尾瀬ヶ原,三条ノ滝


- GPS
- 17:00
- 距離
- 40.2km
- 登り
- 614m
- 下り
- 606m
コースタイム
- 山行
- 8:02
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 9:50
天候 | 5/23 晴れ後曇り、5/24 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
鳩待峠までシャトルバス利用、片道 1300円。人数が多いときは臨時が出るらしい。 |
その他周辺情報 | 山の鼻キャンプ場:1000円/人。ロング缶ビール 700円。1合日本酒 650円。 戸倉の湯:「尾瀬ぷらり館」内にある日帰り温泉。600円。内湯と露天風呂。泉質は良さそうだが,洗い場も含めて小さいので,混む時間帯はきついかも。駐車場から近くて安いのが魅力。 https://oze-katashina.info/news/12476/ 尾瀬ネイチャーセンター:上記と同じ建屋内にあり,尾瀬の情報が得られて面白かった。無料。 |
写真
感想
これまで人混みを避けたくて,30年ほど前にファミリー登山してからは行かなかった尾瀬ヶ原だけど,山開き前ならそれ程でもないかと思って計画した。自宅を2時10分に出,赤城SAで朝食した後,駐車場には5時45分に到着。鳩待峠までの始発バスが6時半なのに,既に数十台が停まっている。チケットを買って待っているとバスが来て,定刻よりも10分ほど早く出発する。人が多いので増便するのだろう。
20分余りで峠に到着し,準備を整えて早々に出発する。今回はテント泊なのでいつもより荷が重く,意識してゆっくりと歩く。雪はほとんど残っておらず,路も良く整備されているので1時間で山の鼻に到着する。テント場は小さいが,誰も居ないので一番良さそうな所をキープする。
必要な荷物だけの身軽になって尾瀬散策に出発。薄曇りで風が無いので,半袖で歩いて丁度良いぐらい。湿原の中の木道を進むと,前方には燧ヶ岳,振り返ると至仏山が見えて最高の景色。木道の上に雪はなく,乾いているのでスリップの惧れもなく快適。池塘と時々現れる川の周囲には,ミズバショウの花が咲き乱れている。中には水中で咲いているミズバショウもあり,水面のさざ波と相まって中々に美しい。左手方向には景鶴山(けいづるやま)の頂きも見えてきた。ヨッピ吊橋辺りまで来ると,すれ違う人もまばらになり,静かに景色を楽しめる。
東電小屋前のベンチで一休み後,赤田代に向かう。進むにつれて燧ヶ岳の表情が変わって行くのが面白い。去年の6月にはあの山頂に登ったのが懐かしく思い出される。温泉小屋はお休みなのか誰も居らず,三条ノ滝まで人に出会うことはなかった。尾瀬ヶ原と異なり,三条ノ滝展望台分岐までの路には未だ雪が残っている処も結構あった。踏み跡も殆ど無いので,少し地形図で確かめながら歩くところもあった。平滑ノ滝も含めて水量が豊富で,轟轟と響く音響もあって大迫力の滝達で,一見の価値は大いにあった。三条ノ滝展望台のちょっと手前ですれ違った人が居た。この後,うさぎ田代に向かった際に,雪上に一人分の新しい足跡があったので,恐らく,この人のものだったのだろう。
うさぎ田代は未だ雪の下で,何も目印が無かったので,ここでも地形図を頼りに進行方角を決めた。その先の段吉新道はそれなりに歩かれているようで3組とすれ違った。再び,温泉小屋まで戻ってきて,小屋前のテラスで少し休んだ。賑やかな見晴を過ぎて少し行った処で,木道の脇を眺めている人達がいた。何かと思って声をかけると,珍しい花があるというので覗いてみるとザゼンソウだった。以前から一度会いたいと思っていた花だった。ラッキー。
更に沼尻川の畔に建つ竜宮小屋をチラッとだけ眺め,竜宮現象のある処に着く。湧き出し口の淵を覗いていると何か動くものが居た。目を凝らすと,15〜20cmくらいの魚が2匹,底の方に居る。時々,スーッと移動するが概ねじっとしている。体型からするとイワナだろうか? その後,ミズバショウ群生地や,逆さ燧が見られる池塘などを楽しみながら,キャンプ場まで戻った。
時間は未だ5時前と早かったが,些かの疲れもあり,至仏山荘でビールと酒を購入し,早目の夕食にした。少し離れた処に張られたテントでは,数人の人が教育について種々語っていたが,学校の先生グループだったのだろうか? それも9時頃には静まり,イビキだけが聞こえてくる。こちらもいつの間にか眠ってしまっていた。
朝は2時半に起床し,のんびりと準備する。明るくなった4時20分過ぎに軽荷で出発。昨日と違って雲が厚く,燧ヶ岳の山頂にも雲がかかっている。残念ながら日の出は拝めそうもない。昨日通った木道を逆に辿り,竜宮十字路に至る。橋が落ちているので通行不能とのことだったが,今後の参考に行ける処まで行ってみようと長沢新道を歩き出す。鹿除けの柵の扉を2か所で通過して,平らな道を進む。路は良く整備されていて歩き易い。少しあった残雪には,鹿などの足跡が残っていた。橋は見事に真ん中で折れて落ちていたが,水流はそれほどでもないので,踝まで濡れるつもりなら渡れそうに思えた。今回は,昨日の疲れも残っているので此処から引返して,再び十字路に戻る。未だ,通っていなかった沼尻道を通って,ヨッピ橋辺りまで来ると,にわかに人通りが増えてきた。朝一番のバスで来た人達が通り始める頃なのだろう。ゆらゆらと水中に咲いている水芭蕉や,水面上に出たネコヤナギの緑などを楽しみつつ,木道を歩く。風が少し冷たく,雲量も増えたように感じる。
人混みの牛首分岐をやり過ごし,研究見本園の周回コースに入ると,途端に静かになってゆっくりと周囲の景色を楽しめる。近くに見える八海山(背中アブリ山)に登ると尾瀬ヶ原が一望できるのかななどと,ぼんやり考えながら逍遥する。9時半と時間はまだ早いが,天気は下り坂だし,温泉に浸かってゆっくりするのも良いなと思い,キャンプ場に戻りテントを撤収する。
再び,重荷をしょって,鳩待峠まで登り返すが,ツアー客が続々とすれ違って行く。時々,足許のおぼつかなそうな人も居て,他人事ながら心配する。途中休憩を取らなかったので1時間足らずで峠に到着し,余り待たずにバスに乗る。下りの人はまだ少なくて座席に余裕があった。駐車場近くの小さな温泉で汗を流し,山菜と手打ちそばで腹を満たす。帰りは高速代をケチるために日光経由としたが,丸沼高原スキー場辺りから金精峠を越える処までは雨に降られた。峠以降は雨も止み,大きな渋滞もなくスムーズに走れたが,流石に眠気が襲ってきたので,途中で2度の仮眠をとった。それでも自宅には18時に到着できた。
今回は実に久しぶりの尾瀬ヶ原を散策できて楽しかった。思っていたよりも人が来ていたが,少し外れると途端に静かになることが分かったので,ルートをよく考えて再訪してみたい。
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