【薮山レコ】雨乞峰・小面峰(撤退) 〜蒜場山南西稜〜

- GPS
- --:--
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 940m
- 下り
- 944m
コースタイム
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:55
下越山岳会 様 2016年3月26〜27日 小面峰
(三川オートキャンプ場から小面峰南西尾根経由でアタックされています)
http://www.inet-shibata.or.jp/~kaetu_a_c/M-2-kai_2016.html
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
雨乞峰は蒜場山の南西に延びる尾根上のなだらかなピークで、その先の痩せた尾根上の小ピークが小面峰だ。いずれの峰も登山道は存在せず、登頂するには残雪期の雪稜登攀か無雪期の薮こぎ又は沢登りしか方法がない。蒜場山から比較的近いにもかかわらずネット上には登頂記録はない。今回は大面沢から沢登りでチャレンジした。ちなみに長走川の遡行記録は大滝沢や白滝沢がメインで大面沢の記録は殆ど無かった。
水沢集落から長走林道で上の峠を越え長走川側へ下った。林道の通行に支障は無かったが、かなりのダートで距離の割には時間を要した。長走川沿いに来るのは、かなり昔に筆塚山へ登った時以来となる。林道から長走川沿いに破線が始まる地点に駐車し破線の踏み跡をたどって下流へ進む。草藪が結構茂っていているが意外にもはっきりした踏み跡が続いていた。泥濘が多く足元が悪い上に朝露がひどく雨具を装着する。驚いたことに踏み跡には多数の足跡が残っていた。破線が消える付近で踏み跡は長走川の河原に出て終わった。
長走沢は水量が多いため、長靴を濡らさずに遡行するのは厳しそうだ。ふと見上げると老朽化した鉄製の吊り橋が架かっていた。両端がワイヤーで固定されておりしっかりとした構造だが足場が傾いているので滑りやすい。右岸に渡るとやはり踏み跡が段丘上に下流へ向かって続いていた。草藪が覆っているが踏み跡ははっきりしており迷うことはない。杉の植林地を通過すると樹林帯の斜面のトラバースとなる。計算されたかのように、長走川からの高低差40mを維持しながら付けられている。林業関係の仕事道なのだろうか。吊り橋から800mほどで、踏み跡は大面沢と長走川に挟まれた尾根末端部の乗越し地点に出た。シンボルのような大きな古木が立っており根元には針金が巻き付けてあった。
乗越しで踏み跡は二俣に分かれ、大面沢の河原へ下降する直進と大面沢左岸斜面をトラバースする右折となっている。ここを右折するとしばらくは大面沢からの高低差30〜40mほどを保ちながらしっかりした踏み跡が続いていた。それも徐々に荒れてきて崩落した斜面のヘツリが増え乗越しから約700mの地点で突然終わった。樹林帯の急な斜面を下りて草藪の河原を横断し大面沢に入渓した。このあたりは水量が減り長靴を濡らさずに河原を遡行できそうだ。漬物石状の石ころが堆積するゴーロ状の穏やかな渓相の沢が続く。
455mの広河原で水量比1:1の二又となる。右に鈴ヶ滝沢を分け左の大面沢本流を行く。560m地点で左に急な涸れ沢(水無沢)を見ながら通過。600m地点で左に見える枝沢、雨乞沢へ進む。水量比は2:1。本流を最後まで遡行すれば蒜場山まで困難なくたどり着けそうです。雨乞沢は最初は狭くて荒れているが、中〜上流部は明るく開けて癒し系の沢へ変わる。直登できない小滝はないが760〜800mはルンゼ状の急な小滝が連続し核心部と思われる。支流をどんどん分けていくと920mで水源(湧水)となった。
涸れ沢となった雨乞沢(左俣)を最後まで詰め薮の斜面を直登すると、雨乞峰の南東尾根上の1070m付近に出た。潅木薮の尾根を忍耐の薮こぎで進むと平坦な雨乞峰に出た。山頂の東端に移動すると薮が薄く展望が開けた。大日岳は雲の中だが烏帽子山から延びる逆さ尾根や水晶尾根、筆塚山、大段山など長走川流域のマニアックな峰々が望まれた。蒜場山へ続く南西尾根もかなり濃い潅木薮に覆われていた。
既に昼を大きく過ぎており小面峰往復は厳しく諦めた。小面峰は雨乞峰から続く尾根の先端にあり、北西側と南東側が切れ落ち険しい山容を誇示していた。雨乞峰以外からのアプローチは厳しそうに見えた。下山は1050mまで雨乞峰の南東尾根を薮こぎで下り源頭部から水無沢を下降した。地形図からある程度は想定していたが、直に下降できない急峻な崖が3箇所も現れ大高巻きを強いられたのは想定以上だった。下降では使いたくない沢だ。水無沢は最後まで伏流になっているため、その名の通りゴーロ状の涸れ沢だった。大面沢に出ると開けて穏やかな渓相となりほっとする。
目印の柳の枝に結んでおいた赤布地点から左岸の斜面をよじ登り踏み跡に出た。あとは踏み跡をたどり迷うことなく進めば吊り橋までは遠くなかった。吊り橋を渡り泥濘の道を上がれば林道はすぐだった。もう2時間近く早く出発していれば小面峰までたどり着けたかもしれないが、今回は大面沢を楽しめたので良かった。
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