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Yamareco

記録ID: 7978210
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ハイキング
東北

東北自然歩道岩手No.40 仙人峠秘境の道

2025年04月05日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:03
距離
22.3km
登り
643m
下り
702m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:31
休憩
0:32
合計
7:03
距離 22.3km 登り 643m 下り 702m
7:48
186
青笹駅
10:54
11:09
55
13:15
13:23
88
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
陸中大橋駅の駐車場に車を駐め、JR釜石線で青笹駅まで移動。青笹駅から仙人峠経由で陸中大橋駅まで歩き車を回収。
コース状況/
危険箇所等
危険な場所は特にありませんが、歩道が無い道路歩きも多いので車に注意です。
その他周辺情報 上郷集落の中にコンビニが1軒、上郷集落の外れに産直が1軒あり、ここで飲食物の購入とトイレ休憩が可能です。釜石線沿いに歩きますが、駅舎のトイレは閉鎖されているか、建て替えられた時にトイレが撤去されているパターンが多く当てにできないです。
1年半ぶりの青笹駅から出発!
ツ「行ってきます!」
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1年半ぶりの青笹駅から出発!
ツ「行ってきます!」
遠野郊外ののどかな田園地帯をゆく。
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遠野郊外ののどかな田園地帯をゆく。
六角牛山はうっすら雪化粧。昨日までは下界でも冷たい雨が降っていたからなぁ。
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六角牛山はうっすら雪化粧。昨日までは下界でも冷たい雨が降っていたからなぁ。
春の使者、燕がいた。
ツ「おかえり♪」
4
春の使者、燕がいた。
ツ「おかえり♪」
上郷の駅前通りを抜ける。
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上郷の駅前通りを抜ける。
いくぶん山が近づいてきたかな?
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いくぶん山が近づいてきたかな?
早瀬川をわたる。早瀬川とは、このあと仙人トンネル入り口まで長い付き合いとなるのだ。
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早瀬川をわたる。早瀬川とは、このあと仙人トンネル入り口まで長い付き合いとなるのだ。
おっと、上郷の産直が開店してるじゃないの。
ツ「まずは腹ごしらえだっペ♪」
みそおにぎり・大福などを手に入れた!
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おっと、上郷の産直が開店してるじゃないの。
ツ「まずは腹ごしらえだっペ♪」
みそおにぎり・大福などを手に入れた!
遠野の中心地からはだいぶ離れたが、このあたりも昔の風情をよく残していて面白い。
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遠野の中心地からはだいぶ離れたが、このあたりも昔の風情をよく残していて面白い。
なにせあちこちに意味ありげな石碑が立ち並び…
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なにせあちこちに意味ありげな石碑が立ち並び…
昔の街道の面影としての馬頭観音や庚申塔なのが立ち並んでいるのだ。
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昔の街道の面影としての馬頭観音や庚申塔なのが立ち並んでいるのだ。
林の中の泉の前に白山姫神社。
ツ「誰?」
茶「さぁ?」
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林の中の泉の前に白山姫神社。
ツ「誰?」
茶「さぁ?」
ベゴもおるで。
ツ「美味しく育つんやで♪」
茶「なにげに怖いこと言うな、おい」
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ベゴもおるで。
ツ「美味しく育つんやで♪」
茶「なにげに怖いこと言うな、おい」
ツートンの視線に恐れをなしたのか、牛が一斉に逃げ始めた!
…わけではなく、列車が来たので逃げただけだった。
ツ「当たり前だっペ」
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ツートンの視線に恐れをなしたのか、牛が一斉に逃げ始めた!
…わけではなく、列車が来たので逃げただけだった。
ツ「当たり前だっペ」
風情あるね〜。
ツ「三光坊の墓って書いてあるっぺ」
茶「墓かよ…」
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風情あるね〜。
ツ「三光坊の墓って書いてあるっぺ」
茶「墓かよ…」
足ヶ瀬駅に到着。ここのベンチで少し休憩させてもらった。
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足ヶ瀬駅に到着。ここのベンチで少し休憩させてもらった。
足ヶ瀬駅から先は景色が一変。山の中へ入っていく。早瀬川沿いに谷底を縫うように進む。
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足ヶ瀬駅から先は景色が一変。山の中へ入っていく。早瀬川沿いに谷底を縫うように進む。
仙人トンネルまでやってきた。ここからいよいよ自然歩道「仙人峠秘境の道」が始まる。
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仙人トンネルまでやってきた。ここからいよいよ自然歩道「仙人峠秘境の道」が始まる。
…のだが、いきなり橋が落ちてるじゃないの…。嫌な予感がする…。
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…のだが、いきなり橋が落ちてるじゃないの…。嫌な予感がする…。
幸い、国道の橋を使えば川をわたることはできるが、朽ちかけた看板といい先行きに不安を覚える状況だ。
ツ「おまけに通行人に『クマ出るぞ』って脅されたっペ」
茶「気を付けていこう!」
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幸い、国道の橋を使えば川をわたることはできるが、朽ちかけた看板といい先行きに不安を覚える状況だ。
ツ「おまけに通行人に『クマ出るぞ』って脅されたっペ」
茶「気を付けていこう!」
急な斜面を九十九折で登っていく。旧街道ということで道幅は広いし勾配も抑えられているようだ。
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急な斜面を九十九折で登っていく。旧街道ということで道幅は広いし勾配も抑えられているようだ。
時々、倒木などで道が塞がれている。脇にショートカット道ができていたりするので、うまく活用しながら先へ進む。
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時々、倒木などで道が塞がれている。脇にショートカット道ができていたりするので、うまく活用しながら先へ進む。
なんか立派な道標が出てきた。放置されているのか整備されているのかわからん道だなぁ。
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なんか立派な道標が出てきた。放置されているのか整備されているのかわからん道だなぁ。
ところどころに雪が残っている。4月の沿岸で雪の心配をしなければならないとは…。今年はやっぱり雪が多かったんだな。
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ところどころに雪が残っている。4月の沿岸で雪の心配をしなければならないとは…。今年はやっぱり雪が多かったんだな。
窪地に溜まった水場からキャアキャアと賑やかな声が聞こえてきた。我々が近づくと一斉に水の中に逃げ込む『何か』達。シンと静まり返り、さっきの喧騒は嘘のよう。なにか不思議なものを見てしまったかも…。
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窪地に溜まった水場からキャアキャアと賑やかな声が聞こえてきた。我々が近づくと一斉に水の中に逃げ込む『何か』達。シンと静まり返り、さっきの喧騒は嘘のよう。なにか不思議なものを見てしまったかも…。
一旦勾配が緩む。しかしここはまだ峠ではない。山肌をトラバースするように奥へ奥へと道は続いていく。
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一旦勾配が緩む。しかしここはまだ峠ではない。山肌をトラバースするように奥へ奥へと道は続いていく。
右側はガッツリ切れ落ちている。普通に歩く分にはなんの問題もないのだが雪が出てきた。スリップ滑落は避けたいところ。
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右側はガッツリ切れ落ちている。普通に歩く分にはなんの問題もないのだが雪が出てきた。スリップ滑落は避けたいところ。
自然ほどに入って1時間、青笹駅から数えて5時間かかって仙人峠に立つことができた。
ツ「なかなかハードな道のりだっぺ」
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自然ほどに入って1時間、青笹駅から数えて5時間かかって仙人峠に立つことができた。
ツ「なかなかハードな道のりだっぺ」
峠の一角に小さな祠があった。きっと何百年もここで旅人を見守ってきたのだろうな。今はこうしてもの好きがたまにやってくるくらいで寂しいことだろう。
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峠の一角に小さな祠があった。きっと何百年もここで旅人を見守ってきたのだろうな。今はこうしてもの好きがたまにやってくるくらいで寂しいことだろう。
峠の東側はさらに急峻な斜面を下る。19kmかけて登ってきた標高を上回る高度差を、たった3kmほどの距離でかけ下るのだ。
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峠の東側はさらに急峻な斜面を下る。19kmかけて登ってきた標高を上回る高度差を、たった3kmほどの距離でかけ下るのだ。
海が見えた!
陸中大橋駅が見えた!
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陸中大橋駅が見えた!
しかし、激しい九十九折が続き、距離が一向に縮まらない。標高は恐ろしいスピードで下がっていくけれど。
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しかし、激しい九十九折が続き、距離が一向に縮まらない。標高は恐ろしいスピードで下がっていくけれど。
峠と大橋の中間地点には茶屋跡がある。本当に茶屋だったのかどうかは謎だが、沢から水を引いて旅人が飲めるようにしていたようだ。石の水槽が当時を偲ばせる。
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峠と大橋の中間地点には茶屋跡がある。本当に茶屋だったのかどうかは謎だが、沢から水を引いて旅人が飲めるようにしていたようだ。石の水槽が当時を偲ばせる。
水の影響が強いのか下に行くほど路肩が怪しくなってくる。あちこちで欠損が発生していて油断ならない。
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水の影響が強いのか下に行くほど路肩が怪しくなってくる。あちこちで欠損が発生していて油断ならない。
油断ならないといえば厚く積もった落ち葉も曲者で、何度も隠れた段差や木の枝で転ばされそうになった。
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油断ならないといえば厚く積もった落ち葉も曲者で、何度も隠れた段差や木の枝で転ばされそうになった。
ふう、ようやく大橋の集落が見えてきたぞ。
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ふう、ようやく大橋の集落が見えてきたぞ。
しかし最後は路肩が消滅し、単なる斜面になった場所に出た。
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しかし最後は路肩が消滅し、単なる斜面になった場所に出た。
大橋側の看板がある。こっちから入山しようとしたら、いきなり単なる斜面が目の前にあるという状況に困惑したことだろう。
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大橋側の看板がある。こっちから入山しようとしたら、いきなり単なる斜面が目の前にあるという状況に困惑したことだろう。
最後は廃墟が立ち並ぶ道を通り大橋へと至る。ちょっと不気味…。
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最後は廃墟が立ち並ぶ道を通り大橋へと至る。ちょっと不気味…。
峠の出口には馬頭観音が並んでいた。最後まで古の街道の面影が垣間見れる道だった。
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峠の出口には馬頭観音が並んでいた。最後まで古の街道の面影が垣間見れる道だった。
で、無事に大橋駅につきました。
ツ「お疲れさまでした!」
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で、無事に大橋駅につきました。
ツ「お疲れさまでした!」

感想

久々の東北自然歩道岩手エリアを歩いてきました。今回は「仙人峠秘境の道」戦後まもなくまで、鉄道の徒歩連絡が行われていた区間です。「秘境」というのは伊達じゃない区間といえるかと。
出発地点の青笹駅から足ヶ瀬駅にかけてはのどかな里山歩きとなります。田園や牧場の中を六角牛山を眺めながらのんびり歩きます。遠野の外縁なので民話の里の風情も色濃く、道端に石碑やお社が点在しています。中心部ほど観光地化されていないので、かえって昔ながらの風情が残っているとも言えます。小川やため池からひょっこり河童が出てきそうな雰囲気がそこら中に漂っています。
足ヶ瀬駅から先は風景は一変。狭隘な谷間を進み仙人峠へ向けて緩やかに登っていきます。この区間は国道283の路肩を歩くことになるので車に注意です。釜石道ができて、通行料は大幅に減ったものの時々やってくる車は、まさかこんなところに人が歩いているなんて思っていませんから。
仙人トンネルの入口まできたら、いよいよ自然歩道区間。最初から橋が落ちていたり、看板が朽ちて傾いていたりと不安になる要素満載ですが、舗装路から開放されて山歩きが楽しめるようになります。
徒歩道とはいえ、昭和初期まで現役の街道として使われていた仙人峠道。道幅だけなら軽車両くらいなら通行できそうかなと思うほどしっかりしたものです。さすがに勾配は徒歩道規格なのですが、これでもかというほどにジグザグをつけて勾配緩和されているのが印象的です。生粋の登山道ならこうはならんだろ、というような異様にうねうねしている道でした。
道幅はともかく、近年はあまり歩く人もいないのか道床は落ち葉や枯れ木に埋もれている場所も多く、うっかりすると転びそうになったりします。傍らの谷は深く急峻で、万が一落ちたら数百メートル滑落してしまうかもしれません。ハイキング道としては、なかなか難易度が高いんじゃないでしょうか。
仙人峠を挟んで釜石側は、さらにその度合が強い難路となります。登山ならともかく、日常の移動手段としてここを歩かなきゃならないなんて…。昔の人は大変ですな〜。
自然歩道とはいえ、人煙稀な奥山です。普通に登山に行くくらいの気持ちで挑まないと痛い目を見そう。そんな「仙人峠秘境の道」でした。

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