羅臼岳に体調不良で登れなかった話


- GPS
- 04:53
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 719m
- 下り
- 665m
コースタイム
天候 | 晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
<1日目:雌阿寒岳>羽田空港から釧路空港へ <2日目:羅臼岳>アウトドア・宿 マンディル→岩尾別登山口→ホテル知床→しれとこ里味→アウトドア・宿 マンディル <3日目:斜里岳>女満別空港から羽田空港へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
・ヒグマが特に多いといわれる山です。 ・尾根をトラバース気味に進む箇所がところどころあります。 ・道は細いです。 ・仙人坂の手前で撤退しました。 |
その他周辺情報 | ・ホテル知床…日帰り温泉 ・しれとこ里味…海鮮や蕎麦など |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
ヘッドランプ
予備電池
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
携帯トイレ
|
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共同装備 |
熊スプレー
|
備考 | 途中撤退だったが飲み物は1.5L飲み干した。 |
感想
今回はグループでの道東三山(雌阿寒岳・羅臼岳・斜里岳)遠征です。
2日目は羅臼岳を目指しましたが、自分は体調不良により途中撤退となりました。
心当たりは全くないと無い…と言いたいところですが、はっきりあるのです。
考えられるのは食あたりか飲酒です。
昨晩の鹿(レア・ミディアムレア)で明らかに苦しんでいる仲間がいたし、自分も今年4月に肺炎になって以降、明らかに酒に弱くなりました(肺炎との関連があるのかはわかりませんが)。
それでも木下小屋を出発する時点では登頂できる気がしていました。
ところが、出発してみると発汗量が普段と比べて明らかに多いです。
この日は蒸し暑く、一緒に行った仲間も相当苦しめられていましたが、これまでの自身の経験と比較しても異常な汗です。
体感上はこれより暑い経験は何度もあったし、額を触ってみても異常な熱ではありませんでした(仲間にも触ってもらいました)。
少しでも体力を使わないようにストックで体を支え、さらに仲間に飲み水を持ってもらうなどサポートをいただきましたが、体は辛くなる一方です。
ふくらはぎに強い痛みを感じ始め、極楽平を過ぎて傾斜が強くなる手前で嘔吐してしまいました。
このとき、自分の顔は真っ白だったそうです。
ちょうど仲間のうちの一人が撤退するというので、自分も一緒に下りることにしました。
もしこのタイミングでヒグマに遭遇したとして、立ち尽くす以外に何もできないと思いましたが、下りないないわけにはいきません。
途中、見かねた別の下山者の方には登山口まで付きっ切りでお世話になることになり、有難いやら情けないやらです。
無事に下山し、御礼をさせていただきたく連絡先をお聞きしたいと申し出るもそこは大人の対応で、そういうわけにはいきませんのでと言う気力はありませんでした。
登山道で苦しんでいる人を見かけたら今度は自分が手助けするべしと思うことにします。
この翌日は無事に斜里岳へ登頂できたので、今回の遠征では行程が最も長く、さらにヒグマとの遭遇が最も心配される羅臼岳だけが残ってしまったことになります。
しかも無事に登頂を果たした仲間の話からも、今回の道東三山でもっとも印象深かった山として羅臼岳が挙がることが多かったような気がします。
今回の遠征で羅臼岳だけ登れなかったのは客観的には単なる偶然に違いないのですが、この現実に何か意味を見出したい自分がいることも事実です。
たった一杯でも下山まで生肉と飲酒は避けるべしというのは勿論、挑戦するのは今回ではなかったのかもしれません。
間違いなく自分にとっては特別な一座になりそうです。
次回はどの季節にどんな人数で登るかじっくり考えます。
<備忘録>
・前日は鹿肉をお勧め通りにレア・ミディアムレアで食べて美味しかった。仲間の多くは全く体調に影響はなかったが、影響する人には影響した。
・前日の飲酒は缶ビール350ml1杯のみ。1杯だけなら大丈夫だろうという考えが甘かった。
・水分と塩分は欠かさず補給していたつもりだし、確かに暑かったがこれ以上に厳しい厚さを感じながらも無事だったことは過去に何回もあった。
・下山後、しばらく車で休んでいたものの元気が戻る気配はなかった。さすがに吐き気は感じないものの、足はだるいし、食欲はないし、頭痛も感じた。
・夕方、無事に登頂して下山した仲間と談笑する程度には回復したが、やはり全快ではない。
・下山後の温泉は無事に入浴できたが、食欲が無く夕食を食べる気にならなかった。近くのドラッグストアで蒟蒻ゼリーとパウチゼリーで夕食代わりとした。
・足のだるさと頭痛が寝るまで残った。
・自分の意思で十分に防げる原因だっただけに悔しさが強い。
・暑さに苦しんだのは一緒に行った仲間も同じだったようで、彼らが無事に登頂して帰って来られたことは、自身の撤退の悔しさ以上に嬉しかった。
・翌朝起床時、足のだるさは消えたものの若干の頭痛と腕のだるさを感じ、朝食もゼリーだけにした。その後は徐々に回復し7時過ぎにはほぼ元気になり、斜里岳に登頂できた。
・翌日の斜里岳からの下りでは疲れを強く感じた。これが熱中症の影響なのかはわからない。
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