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Yamareco

記録ID: 8380254
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

御嶽山剣ヶ峰

2025年07月06日(日) [日帰り]
 - 拍手
gakuzaemon その他1人
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:27
距離
6.5km
登り
874m
下り
884m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:40
休憩
0:50
合計
5:30
距離 6.5km 登り 874m 下り 884m
3:32
5
スタート地点
3:37
3:38
3
3:41
5
3:46
16
4:02
4:03
3
4:06
4:07
13
4:20
20
4:40
4:41
19
5:00
8
5:08
12
5:20
5:26
56
6:22
6:23
1
6:24
6:25
7
6:46
7:15
0
7:27
13
7:40
7:41
24
8:05
8:06
8
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4
8:18
8:19
11
8:36
6
8:42
8:43
3
8:46
6
8:52
8:53
4
8:57
2
8:59
ゴール地点
天候 ガスガス、晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
田の原、2時到着でトイレ上の駐車場は数台余裕あり
コース状況/
危険箇所等
整備されて歩きやすい
その他周辺情報 二本木温泉♨
久しぶりのヘッデンスタート、ガスガスです
2025年07月06日 03:53撮影 by  iPhone 15, Apple
7/6 3:53
久しぶりのヘッデンスタート、ガスガスです
樹林帯を抜けたら日の出タイムでした
2025年07月06日 04:30撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 4:30
樹林帯を抜けたら日の出タイムでした
来たかも
2025年07月06日 04:37撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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来たかも
でました
2025年07月06日 04:39撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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でました
駐車場を見下ろす。中央アルプスはガスの中
2025年07月06日 04:45撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 4:45
駐車場を見下ろす。中央アルプスはガスの中
日が当たると曇が立ち上がりだします
2025年07月06日 04:58撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 4:58
日が当たると曇が立ち上がりだします
半袖です
2025年07月06日 05:10撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 5:10
半袖です
2025年07月06日 05:10撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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看板あったっけ
2025年07月06日 05:59撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 5:59
看板あったっけ
中央アルプスのガスが取れた。富士山
2025年07月06日 06:17撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 6:17
中央アルプスのガスが取れた。富士山
王滝の山頂
2025年07月06日 06:22撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 6:22
王滝の山頂
ここから剣ヶ峰、風があるのでアウター装着
2025年07月06日 06:22撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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ここから剣ヶ峰、風があるのでアウター装着
剣ヶ峰
2025年07月06日 06:23撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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剣ヶ峰
景色が変わります。ヘルメット装着
2025年07月06日 06:24撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 6:24
景色が変わります。ヘルメット装着
最後の階段、きつい
2025年07月06日 06:48撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 6:48
最後の階段、きつい
登頂
2025年07月06日 06:50撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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登頂
ヨレヨレ
2025年07月06日 06:52撮影 by  iPhone 15, Apple
1
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ヨレヨレ
槍ヶ岳
2025年07月06日 07:08撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 7:08
槍ヶ岳
二ノ池、水なし
2025年07月06日 07:09撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 7:09
二ノ池、水なし
団体さんが来たので、下ります
2025年07月06日 07:17撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 7:17
団体さんが来たので、下ります
8合目付近、振り返ると山頂はガスガスです
2025年07月06日 08:25撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 8:25
8合目付近、振り返ると山頂はガスガスです
降りてきました
2025年07月06日 09:04撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 9:04
降りてきました
2025年07月06日 09:12撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 9:12
帰りの温泉、洗い場少ないけどいいです
2025年07月06日 10:59撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
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帰りの温泉、洗い場少ないけどいいです
きたろうで飯!味落ちた?
2025年07月06日 11:24撮影 by  24040RA98R, Xiaomi
7/6 11:24
きたろうで飯!味落ちた?
撮影機器:

感想

AM2時、田ノ原の駐車場に着くと、闇が静かに地面を抱いていた。エンジンの音が止まると、世界は一気に沈黙する。車中泊の登山者たちも息をひそめているようだった。音のない世界に、ただ星がひとつ、またひとつと光を灯す。ガスの切れ間から見えるその光は、あまりに澄み切っていて、まるで祈りのようだった。

山の空気は湿り気を帯びながらも、どこか厳かだった。あの道を再び歩く——噴火の一週間前に辿った11年前の記憶が、足元に染み込むように甦る。

予定より30分遅れて鳥居をくぐる。霧を裂くようにヘッドライトが闇を照らし、山が静かに目を開く。歩き出すとすぐ、汗が滲み、身体が山の呼吸に追いついてゆく。息を潜めて登り続けるその道は、まるで山に試されているかのようだった。

八合目に差し掛かる頃、樹林帯を抜けた。雲が静かにほどけ、空がゆっくりと目を覚ます。雲の海の上で、太陽が音もなく昇り始める。あの黄金の光は、ただ明るいのではなかった。心の奥まで浸透してくるような、赦しのようなものだった。

風の音も、鳥の声もなく、ただ太陽と自分だけがそこにいるような感覚。御嶽の山肌は徐々に赤みを帯びて、その姿があまりにも堂々としていた。荘厳という言葉では足りない——それは、人の小ささと、自然の深さを思い知らされるような時間だった。

この瞬間を見たくて登ってきたのかもしれない。心がそう呟いていた。

頂での風は冷たく、でもどこか優しかった。静かに身体を包み、剣ヶ峰から見渡す景色に意味を与えてくれるようだった。北アルプスがガスの合間から姿を現し、槍と穂高が、まるで神話の登場人物のようにそこにいた。

山は語らない。ただ、風と、空と、岩とで静かに物語っている。自分も、その物語の一部になれた気がした。

やがて、山頂が少しずつ騒がしくなる。団体の足音。笑い声。活気ある気配。それは悪くない。けれど、自分が求めていたのはもっと静かな場所だった。荷物を整え、誰にも告げずにそっと歩き出す。

下山の道は、登りとは違って見える。ガスが晴れ、岩肌に朝の光があたる。景色が柔らかくなると、心もまた少し穏やかになる。山は、別れ際こそ美しいのかもしれない。

標高が下がるにつれ、気温が上がる。虫の音が賑やかになり、空気も夏に戻っていく。山頂の静寂が嘘のように、日常の匂いが少しずつ近づいてくる。

黙って歩いた。言葉を交わすことなく、ただ自分の呼吸と向き合う。すれ違う登山者の挨拶に、少しだけ微笑んだ気がした。

駐車場に戻る。田ノ原は朝の光に満ちていた。社務所脇の自販機で手にしたコーラ。そのひと口が、なぜか涙ぐむほど沁みた。炭酸が喉を突き抜け、身体に命が戻ってくる感じ。こんなにも生きていると感じたのは、久しぶりかもしれない。

時計は9時。信じられないくらい早い時間。ありがたい。それでも、心は遠くまで旅をしてきたような気がした。

最後に目を向けた“ぐるぐる”のオブジェ。その先端は折れていた。それがなぜか、胸に引っかかる。時間の流れ。風化。残されたもの。それでも、確かに“在った”という証。

車に乗り込み、エンジンをかける。あの静かな山と、たった数時間で別れてしまうことが不思議で仕方ない。

山は語らなかった。でも、自分の心は、たしかに何かを語っていた。






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