宮の森シャンツェの山-幌見峠-藻岩山
- GPS
- 04:02
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 729m
- 下り
- 840m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年11月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
紅葉はすっかり終わり、木々の葉も落ちて、近くの宮の森シャンツェの山(P.340)への稜線がよく見えるようになった。眺望が効き、歩きやすそうにも見えるので行ってみることにした。P.340からは幌見峠経由で、高校生のとき以来登っていない藻岩山に登ってやろうという計画。しかし、予定通りとはいえスタートが午後1時半だったのと、歩きやすそうと思ったのがちょっとした誤解だったために...。
これまで避けてきた「私有地につき立入禁止」の立て札のところから登る。最近あまり登っていないこともあり、いきなりの急登に息が上がる。
稜線に出るが、あまり歩きやすくはない。6月に幌見峠方面からP.340を越えたときに、稜線上の踏み跡がしっかりしていて「これなら夏でも大丈夫」と思ったのだが、考えてみれば、それはもっと上のこと。それに、この間の初雪=ドカ雪のときに折れたと覚しき倒木(それほど大きなものではないが)があちこちにあって進路を塞いでいる。しばらくは辛抱。奥三角山を右に見ながら登っていく。
肩が痛いこともあって疲れてくる。暑いので1枚脱ぎ、長袖のシャツ?下着?1枚になる。今日は幌見峠までにしようか、と弱気の虫も顔を出す。しかし、そこから円山西町へ下るのもなあ。盤渓回りじゃ帰りに買い物が出来ないし。
P.270を越えると、やはり踏み跡がしっかりしてきて歩きやすい。しかし、P.340に着く頃には既に1時間経過。もう11月も半ばを過ぎたので、これからは時間との戦い。
何とか4時までに藻岩山の頂上へ着ければいいのだが...。
以前登ったときにP.340付近に幌見峠方面へのはっきりした踏み跡があるのを見たような気がしていて、それをたどろうと考えていたのだが、よく考えてみれば、それは290m付近に円山西町方面から登ってくる踏み跡だったように思えてきた。そこで6月に逆方向から登った、P.340の北の送電線鉄塔から幌見峠〜円山西町の道路に出る、北電の送電線管理用の苅分道を下ることにする。鉄塔の所からは神威岳と百松沢山が見えるが、手稲山は雲に隠れて見えない。
道路に出たら右の幌見峠へと登る。展望台だかラベンダー園(そんなものがあるとは知らなかった)だかのところから、小林峠の方へ向かう林道をたどり、この林道が90度曲がるところから薮を漕いで、藻岩山の小林峠コース登山道のP.406辺りに出ようという考え。その間、道がないところは距離にして約200m、標高差は50mといったところ。まあ、何とかなるだろう。しかし、幌見峠で既に3時近い。
さて林道はかなり幅が広いが、草が覆い被さって廃道状態。倒木も相まって次第に歩きにくくなる。道が判然とせず、尾根に上がってまた下るハメに。クマゲラか何かキツツキの類がしきりに木をつつく音が聞こえ、姿も垣間見えるが、暗くてよくわからない。倒木や蔓をまたぎ越えようとして、太ももに茨のトゲを深々と刺してしまい、痛い。
ここまではちょっと大変だったが、懸案の道無き箇所は、薄い笹藪の斜面で問題なし。しかし、幌見峠から30分以上を要し、ようやっと登山道に出たときには3時半。ここからは道をたどるだけだが、沈んでいく太陽との追いかけっこ。藻岩山頂上到達の(希望的)予想時刻を4時半に変更。慈啓会コースの分岐で既に4時半を過ぎていれば、ここから下ろう。工事中でローブウェイも動いていないので歩いて下るしかない。
登山道(というよりも登山道のついている尾根)は地図でみるよりは蛇行して感じられるが、アップダウンも緩やかで、余裕があれば楽しそうなところ。ちょっと年齢差のある二人連れのご婦人とすれ違う。
旭山公園からの登山道との分岐の前後の下りからは、正面に藻岩山がよく見える。こちらから見ると三角形だ。開けていてよく見えると思ったら、間の谷(北ノ沢)の源頭部の木は、立ち枯れていたり倒れていたりで、大きな木がほとんど無いのだった。
笹の斜面に、頂上へ向かって登る道が一筋ついているのが見える。
慈啓会コースの分岐には4時。ここは小学校の時以来何回か来ているはずだが、夏と違って木に葉がないのと、すっかり暗くなってきているのもあって、全く見覚えがない。山頂の左上には月が見える。
登りにかかると、赤い前かけをしたお地蔵さんがところどころに顔を見せ始める。もう何十年も思い出すことはなかったが、そういえば藻岩山には三十三ヶ所があるのだった。標高わずか200数十メートルの円山には八十八ヶ所もあるのに、その倍以上の高さの藻岩山にはどうして三十三ヶ所しかないんだ? と思ったものだ。
最後の急登の登り始め、斜面を右にトラバース気味に登って左へ切り返すところ、ここは何だか覚えがあった。「そうそう、こんなところあった」。学校の遠足で行列を作って登ったっけ。でも今回、見覚えがあったのは結局ここだけだった。
気合いを入れて登ったら、案外早く頂上の建物が間近に見え、予想時刻により5分ほど早く頂上に着いた。もちろん展望台だか何だかは工事中。工事の人間がまだいるようで声が聞こえたが、そろそろ引き揚げるようだった。夜景の写真だけ撮って帰路に就いたが、三角点をチェックするのを忘れてしまった。ここには、地面と建物の屋上と2ヶ所あるらしい。下の方の標高は最新の数字で530.8mだが、以前の地形図では531.0m。頂上の標識には531.03mとなっていた。
頂上から下り始めるところ、暗くてよくわからなかったが、今考えると何だか記憶にある気がする。先ほど登った急坂を下っていくと、小林峠の方からたどってきた尾根の向こうに、最後の夕焼けが消え残っていた。右手には、札幌市街の夜景がいよいよはっきりと浮かび上がっている。
慈啓会分岐に着くと、さすがに寒いので、登り始めに脱いだシャツを着る。そして、さすがに暗いので、ヘッドランプをつける。ここからは尾根筋に別れを告げて下っていく。この谷筋もかなり木が倒れているようだったが、どこまでが先日の雪によるもので、どこまでがそれ以前の、例えば2004年の台風によるものなのかは、よくわからなかった。ヘッドランプの灯りを頼りに、ひたすら下を向き、足もとを見つめて、ぬかるんで滑る道を下っていくと、ほどなく慈啓会登山口に着いた。既に5時を回っていた。
今年の5月まで何回か父がショートステイに行った慈啓会の老健や特養、病院などを右に見ながら下り、旭ヶ丘の西友まで歩いて、泥だらけの靴とズボンのまま食料品を買い、バスで円山公園駅まで行き、マルヤマクラスのなにわ書房で、こちらでは2日遅れで店頭に並ぶ岳人を買って家路に就いた。
コメント
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kennさんの記録を見て、あわよくばと
西高山から宮の森シャンツェの山を狙ったのですが
藪とアップダウンを見て、すごすご止めました。
盤渓から幌見峠のラベンダー園、林道歩きでと
思ったけど、林道は廃道化していて、藪を歩く気にならなかったです。
kennさん、凄いですわ! 雪のある時に再挑戦してみます。ヘロヘロ
marikkaさん
4月に行ったときは、特に西高山の北面の雪がザクザク、ズボズボで、スパッツをしていかなかったために、長靴に容赦なく入ってきて霜焼けになりかけました。今度はスキーで(できればショートを手に入れて)行きたいと思います。
幌見峠の林道、そんな状態なんですね。盤渓会館?だか何だかがある辺りですよね?
私の方は、林道を離れて登山道に登るところは笹藪も薄く問題なかったのですが、それ以前の林道の部分がやはり、ちょっとした薮こぎになりました。
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