこともなく突破。この先のルンゼは雪が溜まりラッセルしながら進み終了点を構築。がんちゃんもスピーディに登って登攀終了。グータッチで喜びを共有したもの束の間、日没も迫ってきたので急いで懸垂下降。2ピッチ目のテラスで暗闇となりスマホのライトで何とかアバラコフを作り、氷が崩壊しないかドキドキしながら暗闇に吸いこまれるような感覚の中、無事に地面に着地し安堵。
【自分の登攀について備忘録】
最初から気持ちの入り方が悪く、この時点で自分自身に負けていた。そのせいでそう難しくない1ピッチ目を、時間もかかり綺麗に登れなったことについては、大いに反省するべき点だ。
もっと強い思いを込めて真剣に取り付くべきだった。
がんちゃんを始め、その周りの双門（大峰）に対して熱い思いのあるメンバーと私ではあまりにも温度差が違ったのかもしれない。
情けない登りになったのは本当に申し訳なく思うが、怪我なく無事に登りきることができたのでひとまず良しとしよう。
この登攀を今後の糧にしたい。
がんちゃん計画ありがとう！核心ピッチナイスゥリード！
F本さん、1ピッチだけで残念でしたけど楽しかったですね！その後寒いなか撮影ありがとうございました！
それとダイソンさん、裏双門滝の情報およびトレースをつけていただき大大大感謝です!！
詳しくは、がんちゃんのブログでどうぞ。https://yorimichiii.blogspot.com/2025/01/urasoumonice.html
最後に、この素晴らしい氷瀑を発見された開拓者の皆様に感謝申し上げます。
登らせていただきありがとうございました。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する