雨ヶ立岳〜布引山


- GPS
- --:--
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,112m
- 下り
- 1,112m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 10:25
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
汪泉閣への門を入らず、車道をまっすぐ行ったすぐ先が駐車場。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
宝川温泉・林道入口の駐車場→宝川理水試験地→板幽沢橋→布引尾根→布引山→雨ヶ立岳→板幽沢橋→駐車場 雨ヶ岳も布引も登山道はなく、残雪期向きの山です。 宝川温泉⇔板幽沢橋間は林道歩き。林道はさらに奥へ続く。 橋を過ぎ、林道と布引尾根が最接近している所から尾根へ上がる。 途中、標高1210m〜1370mの区間は急斜面で、下りに歩くのは少し危険かも? 雨ヶ立からの下りで、板幽初平→板幽沢橋間は午後で雪が腐り、とても歩きにくかった。 |
写真
感想
雨ヶ立岳(1626.6m)&布引山(1694m)は谷川・朝日岳の東にある登山道のない山で、山地図を見ていて行ってみたい気になった。
(国地院の地形図には、布引山は山名も標高も表記なし。)
ネットの山行記録はBCが多い中、『展望が素晴らしいので、タカマタギ〜日白山や阿能川岳〜小出俣山に行ったことのある人は是非行ってみてください』という趣旨の一文があり、これが山行欲を駆り立てた。
どうせ行くなら両方を登り、周回したい。雨ヶ立岳は知られている山らしく記録も多いが、布引山は少ない。
布引への登路とした板幽沢右岸尾根(布引尾根)は、雨ヶ立に比べて急登になりそうなので登りに歩き、雨ヶ立からできるだけ緩やかな斜面を下るスケジュールで向かう。
山地図(エアリア2011年版)の宝川理水試験地に4台可のPマークがあるが、駐車場から奥は一般車両通行禁止。
板幽沢橋からしばらく林道を歩き、林道と布引尾根が最接近している標高990m付近をGPSで確認し、10本爪アイゼンを付けて雪山へ入る。
標高1210m〜1370m区間は急斜面の連続。雪の重みで倒れた灌木の小枝につかまって体を引き上げる感じ。
しかし、午前中の早い時間でもあり、雪面が締まってアイゼンがよく利き、快調に高度を上げる。
標高1390m付近にネズコの巨木が十数本茂る平坦地があり、暑いので木陰で小休止。ここから上は急斜面も歩行の妨げになる灌木もなく、眺望の良い雪稜で、布引頂上まで緩やかなアップダウンの繰り返しとなる。
登頂して眺望の素晴らしさにびっくり!!
標高が1700mにも満たないので、谷川岳〜朝日岳〜大烏帽子山の西側にある山々は見えないものの、浅間山から巻機山まで180度以上の広範囲がよく見える。
頂上西側は巨大な山体の朝日岳が宝川源流部から見上げられ、圧倒的な山岳景観が展開している。この景観は雨ヶ立岳からは望めなかったし、雨ヶ立頂上はまったりしたくなるほど広くもなかった。
=布引頂上から見えていた百名山&二百名山=
谷川〜巻機〜八海〜越後駒〜中ノ岳〜平ヶ岳〜燧〜至仏〜日光白根〜武尊〜赤城〜榛名〜浅間隠〜蓼科〜浅間
奥只見の荒沢は見えていたと思うが同定できず、浅間隠の左奥彼方には赤岳と北岳だと思われる雪嶺が見えたが、これも山名は断定できなかった。
45分いた布引山から下り始める前、下りではいつも膝が痛くなるためサポーターを装着し、唇に日焼け止めを塗る。
実は、5日前に行った万座山で、顔全体はUV対策をしていたものの、唇は事前処置を忘れていた。翌日から唇のただれがひどくなり、一週間くらい飲み食いの度にヒリヒリと痛かった。
日常で日焼けすることのない者は、男性といえども日除け対策は必須だろう。この時期、晴天時の雪山では陽光+雪面からの照り返しで、紫外線は強烈である。
雨ヶ立頂上には男性の単独行がいた。他にスノーシューで上がった男性二人連れがいたそうだが、私が登頂前に下ったそうだ。雨ヶ立では、布引からは見えなかった奥利根湖が俯瞰でき、大烏帽子山も烏帽子と重ならず、よく見えた。
この頂上も360度の展望だが、あまり長居はしたいと思わない細長い雪稜のピークだった。
雨ヶ立からの下りは三人のトレースがあった。先に下った単独の方が途中で休憩されていたので、私が先に下る。
途中からスノーシューの跡はなくなり、二人連れは地形図1436m付近から真南に登下降したらしい。このルートは板幽初平の北が急斜面だ。
板幽初平付近からまばらな植林帯となり、アイゼンでは踏み抜きやすくなり、ワカンに換える。その場所(1150m付近)で単独の方に追い付かれ、私が「この分かりにくいルートはGPSで上がられたのですか?」と聞くと、うなずいていらした。
私は膝の痛みも多少あって歩きが遅くなり、以降追い付くことはないまま板幽沢橋たもとに降り立ち、もうGPSは不要なので電源を切る。
雨ヶ立からの南東尾根のごく一部で、ダケカンバの高い位置にペンキが吹き付けてあった。それも下りでしか見えないマークだ。
分かりにくいのは板幽初平一帯。林の中なので周辺の地形は見えず、明瞭なトレースがない限り、GPSは必須かも。
布引山以降、一度もGPSを見る必要はなかった。後日、雨ヶ立から下りのログを見たら、私がスケジュール段階で思い描いていたとおりの傾斜の緩やかなルートだった。
布引山という山は鹿島槍や笊ヶ岳の南にもあり、稜線上の前衛峰的なイメージだが、谷川連峰東部に位置する布引山は展望絶景の秘峰と言える。
理水試験地までの宝川林道は全然荒れてなく、暗い時刻でもライトで問題なく歩ける。
今年は残雪が少なくてもう無理かもしれないが、夜明けから布引尾根に取り付けば、大烏帽子まで日帰りも可能かと思われた。
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