Lago de los Tres


- GPS
- 11:29
- 距離
- 21.2km
- 登り
- 831m
- 下り
- 864m
コースタイム
- 山行
- 10:27
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 12:05
天候 | 晴れのち曇り、再び晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
El Chaltén村の宿泊地からタクシーで登山口Río Eléctrico近くの駐車場まで。縦走になり帰りは宿泊地まで徒歩で戻るので行きはタクシーで <帰路> 国立公園下山口からは徒歩で宿泊地まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
・このコースを歩く人達のコースを見るとhostería El Pilarから歩き出す方が多いようだが今回は現地ガイドさんの案内で、その少し先のRío Eléctrico(エレクトリコ川)の河岸から歩き始める。同じ時間に知り合いのガイドさんもガイディングを始めるようなので、こちらのコースもメインなのだろう。このルートは河岸の石がゴロゴロしたところを歩くことと(結構歩きやすいが)、2日前にガイドさんが来た時は木道が冠水して渡渉をしなければならなかったとのことなので、その時の天気の具合でガイドなしで行く場合には注意が必要だろう。 ・河岸からのコースは途中、Mirador Piedras Blancasがあり、Co.Electrico(これもFitzRoy山塊)とその前の氷河Glacier Piedras Blancasが間近に見える。またFitzRoy主峰も見えるので、昨日行ったFitzRoyが直前まで見えないLaguna Capriから行くコースよりお勧めではある。人は少ないので、ガイド付きのグループ1つと私たち(私とガイド)のみなったので、幅広い河岸は歩くところを見つける必要がある。 ・Camp Poincenotまではほぼ平坦な道で特に歩きずらくはない。 ・Camp Poincenot(トイレあり)からRio Blanco(トイレあり)までは河岸、幅広、迷いやすいだろうが人がたくさんいるので問題なし。地図上では片道15分。 ・Rio Blanco(避難小屋的な小屋あり、入れないと思う)からは急登となる。ここからLaguna de los Tresまでは地図には片道1時間と書いてあるが、ガイドさん曰く、片道上りでも下りでも2時間かかるとのこと。意味を図りかねたが、登ってみて理解できた、人が多すぎて特にすれ違いにとても時間がかかるのだ。 ・急登は途中から石ゴロゴロとなる。一人で登る分にはなんの問題もないが、何しろこの地域で一番人気のハイキングコースゆえに、晴れた日はたくさんの人が押し寄せる。したがってどうなるかというと、富士山吉田口の登り専用石ころコースに登りと下りの人が押し寄せる形となる。統制が取れて降りてくるのならともかく、それぞれがそれぞれのペースで降りてくる人をさばきながら登る形式となるので、非常に上りづらいし、危ない。端に押しやられても掴まる岩はなくポンと押されたらかなり滑落しそう。自分はガイドさんの足跡を辿っているが、一人だとかなりまずい感じがした。 ・そうこうしているうちにLos Tres湖に到着、標高は街からだと800m上げただけなのだが、FitzRoy山群は氷河があり、そこからの冷気や雪崩れ落ちた氷塊が湖にあり、それらが気候を不安定にして、湖を見下ろすところは風もあり非常に寒い。 ・到着と同時に防寒着を2枚、中に着込み、毛帽子、手袋重ね、ハードシェルをしっかり閉めて、大きな岩の影に逃げ込んで防寒対策をして、そこで昼食とした。 ・そこから湖岸まで降ることも可能だったが、帰りの道での体力が心配、かなり寒いので体の冷えが心配などで降りずに急登を下ることに決めた。 ・Poincenotまでの下りの時間想定は2時間だったらしいが予定よりは早く下れた。ガイドさんには「登りより安定して下れるんだね」と言われたのだが、「自分は歩くのが遅いから、時間が遅くなって登る人が少ないから早く下れる」と言った。確かに登りは、上から雪崩のように人が降りてくるので怖く、下りは歩く場所を選べるほど空いたので怖くはなかったのである。 ・Poincenotまで降りればあとはLaguna Capriまで行き、通常は周回してFitzRoy展望コースを歩くのだが、そこは昨日行ったし、今日はFitz Royも雲に隠れてしまったので、Laguna Capriからは昨日と同じコースを辿って街まで戻った。 |
写真
そして風もあって非常に寒い、岩陰で中間着を2枚重ねて昼ごはんを食べる。自分はランチボックス(サンドイッチ、エンパナーダ、水、エナジーバー、チョコブラウニー、クッキーなど)、ガイドさんは自作のピザをお弁当箱に入れて。
装備
個人装備 |
ベースレイヤー
インナーメリノウール
ズボン
靴下
グローブ
防寒着(毛帽子
ニット手袋
ネックウォーマー
防寒テムレス
タイツ)
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サコッシュ
財布
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
スマホ(GPS)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
エマージェンシーシート
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感想
これがパタゴニア旅行のハイライトでした。この日はプライベートガイドさんとの山行で、途中、この山域や氷河の形成や先住民族とのかかわり、ヨーロッパとの関わり以降のこの地の開拓の様子、セロトーレのクライミングとイタリア人、チェーザレ・マエストリとコンプレッサールートの話を盛り込んだ歴史話、動物や植物の話など盛りだくさんの楽しい山旅でした。
地図は前日ホテル到着時に買い求めたので、前日は地図学習と途中カプリ湖までのハイキングで足慣らし。朝早いのでホテルの朝食時間には間に合わないため、前日に取り置きを頼み食堂で一人で用意して出かけました。
ガイドさんは約束の7:15少し前に来て、「装備を見せて」と言われました。必要装備でヘッデンをアルゼンチンには持って行ったものの、詰め忘れ、それはもうひとつあるからOKとのことでした。着る物がハードシェル、厚めのフリース、ベースレイヤー、メリノウールでOK、寒ければテント?ツェルトもあるので大丈夫とのことでした。水は1LでOK、後から水を補充できるところもあるとのことでしたが、ハイキング途中で川の水だったので、いただいたものの、飲むのは少しだけにした。
予約のタクシーでHosteria Pilar近くのRio Electrico川の近くで降りハイキング開始。同時間にグループを率いたガイドさんも到着。皆さん歩き始めました。降りてすぐにPiedra Blanca氷河も見え迫力満点。幅広の河原を歩くと数日前は増水して水没していたところもあるとのこと。景色が素晴らしく平坦でカプリ湖側からピストンするルートよりも、こちらの縦走ルートの方が素晴らしく、また総距離もピストン(25kmほど)より2km弱短くなるとのことで、とても良かったのですが、ガイドさんなしだと道迷いも発生しそうです。増水すれば歩いた跡は消えそう。渡渉を強いられる場合の渡渉ポイントなど。
こちらに来てからたくさん見てきた南極ぶなレンガの樹林とその後ろのFitzRoy山群を眺めながらのハイキングは本当に素晴らしい。この部分は距離が長いが急登もなく景色が良いので本当にお勧め。
日本にいた時からルートを眺めて、どんなものだろう、どんな感じの急登なのだろうと思っていたのだが、実際に行ってみると道そのものは難しくはない、ところどころ白山の黒ボコ岩手前の石の階段部分くらい、しかし触れて動かない頼る岩はないので上から雪崩のようにテンデンバラバラに人が降って来ると危ないと感じる。どこで待つか、どこを通るか、ガイドさんに「大丈夫ですか?」と言われるたびに、「ガイドさんの足元を辿っているから大丈夫」、と言っていたのだけれど、きちんと道を見る必要がある。
そこを過ぎればあとはLos Tres湖を手前にFitz Royを間近に見えるところに到達。次の日のCerro Torreでも感じたことだが、山々の真後ろにはパタゴニア南部氷原が存在するので山に近づくと気候がガラリと変わる。下では春ハイキング(カレンダー上では真夏)でも、ここは真冬、雪がちらつき、手袋無しではすぐに凍傷になりそうなほどの天候だ。この気候の変化がパタゴニア特有なのだなと思う。日本でも山頂は風が強い、体感温度が低いということはあるかもしれないが、ここまで、つまり「冷蔵庫外の台所の気温と冷凍庫内の気温」ほど乖離があることはそうはないと思う。あるとしても徐々に寒くなるのではないか。晴れている日はそうでもないのかもしれないが、この日のように霧に山々が包まれると非常に寒く、長くは停滞できない。あとはここまでが行程の半分であり、Chalten村まで戻るという大事なミッションもあるため、湖までは降りずに、戻ることにした。それでも湖を見下ろす場所で30分くらいのんびりしただろうか。それぐらいの装備、着る物は持って行った。
この氷河からの冷気がやってくる場所を降りて下山を開始すればすぐに防寒着は不要となる。そして登りの人がさほど多くなくなったためガイドさんからは下りについてはRequeteBienがいただけた(いいねx3回、安定して降りられるね!)。
帰りはRio Blancoにもトイレがあるのだが、二人ともPoincenotの最近できたトイレまで頑張ろうということで、Poincenotでトイレ休憩。
Laguna CapriからはFitzRoy展望コースの方が歩きにくいのと今日は展望がなくてしかも昨日歩いたばかり、ということで少し短めのキャンプ場からの直接ルートを選んだ。ここからは楽な道なので、ガイドさんのセロトーレ登頂とコンプレッサールートや、パタゴニア開拓時の話、そして自分や当地のクライミングの話を聞きながら、ゆっくり下った(疲れてもうゆっくりしか歩けなかった)。
明日はセロトーレを単独で歩く計画なので、少しセロトーレルートの説明もしてもらった。
10時間以上もかかったハイキングなのでガイドさんとはたくさん話をした。ガイドさんでなくともこちらに来て聞かれるのは、「なんでパタゴニア?なんで一人で来たの?なんでスペイン語話せるの?」という質問は多かった。
職業柄、南米との関わりがある年月を過ごしてきたこと、だからスペイン語は話せること、年齢的に一人で海外個人旅行もそろそろ終りにしようかと考えていること、最後に一人海外旅行ならどこに行きたいかと考えてみたら、パタゴニアだったこと。だからパタゴニアは最初で最後かなと思っていると話したら、ガイドさんが、自分のガイディングで一番長時間のガイディングは94歳の米国人のおじいさんでパタゴニア山行がずっと憧れだったこと、朝5時に出発して帰りは夜の11時だったんだよ」と話してくれた。私もパタゴニアにまた来られるかな?再びカラファテに戻れるという、カラファテの実も食べたことだし。
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