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記録ID: 89330
全員に公開
アルパインクライミング
谷川・武尊

谷川岳マチガ沢本谷(雪渓通し)

1960年04月15日 [日帰り]
 - 拍手
Ainaka Ren その他1人

コースタイム

日帰り
山行
0:00
休憩
0:00
合計
0:00
20:42
0
スタート地点
20:42
ゴール地点
記録を残してないので正確では無いが、概略を記す。
前夜上野発の夜行列車が土合に到着したのは夜明け前の薄明時である。
ピッケル、アイゼン、ザイルのみの軽装ですぐにマチガ沢出合に向かい丁度夜明け頃に到着する。
出合の直ぐ上から雪渓が続いており、アイゼンを装着して登り始めたのが午前6時前頃と思う。
雪渓には我々のみで他に登山者は無く、静まり返ったマチガ沢を黙々とひたすら登り、9時前には要の滝下、60度の急雪渓直下に到着。
一服しながら遥か稜線付近の状況を観察する。
雪庇は既に全て崩落して、崩落面が2,3メーターの垂壁となっている。
垂壁の薄いトマの耳寄りの稜線を目指して、フリーで登攀を開始し、背丈を上回る程の垂壁の乗っ越しだけザイル確保して稜線に出た時刻が9時半前であろうか。
稜線をオキの耳寄りに少し歩いた見晴らしの良い場所で遅い朝食とする。
下山は西黒沢を下降、源頭部をグリセード中に相棒が浅い(2〜3m)雪の割れ目に落下するハプニングがあったが、怪我も無く無事下山したのが正午過ぎ頃と記憶している。
天候 晴れたり曇ったりで、風の無い静かな一日。
アクセス
利用交通機関:
電車
往路・国鉄上越線・土合駅より徒歩
帰路・国鉄上越線・土合駅より乗車
当時、土合駅は地上に積み上げられた古枕木のプラットホームが単線の線路脇にあるだけであった。
あの深い地下ホームは未だ存在していなかった。
利用したアクセス手段として電車にチェックを入れたが、当時の上越線はまだ蒸気機関車が主力であり、鉄道利用の意である。
コース状況/
危険箇所等
土合駅からマチガ沢出合までは当時砂利道だったが歩きやすく、問題は無かった。
雪渓の雪の締まりも良い状態であり、S字から要の滝下までは特に危険は無い。
其の上の60度の急雪渓は万一スリップすれば止める術も無く充分な注意を要す。
稜線雪ピ折れの垂壁は背丈を上回る程だが、安全のため確保を取るべきと思った。
帰途の西黒沢源頭部の雪渓割れは予想外であった。
沢の核心部にはクレバスがあり歩行には多少注意を要したが、アイゼンを使用することはなかった。ainakaren
その他周辺情報 当時、土合には地下ホームもロープウエイも無く、林道も凡て砂利道であった。
トマ、オキの稜線上、オキの耳近くに立つ相棒。
右奥はトマの耳山頂。
左奥は西黒尾根。
右奥の雪渓がマチガ沢最上部。
我々の足跡のステップが一条の線として、うっすらと目視できる。
装備は8本爪鍛造アイゼン、ウッドシャフトのピッケル、麻ザイルの軽装備である。
2010年12月06日 16:31撮影 by  Canon IXY DIGITAL 1000, Canon
14
12/6 16:31
トマ、オキの稜線上、オキの耳近くに立つ相棒。
右奥はトマの耳山頂。
左奥は西黒尾根。
右奥の雪渓がマチガ沢最上部。
我々の足跡のステップが一条の線として、うっすらと目視できる。
装備は8本爪鍛造アイゼン、ウッドシャフトのピッケル、麻ザイルの軽装備である。
前写真をセピア撮影
2014年05月14日 14:17撮影 by  Canon PowerShot S110, Canon
8
5/14 14:17
前写真をセピア撮影
東尾根を背景にした相棒。
2010年12月06日 16:31撮影 by  Canon IXY DIGITAL 1000, Canon
12
12/6 16:31
東尾根を背景にした相棒。
雪渓上のainakaren 。
2010年12月06日 15:03撮影 by  Canon IXY DIGITAL 1000, Canon
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12/6 15:03
雪渓上のainakaren 。
写真中の一枚を、代表写真用に再撮影
写真中の一枚を、代表写真用に再撮影
写真中の一枚を、セピア再撮影
写真中の一枚を、セピア再撮影

感想

毎年、新人に急な雪渓を体験させる場としての残雪期マチガ沢に、相棒と二人でゆっくりと登って見る事にした。
4月中旬だが正確な日時は記憶の外である。
表記の日付は山行記録に登録のための便法であるので、ご理解願いたい。
二人とも楽しく登ることが出来たが、下山中に相棒が西黒沢の源頭部潅木の藪上の雪渓の割れ目に落ちるハプニングがあり、肝を冷やしてしまった。
後々までの笑い話で済んだが、グリセードと言えども油断は禁物と思い知った山行であった。ainakaren

関連する日記「グリセードで突然消えた相棒」
http://www.yamareco.com/modules/diary/8042-detail-10151

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コメント

はじめまして
はじめまして。
また、山の虫がうずうずしてきました。

お写真、素敵ですね。
ウッドシャフトのピッケルと8本歯のアイゼンは、山を齧り始めたころの小生にはあこがれでした(使用していたのはメタルシャフト・12本歯でしたがwww)。

仕事の関係で、腰を壊したりして山から離れていましたが、この度の震災で山の道具を引っ張り出してメンテしていたら・・・・。

これからも素敵なレポートよろしくお願いいたします。

お体に気をつけて、素敵な山旅を楽しんでください。
2011/5/8 13:36
今は昔の古い古い写真です
MerrycocoKさん、こんばんは。

写真の相棒は今も生存している数少ない昔の山仲間です。
二人とも70代半ばになりました。
当時、アイゼンは鍛造8本爪しかありませんし、ピッケルは凡てウッドシャフトでした。
門田の尺1寸鍛造でした。
カテゴリー「想いでのピッケル」にそのピッケルの日記を書いています。
宜しければお読みください。相仲 廉
2011/5/9 0:09
1962.4.14
この晴れた日に、マチガ沢の雪渓を往復した経験と、記録があります。
その後遭難対策、規制が厳しくなり、足が遠のきました。
懐かしいですね!
2022/7/23 11:55
okkuさん、コメント深謝です。

貴、古記録を、常々懐かしく拝見させて頂いております。
同時代に登山に関わった者として、どうぞ宜しくお願いいたします。

私の古記録は、その全てに正確な日付が表示できず、朧げな記憶による推定です。
残念ながら、確かなのは年号と春夏秋冬までなのです。
当時の貴、御記憶で残雪の状況など御聞かせ頂ければ幸いです。

この記録の相棒は私の義弟ですが、残念ながら昨年、入院先の医療老人病院で亡くなりました。
思えば、共に良き人生を歩んで来たと思います。
コメント頂き、誠に有難うございました。ren
2022/7/24 11:53
 昭和30年代に、山行きを始めると、いつも東京茗渓堂日記日記を求め
ザックに入れて、持ち歩いたものでした。
 カメラも「コニレッ」「コニカ」「OM-2⇒2」フイルムカメラを持ち歩きましたが
フイルムの巻取りミスなども在ったりして、感じな場面が抜けたりしていました。
最近はPCが身近になって、取り込ん出ましたが、記憶装置のトラブルで記録は
頭の中だけになったり、惜しい物もありましたね!
 今の所、北ア雲ノ平行が間近ですが、コロナ禍でも決行の予定です。
2022/7/24 14:54
okkuさん、そうでしたか。
岳会では記録担当が記録しましたが、個人でも記録しておけばよかったと悔やんでいます。
昭和36年に岳会を辞し単独行になっても、記録していませんでした。
稀に写真の裏側に日付と場所が書いてあったりすると、ラッキーでした。
カメラは、ツアイスのイコンダシックスでした。
蛇腹式の画角6センチx6センチで、紙巻きロールフィルムでした。

雲の平におでかけですか。
楽しそうですね。
ご無事で充実した山行を、お祈りします。ren
2022/7/25 12:33
プロフィール画像
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