キルギストレッキング/カラコル谷~アラクル峠〜アルティンアラシャン
- GPS
- 55:10
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,613m
- 下り
- 1,664m
天候 | 11日:曇りのち雷雨 12〜14日:晴れのち雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◆行程 1日目:カラコル谷〜シロタ泊 曇りのち雨 2日目:シロタ〜アラクル湖畔泊 晴れのち雷雨 3日目:アラクル湖〜ケルディック谷泊 晴れのち雷雨 4日目:ケルディック谷〜アルティン・アラシャン 晴れのち雷雨 下界は晴れ |
その他周辺情報 | ◆メモ 時差:日本より3時間遅い 通貨:カザフスタン→テンゲ キルギス→ソム 航路:日本ーソウル(韓国)ーアルマトイ(カザフスタン) ※カザフスタンから陸路で国境を越えてキルギスに入国 ◆服装 夏の北アルプスと同じような気候。 日中は半袖でOKだけど、あまり暑いということはない。が、陰ると急に寒くなる。 森林限界を超えると蒸し暑さはなくなるが、日差しが強烈なので、日照の有無によってだいぶ体感温度が変わる。 行動中: 半袖Tシャツ+長パンツ 寒ければその上に超薄手の長袖パーカー キャンプ地: ダウンジャケット 寒ければダウンパンツ 星空鑑賞中(30分~1時間じっと動かず)はダウンジャケット2枚を重ね着。 ◆装備 3泊4日ということで、ローカットのアプローチシューズではちょっと不安(足首の捻挫癖があるため)と思い ソール柔らかめのハイカットトレッキングシューズで行った。(スポルティバのTRANGO TRK) よく使うのは岩稜帯用のソールが固い登山靴(スポルティバのTRANGO CUBE)だけど 今回は林道歩きもあるし岩稜帯なんてないし…。ということでこれ。 今後のハイキングもこれ使っていこう。 結果として、足首に不安がなければ荷物も軽いしローカットシューズで十分だと思った。 テント・シュラフなどはポーターがすべて運んでくれるためザックは30Lのアタックザックで行った。 観光中も飛行機の手荷物も全部これ使った。 ただ、なんだかんだで水持ったりファーストエイドキット(今回、他の参加者が転落して怪我したときに活躍)とかも入れててそこそこの重量になるため、 ウェストベルトがただの紐だと肩に重みが集中して肩こる。もうちょいウェストベルトがしっかりしてるのがよかったかな… ◇靴:ハイカットのトレッキングシューズ(ゴア) ◇ザック:30Lアタックザック ◇装備:秋山の日帰り登山装備程度。夏山にプラスで防寒着・テルモス。 ※コンパス・ツェルト・FAキットなど普段必ず持っているものももちろん携行。 ◆高度3200m以上での数値(安静時) 血中酸素濃度:95前後 心拍数:75前後、80超える事ことも。(いつもは平常時50台) |
写真
感想
日本からのツアー参加。
ツアーガイド(日本語)、トレッキングガイド(現地語)、その他ポーターが同行。
行動中に不要な荷物は持ってくれるし、テントは設営してくれるし(到着時にはすでに設営済み)、ご飯も作ってくれる。
さすがツアー。。全部やってくれます。不要な荷物(スーツケース類)は下界に預けておける。
歩くだけでよい、ラクチントレッキングでした。
■1日目8/11:カラコル谷〜シロタ 曇りのち雨
登山道が崩落しているので、従来よりもプラス2時間歩行。とはいっても合計時間はたいしたことないんです。
林道を2時間ほど歩き、登山口から3-4時間ほど。
歩きはじめだし高度も2000m超えから開始なので、我々はとにかくゆっくり進みます。
外国人(だいたい幕営装備)はおそらく半分以下の時間で到着していたと思う。
樹林帯の様相は日本の山と変わらない。
林道沿いは特に、日本でもよく見るような花がたくさん咲いていた。たんぽぽとか
日差しは強いが湿度が低いのでそれが救い。
ただ日向と日陰の温度差が大きいので、日がかげるととたんに寒くなる。
追い越していく外国人の服装はさまざま。
われわれと比較してやはり露出が高い。
タンクトップに短パン的な。
メットにロープにピッケル持っている人たちはさすがにちゃんとした服装でしたが。(どこ登ってきたんだろう)
ひたすら樹林帯を登って、キャンプ地に到着。
避難小屋みたいのもあって、ちゃんとしたキャンプ地のようでした。
我々のほかにも5-6パーティいたと思う。
水は川から汲んだものを煮沸して使っていました。
ポーターさんたちが避難小屋の中でガンガン焚き火をしていた。(延焼しないのか?と思ったけど…)
ご飯はパン、果物、お菓子が常備してあって
あとはおかず(肉野菜炒めとか、ショートパスタとか)とスープというカンジ。
ラグマンというキルギス料理が好きでした。
ゴロっとした肉野菜炒めに、うどんをちょっと細くしたような麺での焼きうどん的な料理。
■2日目8/12:シロタ〜アラクル湖畔泊 晴れのち雷雨
ゆっくり9時出発。
沢沿いの急登をひたすらいく。ゆっくり行く。
水辺を歩いているうちは気分もさわやか。朝のうちは天気もよいし気持ちよい。
キャンプ地に幕営していた外国の人たちに次々と抜かれる。やっぱり早い。というか我々が遅い。
滝の近くでランチ休憩を取り、ザレ場の急登に入る。
下りだったらすごく滑りそうなザレ場です。
慣れてない人は怖いみたいだった。
砂砂したザレ場を登りきると、アラクル湖が見えて、一気に気分が変わる。
この日は湖畔に幕営。
タイムラプス写真撮ったりうろうろして過ごしていると雷+雹が。
大人しくテントに入って本を読んでまったり。
その後も空は曇っていて、23時頃もまだ曇っていたたため星空は無理かなと思ったが、
3時頃に目が覚めたら満天の星空!
これはと思って簡易三脚・カメラを持って外に出る。
大きな岩に寝転がって1時間ほど、写真を撮りながら星を眺めた。
ちょうどペルセウス流星群の日だったため、たくさんの流れ星が見れた。
今年は月齢や極大時間などから、観測にはよい条件だったそうな。
■3日目8/13:アラクル湖〜ケルディック谷泊 晴れのち雷雨
この日
もゆっくり出発。
朝は天気がよくうれしい。
湖畔からガレ場の急登をあがっていく。
慣れないと不安定な足場を歩くのが大変そうで、バランスを崩し転倒、そのまま2-3m転落してしまった人がいた。
幸い大事にはならなかったけれど、腕に裂傷・擦過傷。
FAキットから消毒液と滅菌ガーゼを出して応急処置をし、ガイドさんがその人の荷物を持ってガレ場をあがった。
#その後、同行者のポーター用バッグが壊れたのをダクトテープで修理したり、FAキット大活躍でした。
実はこのガレ場、正規の登山道があったんだけど
幕営地から登山道に出るのがけっこうな急登となるため、
体力を考慮して敢えてガレ場をゆるやかに登っていき、登山道に合流するルートを取っていたみたい。
たしかに体力的にはラクだけど、不慣れな道を歩く危険性があったってことかな。。
# ちなみにツアー概要には「ザレ場、ガレ場あり」とちゃんと記載されていた。
# あと「北アルプスの縦走経験があれば大丈夫」的にも書かれていた。
見た感じ、整備された登山道のハイキングしか経験がないと、ちょっと難しいかなという感じだった。
アラクル峠で天山山脈をしみじみと眺め、写真をバシバシ撮ってさらなるザレ場を下る。ここも慣れない人は大変そうだった。
その後はメルヘンな草原ちっくな登山道をまったりと下り、沢沿いのテント場に幕営。
羊の群れなど、牧歌的な風景を楽しんだ。
■4日目 8/14:ケルディック谷〜アルティン・アラシャン 晴れのち雷雨 下界は晴れ
トレッキング最終日、温泉地へ向かって出発。
もう完全にまったりルート。緑豊かでゆるやかな草原ルートをひたすら歩く。
馬、羊、牛、マーモットなど動物を眺めながら(その分、ニオイはそれなり。あとその辺に散らばる糞もすごい)
アルプスの少女ハイジ気分で歩く。
途中で渡渉もあり、登山靴からサンダルに履き替え、膝下まで濡れながら渡る。
そこまで水は多くなかったので特に問題はなかった。
最後は大きめの河沿いを歩きながら温泉地まで。(ラドン温泉)
到着後、個室タイプの温泉に鍵を閉めて入る。
久しぶりの湯船に極楽気分。
あがってランチを食べ、またミリタリートラックで麓まで下りる。
お願いして助手席に乗せてもらった。林道というよりは登山道に近い道を華麗なハンドルさばきでおりていくドライバーさんに内心エールを送りながらくだる。
途中、例によって雷雨になった。
これにてトレッキング終了。
◆体調について
高山病は出なかった。
あまり高所に強いほうではないのでかなり警戒していたけれど、
荷物も軽くペースもゆっくりなので大丈夫だったのだと思う。
ただキャンプ地が3200m超えていると、安静時も心拍数が高くて心臓バクバクしてた。
普段は脈拍50台なんだけど、高地ではずっと70台だった。
◆まとめ
5000m級の雪のついた山脈を眺め、高度を下げれば牧歌的な草原歩き。
馬、牛、羊、マーモットがわらわらいてハイジ気分を味わえる。
湖畔、沢沿いのキャンプはさわやかで気持ちがよかった。
時期的にお花は終わっていてあまり見れなかったけれど、初日の林道歩きではそこそこお花も楽しめた。
7月のほうがシーズン的にはいいらしい。
整備された山のハイキングしか経験がないとちょっと厳しい箇所もあるので、最低でもガレ場ザレ場岩場の歩行経験があるか、
小屋泊でも北アルプスなどの縦走経験があれば余裕持って歩けると思いました。
ツアーでいく場合はポーターに荷物持ってもらえるので、重荷が背負えなくても歩ければ問題なし。
キルギスというあまり知られていない国を訪問する楽しさと、ライトなトレッキングを経験できる楽しさがメリットだと思いました。
最高でも富士山くらいの高度なので、そこまで高山病に苦しむこともないかと。
短めの歩行時間で、いろんな景色が眺められるのはおトクな気分でした。
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