春霞の優しいモノクローム【武尊山】
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.4km
- 登り
- 508m
- 下り
- 518m
コースタイム
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:05
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ビッグホリデーツアーの日帰りバスツアーで、東京から川場スキー場まで直行直帰。帰りも川場スキー場から東京まで直行。 バス往復券とリフト引換券がついて一人8100円 ちなみに東京発便と池袋発便があるが、この二つは実は同じである。東京発でも池袋でバスの乗換えを行うため、はじめから集合時間の遅い池袋に行ったほうがよい。 帰りの便は池袋解散である。 ■リフト 桜川リフト→クリスタルエクスプレスと乗り継ぎ、登山口へ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■リフトについて 登山者に対する非常にチェックが厳重。リフト券の引き換え時に登山届の提出を求められチェックされる。(提出しないとリフト券がもらえない)しかも、下山時に下山したことを報告が必要。私は報告するのを忘れたのだが、電話がかかってきて『なんで報告しなかったのだ』と怒られた。ここまでするところも初めてである。 そのせいもあって、リフト券を手にするのに時間がかかる。最悪30分並ぶという話も聞くので計画をゆとりを持って組んでおいたほうが良い。リフトで登山口に行くまで15分くらいはかかるので、準備も含めると駐車場についてから登山開始まで、1時間位の猶予は見ておいたほうがいいだろう。なお、リフトの終了時刻は15:45である。 ■登山口〜剣ヶ峰 登り始めて15分くらいのところに一箇所40度くらいの急な登りがあり、ジグザグにトラバースしながら登る。それ以外はゆるい登りだ。 ■剣ヶ峰〜武尊山 剣ヶ峰の最初の下りはやや傾斜がきついため、慎重に。 武尊山直下で、40度以上の傾斜がある。 中間地点は雪庇が所々張り出しているため、尾根歩きの時は、進行方向右側に寄り過ぎないように。 トレッキングポールでもいけるが、全体的にピッケルが活躍するような傾斜が多い。 アイゼンはもちろん12本爪だ。 ■天候 無風 気温0度くらい 登りは冬用のドライレイヤーに厚手のベースレイヤー一枚でちょうどいいくらい。 下りはさらに冬用のソフトシェルを重ねた。 http://www.tenki.jp/past/2016/03/05/chart/ |
写真
装備
個人装備 |
ベースレイヤー
フリース
ソフトシェル
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
インサレーション
ゲイター
ネックゲイター
ニット帽
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
テルモス
地図
コンパス
計画書
ヘッドランプ
スマートフォンGPS
予備バッテリー
筆記用具
保険証
時計(高度計)
サングラス
ストック
カメラ
ピッケル
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---|---|
共同装備 |
レジャーシート
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ツェルト
スコップ
ガス
バーナー
コッフェル
カップ
|
感想
『武尊山』は雑誌やヤマレコでも目にしていたはずなのに、なぜか興味にひっかからずにいた山であった
・・・なぜだったのだろう?
いろいろ思い返してみると、おもしろい理由に気づいた。それは読みかたや意味を知らなかったことである。
たとえば雨飾山という山のなまえならば、読みかたを知らなくてもことばの情緒性が心の琴線に触れてくるので何かしらの印象が残る。しかし武尊は読み方もわからなければ、意味も捉えられない。『日本武尊』と書かれれば、せめてその意味は分かったかもしれないが、武尊だけだと想像がしにくかった。
でもそれを『ほたか』と読むと知ると、それをキッカケに関心が強まる。だいすきな穂高と同じ読み方をするというのもあったが、あて字にしているところが、なんだか洒落ていたのと、優雅でやわらかな大和ことばの音の響きが好きだったからだろう。
名前がもたらす心理作用というのも案外侮れないものである。そう言えば南アルプスの光岳が『てかりだけ』と読むことを知った時は"イケてないお肌系"を連想してしまってショックだったし、瑞牆山(ミズガキヤマ)の旧称の『こぶ岩』など、クライミングに行くならともかく、登山の計画書のタイトルを書いている時にやる気をなくしそうである。
さて、いざ行く段となると、バスや鉄道でたどり着くのにはなんとも苦労のある山であることが分かる。沼田の駅からは路線バスが無く、予約制のシャトルバスでしか行けないのだがいつも満席。もともと前の週に行く予定であったがその時は諦めた。
でもいろいろ調べてみると、東京からスキー場へ直通の日帰りツアーバスがあってそれを利用できることがわかった。ただ、バスは渋滞に巻き込まれるリスクがある。そしてまさに一時間ほど遅れてしまった。
一時間の遅れを吸収するのはなかなか厳しい。『ひょっとしたら山頂にたどり着かない!?』到着時にはさすがに焦った。頭をフル回転させ予定を調整すると、1.3倍していたコースタイムが必要ないこと。30分とっていた昼ごはんを半分にすれば、リフトの最終時間に間に合うので、そんなに急がずとも問題ないことが分かり、ホッとした。ただ、天気が下り坂だったので山頂で青空は見えないかもしれないなと思っていた。
気温は高く、3月の雪山とは思えないような暖かな日だった。風も無く、稜線を歩いているのにもかかわらず寒さを感じない。ベースレイヤー一枚でちょうどいいくらいだ。
登る途中は青空が見えていてきれいだったのだが、案の定山頂につくと、ガスで何も見えなくなった。『今日はチョット残念だったかな』とおもい、ヤマを下り始めた。ただ、最後の最後に思いもよらぬ光景に出会えた。
ちょうど日がかたむき始めた頃であった。その時、剣ヶ峰を見わたせるピークの登りに差し掛かっていたのだが、それまで空をおおっていたくもが霧散し、日差しが差し込んできた。
『そのピークを登りきれば、展望がひらけるはずだ』
目の前の坂をせくように登った。
そして・・・・
そのピークにたどり着くと、想像していなかった光景が広がっていた。
春霞をすかしたやわらかなひかりが、ピラミダルな剣ヶ峰とそこに連なってゆく尾根を、なめらかなグラデーションの印影をつけ浮かびあがらせている。かすみがかった空間にたたずむ、そのやさしいモノクロームの世界は、真冬のパキッと音のきこえてくるような紺碧と白銀の世界とはまったく別のものだった。
『そこまで春が来ているのだ。』
と思った。
計画をたてるときに期待する景色や体験があり、求めたい景色もあった。また、歩く時間が短かく、快晴でないこともわかっていたので、はじめからあきらめていたものもあった。
でも今回は想像しないようなおもしろさがあった。
しらないやまに出会い、しらない光景に偶然出会えた、そんな新鮮さがたくさん詰まっていた山旅であった。
cajaroa, maamさん、こんにちは。
武尊山って【ほたかやま】って読むんですね。
今まで何て読むんだろ?って思い続けていました。w
その名に相応しいピラミダルな剣が峰 ...
【ほたか】と読めた途端に興味が湧いてきました!
急速に春めいていくこの頃 ...
そろそろ行先は【本物のほたか】方面でしょうか
shin さんこんにちは
コメントありがとうございます
バスだと大変な山ですが、車なら晴れた日にチョロっと行けてしまうし、ずーっと稜線歩きのできる、景色もナイスな『美味しい』山です。
剣ヶ峰の下が急ですけど、長さも険しさも赤岳との比ではないです。(簡単という意味で)
オススメですよ!
本物の穂高はGWに行く予定なのですが、雪があるか怪しいです。夏山と同じだったりして(;^_^A
cajaroaさん、今晩は。
私も「武尊」という山の名を目にした時、んっ❓何て読むのか・・「ぶそん、それともむそん❔」と悩みました。
『ほたか』と一発で読めた人は凄いですね👏
私の住んでいる町には、「文違」という漢字の地名が有ります。何て読むのかわかりますか?
『ひじかい』と読みます。(ご存知でしたらすみません)
最初は、ふみちがい・かなと思いました。
地名って難しい読み方が沢山ありますね。
五月に、本物の穂高に行かれるとの事ですが、私もいつか穂高を訪れたいです(^^)
ak0211さん
こんにちは
私もブソンだと思っていました。でも違うんだろうなぁとなんだか曖昧な感じでした。
文違はモチロン読めません。毎回調べればいいのですが、読みを知らないと漢字一文字一文字入力するのが面倒で、ついほっておいてしまいます。
今ひじかいと入力して漢字変換したら一発ででてきましたよ。おお
ほだかは2年前に涸沢にGWに泊まって、周辺散策したのがきっかけです。涸沢までなら難しくはなかったのです。モルゲンロートなんかも綺麗だったので涸沢までだけでもオススメしますよ
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