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Yamareco

記録ID: 90153
全員に公開
講習/トレーニング
富士・御坂

富士山 雪上歩行講習

2010年12月04日(土) 〜 2010年12月05日(日)
 - 拍手
urayasu その他10人
GPS
06:58
距離
4.1km
登り
366m
下り
383m

コースタイム

7:10佐藤小屋-8:28訓練実施地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2010年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
富士吉田駅集合の後、参加者・ガイドの車に分乗しスバルライン五合目へ。
コース状況/
危険箇所等
危険箇所特に無し。
6合目少し過ぎに数日前の雪崩の後あり。
予約できる山小屋
里見平★星観荘
富士吉田駅に集合したのち佐藤小屋へ。一日目は小屋にて装備の説明・点検やロープの使い方などの座学のみ。
2010年12月04日 15:29撮影 by  DSC-W300, SONY
12/4 15:29
富士吉田駅に集合したのち佐藤小屋へ。一日目は小屋にて装備の説明・点検やロープの使い方などの座学のみ。
暖かい…
2010年12月04日 15:31撮影 by  DSC-W300, SONY
12/4 15:31
暖かい…
インクノット。右の輪を下から持っていく。
2010年12月04日 16:47撮影 by  DSC-W300, SONY
12/4 16:47
インクノット。右の輪を下から持っていく。
富士吉田市の夜景
2010年12月04日 19:40撮影 by  DSC-W300, SONY
12/4 19:40
富士吉田市の夜景
2日目。佐藤小屋付近は雪がないため、7時出発で雪のある6-7合目を目指します。
2010年12月05日 07:54撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 7:54
2日目。佐藤小屋付近は雪がないため、7時出発で雪のある6-7合目を目指します。
6合目付近。だいぶ雪が出てきた。
2010年12月05日 07:54撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 7:54
6合目付近。だいぶ雪が出てきた。
雪崩跡…
2010年12月05日 08:19撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 8:19
雪崩跡…
6合目を少し超えた登山道と下山道の真ん中辺の斜面で訓練開始。雪は固く締まっており訓練には最適、とのこと。
2010年12月05日 09:32撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 9:32
6合目を少し超えた登山道と下山道の真ん中辺の斜面で訓練開始。雪は固く締まっており訓練には最適、とのこと。
ロープを使った確保の訓練。
2010年12月05日 12:52撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 12:52
ロープを使った確保の訓練。
1mぐらいの看板が埋まってました。このあたりでも吹きだまっているところでは結構雪がある。
2010年12月05日 11:47撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 11:47
1mぐらいの看板が埋まってました。このあたりでも吹きだまっているところでは結構雪がある。
帰りの富士急行の車内から。
2010年12月05日 16:09撮影 by  DSC-W300, SONY
12/5 16:09
帰りの富士急行の車内から。

感想

アトラストレック社の初級者(これから本格的な雪山を目指す人)向けの富士山雪上技術講習会を受講しました。

1日目は14時に富士吉田駅に集合。参加者9名+ガイド2名の合計11人です。車で来た参加者とガイドの車に分乗しスバルライン五合目まで行き、その後佐藤小屋へ入ります。雪がもっとある時期だと1日目も実技講習を行うようでしたが、あいにくこの時期五合目付近には訓練ができるのほどの雪がないため、1日目は小屋での座学のみとなりました。

まずはガイドが自身の装備を見せながら、冬山の装備に関する説明。一通り説明の終わった後、たまたま一番大きいザック(60L)を持っていた自分に白羽の矢が立ち、皆さんの前で中身を全て晒してチェックをすることにwww

自分の山行スタイルは単独行です。泊まりのときは山小屋ではなくテント泊のことが多いです。今回は講習で山小屋に泊まることは分かっていましたが、あくまでも今後の個人での山行を見据えて考えていますので、テントを除いた通常装備で参加しました。ほとんどの参加者(とガイド)の方は必要最低限の装備での参加だったようで、ツェルト,ストーブ,ガス,救急セット,着替えなどに加え、(行動食とは別で)非常食まで持っているのは自分だけだったようで、かなり驚かれて半分笑われてしまいましたw 「自分はいつも単独行だし、今回使わないと分かっているが今後のことも考えて敢えていつもの装備で来た」と発言したのですが、あまり意図を理解していただけなかったようで、「いらない装備は持たないようにしましょう」と話をまとめられてしまいましたw 唯一サブガイドの方にはご理解いただけたようで、小声で「良い心がけだと思います」と言っていただけましたwww

続いて、ハーネスとロープの使い方の講習です。自分は持っていなかったためレンタルしました。持参:レンタル=5:5ぐらいだったようです。最低限覚えるべき結び方ということで、8の字結びとインクノットを覚えました。

その後はガイドが簡単にアイゼンのチェック。(登山靴にアイゼンを装着し問題がないかどうか、ひとりずつ確認) そして夕食です。熱々の鍋で暖まった後は、2-3のグループに別れて山談義です。やはり皆さん山が好きで来てるのでそうなりますねw このときonsenさん声をかけていただいたのですが、タイミングが合わずにすいませんでしたm(_ _)m 次回お会いしたときはいくらでも付き合いますよwww

食事の後片付けをして明日の準備をし、20時半頃に寝ました。佐藤小屋の布団は封筒型寝袋タイプ?+毛布でとても温かです。夜中に暑くて置きたぐらいでしたw



翌朝は6時に朝食、小屋の前で入念に準備運動をして7時出発です。樹林帯を抜け6合目付近でアイゼンを装着します。6合目すぎに雪崩の跡があり訓練に適さないということで、夏道の下山道方向へと進み落石防止シェルターの上の斜面で訓練開始です。

バケツ掘りから始まり、ピッケルの持ち方、耐風姿勢、各種アイゼン歩行方法、バランスを崩したときのピッケルでの対処、滑落停止、などを練習しました。滑落停止を繰り返し練習するのかと思っていたらそうでもありませんでした。実際の局面では「滑落する前のバランスを崩した際の対処のほうが重要」とのことでした。また「滑落停止は5mが勝負。その後は止まらない」という言葉などは聞いてなるほどと思いました。

その後はロープを使った訓練です。スタカット(スタンディングアックスビレイ)、コンティニュアス(東京コンテ)をファースト・セカンドそれぞれ体験しました。

合間合間に休憩・補給を取りながら、色々な話を聞きました。「細かい作業をするのに手袋を取ったら必ずポケットやザックの中へ。すぐに風で飛ばされてしまうから」などの話は、慣れている人に取っては当たり前のことなのでしょうが、自分のような素人にとってはこういう細かいノウハウは非常にためになります。これを聞いていなければ一度飛ばされないと気付かないことでしょうw

途中、10cmほどの大きな落石が参加者の一人にあたるというハプニングがあったものの、一通りの訓練が無事終わり、13時過ぎに下山です。6合目を過ぎ、樹林帯に入り十分に雪がなくなったところでアイゼンを外し佐藤小屋に戻りました。


個人的な話ですが、今回生まれて初めて他の人とパーティを組んで山を歩きました。といっても訓練場所までの往復の1時間ちょっとの時間ですが、正直かなりの違和感と息苦しさを感じましたw ペースは十分に遅いのですが、なぜか疲れますw 非常に歩きにくい感じでした。 また、歩いてるときだけでなく、「はい、ここでいったん解散。次は荷物を整理して◯時に出発するので集合してください」などという場合も、慣れてないので非常にやりにくかったです。もちろん十分な時間はあるのですが、自分のペースで行動できないというのがキツいです。参加者のみなさんもよい方達でとても楽しく過ごせたのは間違いないのですが、やはり行動は単独で、行くも戻るも自分のペース・自分の意志でやっていきたいなぁ、と改めて思ってしまいましたw

講習全体を通してみると、ロープを使った確保の訓練などにさかれる時間が思ったより多かったです。これはつまり「雪山はパーティで登ったほうがいい」ということであり、その思想がガイドの方の説明の端々からも常に感じられました。たしかにそのほうが安全なのは間違いありません。今後も単独行を考えていた自分にとって、今回の内容は改めて色々考えさせられるものでした。とりあえずしばらくは今後の(冬山での)山行形態について模索・試行錯誤をしてみたいと思います。


最後にお値段の話ですw 今回の受講料は30,500円です。(ハーネスなどのレンタル料や交通費を除く) 実質一日(約5時間)の実技訓練でこの値段は正直微妙な気もします。ガイドの方も言っていましたが、この講習は「基礎の基礎」です。これを受けたから雪山に行けるというものではなく、本当に一番の基礎の部分を教わったに過ぎません。ぶっちゃけた話、書籍やネットで同じだけの情報は得られます。しかし、安全に管理された状態でそれを実際に自分の体で体験できる、ということを考えればまぁまぁ納得がいくし、最初の一歩を踏み出せず悶々としてるぐらいなら全然いいかなぁ、と個人的には思いましたw
(ただ、正直言うと、(onsenさんが参加された)条件がよければ登頂を目指す日程の講習のお値段が少し気になりますwww)








以下、思ったこと、備忘録など…

 ・山行記録はすぐ書かないとダメw
 ・RUDY EXCEPTIONは隙間大きすぎ (講習後2日間ほど目が死んだ…Orz)
 ・耳あて帽はキツイと血行悪くなって逆効果?
 ・雪山のアタックザックは20Lじゃやっぱ無理w
 ・富士吉田から新宿直通の指定席は予約で満席

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コメント

いいレポートですね
urayasuさん

おはようございます。
urayasuさんの気持ちがこもった、わかりやすく詳細なレポ
お疲れさまでした。

装備の件ですが、urayasuさんの装備は結構行けてると思いますよ。
ガイド登山と言えど、ツェルトと救急セットと着替えは私も携帯しましたし、
必要と思います。
さすがに、ストーブとガスはやり過ぎかと思いましたが・・・(笑)
ただ、富士登山に直接いらないものは6合目の小屋に隠して登頂しました。

早速、urayasuさんが一番気になっているお値段のお話ですが、
私の場合、一日目に雪上歩行練習、初期制動、滑落停止、ロープワークなどの
雪上訓練を4時間半くらい。
二日目に富士登頂が条件というガイド登山の内容です。それで、交通費と宿泊費は
別で40,000円です。
ま、一般的に高いと言えば高いですが、雪上の基本訓練と往復10時間以上かけて
実地で富士登山が勉強できたのですから、そんなに高いとは言えないと思います。

でも、一つ思ったのは、あのカチカチのテカテカのアイスバーンを下る時の
緊張感は未だに忘れられません。
あんなに怖い思いをしたのは未だかつて初めてで、あの場面で転んで、
滑落したら果たしで滑落停止゙できたかどうかなんてわかりません。
もし、冬山をやられるのであれば、滑落停止は、嫌というほど練習して
習得するしかなさそうです。
特にurayasuさんのように単独で山に行かれるのであれば尚更だと思います。

と、いうことで私は、18、19日に再度、スポーツ店主催の雪上訓練に申込みました。
こんどは19,000円で少し安めです。
滑落停止を中心に習ってこようと思っています。

すいません。自分のことばかり書いちゃって。
要はしっかりお勉強して、お互いに冬山を楽しもうって訳です。

今後ともよろしくお願い致します。

onsen♨

追伸
バケツ堀りって何ですか?
2010/12/11 4:11
コメントありがとうございます
onsenさん、こんばんは。

斜面をブレードで削って、楽に立ったりザックを置くための平らな場所を作ることを
「バケツを掘る」って言うそうです。一番最初に教わってやりましたw

金額の件ありがとうございますw
プラス一万ですかー。思っていたより安いですw 最初にそっちを知っていたらそっちにしたかも…
まあでも自分には長時間のパーティ行動は無理っぽいので、やっぱこっちでよかったかな?w

滑落停止とバランスを崩したときの対処は本当にそうですね。
まだまだ全然練習が足りてないと思うので、安全に出来る場所を探して自分でやってみようと思ってます。
時間が取れて天候が良さそうなら18,19日あたりでまた八ヶ岳あたりに行こうかなぁ…w

それでは、また。
2010/12/13 0:23
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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