徳本峠越え



- GPS
- --:--
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 1,716m
- 下り
- 931m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
帰り;上高地バスターミナル-(TX)-安曇支所-マイカー |
コース状況/ 危険箇所等 |
・徳本峠の道は06年7月の豪雨で大きなダメージを受けた後、下流部の一部が修復がされている他,未だ決壊,崩落箇所がある多数ことが分かった。上流では決壊部分に出会う度に河原に下りたり仮の通路を歩かされ、危険な場所もかなりあって慎重を要する。 ・水害による崩落個所はあるものの、道は概ねしっかりしており、要所要所に木道や橋,階段等が設けられて歩きやすく、雰囲気も良い。 ・山側の地図上で崖の印しが連続している場所では、随所に雪崩れの跡や落石が見られる。大きな岩が無数に落ちている場所もあり警戒が必要。 ・徳本峠から上高地への下りはこの時期は雪渓下りとなるので軽アイゼンは必携。 |
写真
感想
徳本峠越え・・・二股へ
前日の悪天候から一転して抜けるような青空。当初の参加予定者が1人入れ替わって7人で改めて徳本峠越えに向かう。
5:30に出発点の松本市役所安曇支所集合。支所の駐車場はほぼ満杯で、これは前日の雨にもかかわらず敢行されるウエストン祭の要員として上高地に宿泊している人達の車と思われ、我が『境界線』メンバーのjun1さんもその中にいて、祭の世話係をしながら私達の到着を待ってくれることになっている。
5:40出発。他に3人連れの女性パーティーが2組と男女のペア,男女4人の若者パーティー各1組と、釣りの2名が相前後してほぼ同時刻に出る。『徳本峠』入り口の看板を見送って雨で増水気味の島々谷川右岸の道を進み、6:12駐車場ゲート通過。1.4km歩いて橋を渡り左岸に移る。
しっかりしているように見えた道も上流へと進むにつれて、06年7月の豪雨で至るところに決壊,崩落箇所があることが分かる。修復がなされているのはごく下流の一部だけで、上流では決壊部分に出会う度に河原に下りたり仮の通路を歩かされ、危険な場所もかなりあって慎重を要する。
崩落場所の上がり降りを繰り返し、支流の嵩沢を越えて2つの橋を渡り、左岸から右岸へ,右岸から左岸へと目まぐるしく移動しながらおよそ3.6km,丁度1時間歩いて砂防ダムの点検路のある広場で10分の休憩。朝が早くて朝食を食べていない人もあり、各自思い思いに腹に入れる。
6:50発。しばらくは左岸のしっかりした道が続くが、山側は地図上では崖の印しの連続で随所に雪崩れの跡や落石が見られる。大きな岩が無数に落ちている場所もあり、右手を警戒しながら歩く。所々に水溜りがあって、その中に夥しい数のオタマジャクシがいるのが見られた。ある者はモリアオガエルのオタマジャクシだろうと言い、別の人はサンショウウオではないか・・,などと言う。
6km地点で右岸に渡り、400mほど歩くと橋があって右手にトンネルが見える。橋は渡らず『左二股』の標識に従って100m進み、7:35,二股の休憩所に着く。
岩魚止小屋
二俣には管理施設とトイレ,ベンチ,ルート案内板があリ、主のいない小さなテントが1つあった。先行していた3人の女性パーティーにここで追いつく。
10分休んで7:45発。二俣は島々谷川が北沢と南沢に分かれる分岐点で徳本峠へは南沢を辿る。ここからは山道らしい細道になるが、沢のそばから大きく離れることはなくわずかな登りである。
右岸の道は一度沢を高巻くように離れてすぐまた沢に戻り、600mほど先で流失した橋の少し上に設けられた木の橋を渡って左岸に移る(8:00)。後続の2人づれの釣り人がここで入渓するのをチラリと見てそのまま進むこと更に600mで再度橋を渡って右岸に戻る(8:10)。
1時間近く歩いた時,右手の沢で釣りをしている人を見かける。丁度1尾釣り上げて野締めしているところだったのでそばまで行って見せてもらった。27cmくらいのイワナで、同じような型を4本揃えて満足そうだ。『二俣のテントの方ですか?』と聞くとそうだと言った。
道に戻ると先頭が立ち止まっていてそこに『二俣から2.6km/岩魚止め小屋まで2.6km』の標識とベンチがあった。丁度1時間歩いたので10分の休憩をとる。
二俣までの3.5km/hが2.6km/hに落ちている分だけ登りがきつくなってはいるが依然として林道歩きのペースである。
8:53発。標高1000m付近の沢沿いでしかも上をカツラやトチなどの広葉樹に覆われた涼しくて気持ちのいい道で快適な歩きとなる。足元に見られるのはクルマバソウ,エンレイソウ,タガソデソウ(あるいはオオヤマフスマ?)等の白を基調とした花々やミズナやカニコウモリ等々,ヨブスマソウを探しながら歩いたがよく似た草はあるものの同定に至らない。
9:00,右手の沢に雪が溜まってその下を沢水が流れているのを見る。碧い水が淵をなしてほとばしる様に皆立ち止まる。若々しい木々の緑に囲まれて木漏れ日の中を歩くのは何とも清々しい。
渓幅が次第に狭くなると小滝が多くなってくる。600m歩いて左岸に渡り、更に400m先でしっかりしたつくりの花木橋を渡って右岸に戻る。そこから先は渓畦に設けられた木道を歩くが、ぬれた木道は滑りやすい。
9:35,花木の石灰窯跡を通過。この先も渓流沿いの道が続き、休憩点から1時間が経過したが小屋までは休みたくなかったので先頭に出て強引に引っ張リ、10:00に岩魚止め小屋前の橋に着く。再び先行女性パーティーに追いつく。
出発点から岩魚止小屋までを4時間と見て10:00着と読んでいたのでここまではほぼ予定通りだが、ここから先が標高差900m近い山登りで予想以上の苦戦となる。
峠へ
10:10発,しばらくは沢沿いの道が続き、倒木の橋を渡ったり、足元にツバメオモトやサンカヨウ,ワサビ,ニリンソウの大きな群落を見ながら歩くこと2時間半(12:41),最後の小橋を渡り、沢に別れを告げていよいよ峠に向けて標高差870mの登りとなる。
13:26ダケカンバが現れきつい登りが続く中,13:35徳本峠着。沢を離れてから1時間,岩魚止小屋からは3時間20分もかかってしまった。
峠で大休止して昼食後,展望を楽しみ14:00下山開始。50mほど下った所から雪渓をまっすぐ200mほど下る。先行していた中高年男性3人がアイゼンを装着し始めたので先にツボ足で下る。100mほど下ったところで後続メンバーの様子を伺ったが、追ってくる気配がないので20分あまり待つ。
その間に中高年3人パーティーがなれない足取りで下って行き、その後に何と男女4人の若者グループが尻セードで下りてきた。見ればアップシューズである。これでは歩けないから雨具をはいて滑って下りて来たと言う。自分も滑って降りることを考えたが、ズボンが破れそうでちょっとビビッた。グリセードするのもピッケルを出すのが面倒だったし・・。
その斜面を女の子達は『こわい こわい』と言いつつキャッキャとはしゃぎながら楽しんで滑って行く。恐いもの知らずと言うか、若さとはスゴもんだと思った。
14:35まで待ってようやく仲間達が雪渓を下り始めて近くまで来たのを見届け、更に100m下る。そこからは登山道となり、100m近く下って再び沢の雪渓に出ると下から名前を呼ばれる。15:00,バナナ持参で出迎えてくれたjun1さんに合流。10分後には全員が揃う。
15:20出発。こちらにもニリンソウの大群落があり、サルが戯れるのを見たりしながらゆっくり下って15:45,上高地のメイン通りに出る。上高地と言う所は地下足袋で銀座を歩くような居心地の悪さがあって好きになれず、こう言う機会でもなければわざわざ来る所ではない。
さらに1時間歩いて16:40,TX乗り場着。TX2台に分乗して安曇支所に向かい、せせらぎの湯で汗を落として帰る。全行程11時間丁度。
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