金剛山北面滝場巡り


- GPS
- 09:52
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,545m
- 下り
- 1,545m
コースタイム
- 山行
- 9:20
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 9:47
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
トイレには横に靴洗い場もあるので自分はいつも出来るだけ近くに駐めてしまうけど、これから陽が高く長くなる季節は出来るだけ日陰に駐める方がいいかも。 ただ、一段上の駐車場っぽいところは実質5〜6台くらいしか駐められず、他は全て路駐になるのでいっぱいになる土日は相当早く来ないと駐めることも難しいときもあるが。 何年も前、土日はバスが入ってたときはその路駐も制限されてたが、金剛山周辺のバスがほとんど無くなった今ではその頃よりは駐めやすくなったか。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所といわれれば小さいながらも滝場を通っていくわけだから全て危険箇所だが、多くの滝に巻き道やロープはある。 なのでよほどの増水時なんかに来ない限り水に入れない防水の登山靴でも靴に水入れずに上ることも出来るし、自分も昔は水少なそうなときに来てそうやって歩いてた。 ただ、丸滝谷の核心、丸滝はこの中でも高さあるのに巻き道が無く古いロープだけで、一部手足が無くてロープだよりになるところが心許なく不安だった。 沢登りやクライミングやる人の中には左側を直登する人もいるようだけど、一人で歩いてる自分はそんな怖いことは出来ない。 まあ自分はどこもロープ無しではやはり不安で直登出来ないものも多く、ほとんどの場合あれば気持ちだけでもロープ片手で触ってることが多いけど、どのロープもしばらく更新されてないようで、信用するかしないかは完全に個人の責任。 少なくともロープがあったら両手で掴んで体重かけてしまうような恐ろしい上り方だけはしたくないもの。 丸滝谷最後蟻地獄の縁に上る部分は手前の昔からのロープから上がるともう完全にえぐれてしまってて難しいので、右奥の新しいロープから越える方がだいぶ楽。 |
写真
三大急登もだけど、金剛山には丸滝谷、石ブテ東谷、石ブテ西谷という沢登り素人でも気分を味わえる小さい滝場が連続する谷が集まってるからというのもある。
でも三つやるには石ブテ西谷からスタートするのが一番合理的と思うので、いつもこの石ブテ尾根旧道登山口前の鉄板の橋のところでメットかぶって準備整える。
でもいつも一人で歩いてて自己流で沢歩き始めるのも自信が無く沢靴買うの躊躇してたが、せめてこういうよく止まる岩質の小さい谷歩きだけでも出来たらと買ってみたハイパーVがここにはそこそこ合ったようで、今まで何度か歩いてみて、勿論ちゃんと慎重に足置き考えて歩けばそこまで滑って怖い思いしたことも無くほとんどの滝場を巻くこと無く通れる上に、晴れた日のこういうナメを歩けるようになったのはホント気持ち良い。
水には入れない靴の場合はもう少し上の石ブテ尾根新道登山口のところで入渓することになる。
左上に曲がる岩場でだいぶ色褪せてしまったけど赤い丸のペイントがあったら滝場終了の印。
この後は10〜15分ほど藪歩きすると植林帯に出る。
なんか順序が逆なようでいつも不思議な感覚になる。
そしてここから先は大日岳まで間伐や倒木の丸太またぎと藪漕ぎしかないので石ブテ西谷の滝場歩きは終了したものとして次は石ブテ東谷に。
ここにはちょうど左に石ブテ尾根へのエスケープ道があり、これのおかげで三つの谷の滝場をまわるという楽しみ方が出来る。
この道は先ほどの植林帯での林業作業道と思われ、基本水平道ですごい歩きやすい道なんだけど入り口だけなんであんな通せんぼのようなことになってるのか意味不明だったが、こんな所でもどなたか手入れしてくれてる人がいるのかと思うとありがたいと同時に正直びっくり。
三大急登で尾根上るときは登山靴だし、たとえロープあっても掴んで体重かけて引っ張りながら上るなんでしないので気が付かなかったのか。
まあ今回は靴が特殊でこういうザレた感じの急な下りは特に止まらず怖いのでありがたいといえばありがたかったが。
何年か前に付けられた当初はなんかもう少し華やかで目立った気がするけど、今回見たらやはりちょっと目立たなくなってて見逃したのも仕方なかったのかなと。
そして今回こそは三つの谷の滝場まわるために時間節約でここから左の谷の巻き道へ。
でもその方が岩に付いたヌメリが取れてなんちゃって沢靴で来た身にはありがたいかも。
ここもロープは一応片手で掴みながら水線脇を時々左足水の中に突っ込みながら上る。
ここは毎度一番上で行き詰まってる気がする。
今まで何度も上ってるけどこの滝が見えるともうそこに下がってるロープ周辺にしか目が行かず、前回帰りに話したご夫婦にここには虎ロープの巻き道があると教えられて気をつけてたら何のことはない、探すまでもなく滝のすぐ右に張られたトラロープが。
今までこれに気が付かなかったのが信じられん。
どちらも最後が蟻地獄の急傾斜、つまり傾斜だけでなく砂地で足がしっかり止まらないという意味で三大急登の上りよりある意味きついということかと。
今までは石ブテ西谷の滝場から47番下りて石ブテ東谷上ってきたときでも丸滝谷上ってきたときでもここで心折れて3本目諦めて山頂行って帰ってた。
でも今回は食べ終わってさてどうしようかというところに丸滝谷からご夫婦が上ってこられ、話す中でこれからもう一度下りて最後丸滝谷上り返してくる予定ですと言ってしまい、天気も良かったし時間も思ったより早かったところに自ら駄目押しして腹が決まった。
下がズルズルでハイパーVではなかなか止まらず2回ほどズルッと行って怖かった。
三大急登登山靴で上りに来てるときはあまり気にもならないロープもこういう時ばかりはもうすがるように掴んでしまう。
確か2年くらい前も同じように上は1本のロープの途中に何本ものロープが絡みついたような状態だった気がするので怖く感じるが、ここはいつも一部ロープに体重預けて体引っ張り上げる形になってしまう。
最初左手前の昔からの方に行ってしまったがもう完全にえぐれてしまってむき出しの木の根に乗っても手が無くて怖く、止まらない砂地をズルズル滑って下りて右の一段上の新しいロープの方に。
書くと簡単だけどとにかくハイパーVでは全く止まらず、かといって柔らかい靴なのでつま先蹴り込むことも出来ず、もう3本目で足も上がらないのに最後の最後にこんなえらい目に遭うとは思ってもいなかった。
といってもここはまだ中尾ノ背を上りきってないので山頂行くにはまだしばらく急登上らなければならず、結構な時間休んだ気がする。
食べた後に陽が当たって気持ち良いので横になったら気が付いたら30分近く寝てしまってた。
例によってあまり寝ないで来たせいもあるけど、おそらくこの日は想像以上にきつかった。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
梅雨入りと思ってたらいきなりの夏日って。
先日買ったパーカの出番か。
素人なので一夏に2〜3回、水が綺麗で岩質もなんちゃって沢靴のハイパーVでもよく止まってくれる金剛山北面の三つの谷の滝場歩きを楽しみにしてる。
でもいつも悩まされるのが虫。
金剛山はヒルがほとんどいないとのことでそれは安心なんだが、一度アブに追い回されてえらい目に遭ったことがある。
それ以来ディートの一番強い防虫剤帽子とかに振りまくって歩いてるけどやはり限界はあり、耳の前とか後頭部とか手首とか、必ずどこかしら刺されてた。
そこでもう物理的に防いでしまおうと以前から気になってた防虫効果のあるシャツやパーカの中で吸汗速乾性や接触冷感機能があり、風が通って涼しそうなフォックスファイヤーのスコーロンパーカをこの夏前に買って少し前に同じ金剛山の尾根歩きで試してみてた。
しかしその時はまだ早くて虫も少なかったし、山の上が15度くらいだと接触冷感機能の方が強くて歩いて汗かいた後じっとしてると寒かった。
なので今度こそこれの威力が試せるかという楽しみもあり、夏日と聞いて早速行ってきました。
ここには石ブテ西谷、石ブテ東谷、丸滝谷の三本の滝場があるわけだけど、一本一本は2時間もかからないくらいで短く、一本だけでライブカメラ広場行って帰るのではちょっと物足りない。
そこでなんとか二本、あわよくば三本と繋いで歩けないか考えた。
そして気が付いたのは、石ブテ西谷の滝場は前半までで後半大日岳まではもう植林帯の間伐や倒木の丸太またぎと藪歩きだけなので、ちょうど滝場が終わったところにある石ブテ尾根へのエスケープ道使えば石ブテ47番を下りて丸滝谷か石ブテ東谷に繋ぐことが出来るという魅力的なルート。
その気になれば真ん中の中尾ノ背を下りることで丸滝谷と石ブテ東谷も連続で上ることも出来る。
このコース取りに気が付いて以来何度か挑戦してるけど、石ブテ西尾根から石ブテ47番を下りて石ブテ東谷か丸滝谷のどちらかを上りきるところまでは何度もたどり着いた。
でも石ブテ東谷も丸滝谷も源頭部が蟻地獄と称されるようなロープが垂らされてるくらいのきつい上りで足が重くなってしまい、いつも二本上りきったところで日和ってしまって中尾ノ背を下りて最後の一本にたどり着けたことが無い。
ところが今回は二本目に石ブテ東谷から中尾ノ背に上り着いたところの丸太のベンチで飯食べて休憩しながらどうしようか考えてるところに丸滝谷からご夫婦が上ってこられ、話の中で今二本上って次はこの尾根下りて丸滝谷上り返してくるつもりです、なんて景気のいいこと言ってしまった。
まあ時間も早かったし天気も良かったので半分以上行く気にはなってたけど、自分の口から言ってしまった手前もう後には引けずに腹をくくって三本目に。
さすがに三本目の最後の源頭部蟻地獄はマジきつかった。
プチ沢歩きで沢靴代わりにしてるハイパーVは全てにおいて柔らかく、ガレたり滑るところもある流れの中歩くのは足運びに神経使うし、小さいとはいえ滝場を上るのは滑らないよう気を使いながらも足場が無くていつも以上に腿を上げる場所もたくさん。
上りだけでなくソールのラグパターンが浅く柔らかいハイパーVでは石ブテ47番と中尾ノ背という金剛山の急登に数えられる尾根を下るのはザレた所やドロドロの所は止まってくれず神経使いまくり。
そこへトドメの蟻地獄。
そのまたトドメに忘れてたけど丸滝谷源頭部最後乗り越える部分は昔からの所はもうエグレが酷くなって乗り越えるの大変なのでもう一つ奥に新しいロープが張られてるの忘れててうっかり昔からの所に上ってしまって行き詰まり、思い出して慌てて砂場をずり落ちながらもう一段上のロープを取りに。
そこから中尾ノ背に上り着くまでの数メートルは一歩ごとに唸りながらという感じでもうヨレヨレ。
やはり今まで二本で思いとどまってた自分のカンは正しかった。
でもついに滝場三本連続繋ぐことが出来てやりきった感も十分。
ここで少し休憩した後もう少し頑張ってライブカメラ広場まで行っていつも通り裏に一段下りたベンチ広場で飯食べたが、陽が当たって気持ち良いのでちょっと横になったら気が付いたら30分ほど寝てしまってたくらい疲れてた模様。
でも滝場歩き三本の後昼寝までしてもほっぺた一カ所蚊に刺されただけで他パーカにカバーされてるところは無傷だったのを見ると、まあ目の周りに集ってくるメマトイには無力だったけど刺してくる害虫に対する防虫パーカの威力は十分あったもよう。
そのあとはもう足首グネったりしないことだけ気をつけながら一番楽な青崩で駐車地まで一気。
これだけ疲れた割にはまだ陽も高く早い時間に下りて来れたのがなんか不思議なくらいの一日でした。
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