檜洞丸(檜洞丸北尾根 神ノ川周回コース)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 1,235m
- 下り
- 1,221m
コースタイム
8:30 広河原 檜洞丸北尾根取付
9:17 伐採地
11:00 檜洞丸(11:15出発)
12:07 ヤタ尾根への分岐
12:40 小笄
13:07 犬越路隧道への分岐
13:15 犬越路(13:25出発)
14:10 神ノ川ヒュッテ
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1.登山口まで 神ノ川林道ゲートへは、国道413号線の青根から県道76号線を辿ることになります。青根の集落内が少し狭いですが、林道ゲートまで全線舗装されており概ね走りやすい道です。 林道ゲートには駐車場がありません。ゲート手前の路肩に駐車することになります。この季節はそれなりに混雑しますので、ゲート手前の空間は転回所として駐車しない方がいいと思います。また、すぐ近くの神ノ川ヒュッテにも駐車場があります。(駐車料金1日300円) 神ノ川ヒュッテHP→http://www.justmystage.com/home/northtanzawa/kantop.html ゲート手前に公衆トイレあり。 2.登山道 林道ゲートから広河原までは林道歩き。ほぼ平坦。トンネルを2つ越すと道は未舗装に変わります。 檜洞丸北尾根は一般登山道ではありません。『山と高原地図』では無印です。踏跡や赤テープは付いていますが、あくまで山仕事用の作業道ですので踏跡が薄く、また錯綜している所もあります。 取付ですが、林道にかかる立派な鉄橋(ヒワタ橋)を渡った先、林道が大きくUターンする地点が入口です。路肩に広場があり、「源三新道入口」と書かれた案内板が立っています。そこから彦右ェ門谷を少し遡り、下流側から5番目の堰堤の手前から登り始めます。(案内板はありませんが、目印の赤テープあり) 最初は枯れた小沢状地形の右側を登ります。苔生したガレ混じりの斜面をしばらく登ってから、赤テープを目印に右に折れて斜面をトラバースするように進みます。しばらく踏跡を辿ったところで、再び赤テープを目印にして、来た道を引き返すような方向に大きく曲がり、その後は斜面をジグザグと九十九に登ります。トラバースから九十九折に変わる地点でそのまま直進しないよう気をつけてください。九十九に登った先で明らかに尾根とわかる地形となります。しばらく進んだ先で右手に斜面をトラバース、このトラバース区間はわずかで、再び左手の斜面を九十九に登ります。ここを登った先、左の木の幹に赤テープ、右の木の幹に白テープが巻かれた所があります。そして踏跡は左右に分かれているのですが、ここは右に進みます。その少し先で開けた伐採跡地に出ます。地面には錆びたドラム缶やワイヤーなどが散乱。ここから先は自然林の中の踏跡を辿って山頂まで。わかりやすい尾根状地形なので尾根を外さないようにすれば迷うことはないと思います。周囲は見事なブナ林。この季節、尾根上部のシロヤシオやミツバツツジの花が満開です。林床にバイケイソウが目立つようになってきたら山頂は間近。植物を痛めないように獣道を慎重に辿ると檜洞丸山頂の石祠の辺りにでます。 檜洞丸の山頂は樹木に覆われて展望はありませんが、山頂から犬越路方向に少し進んだところで西〜北側の展望が得られます。晴れていれば富士山などが綺麗に見えます。また、通年営業の青ヶ岳山荘が建っています。山荘に付随してトイレあり。利用料金は50円以上のチップ制です。バイオトイレなのでトイレットペーパーは捨てられません。 檜洞丸から犬越路までの登山道には案内標識も多く、よく整備されています。しかし急な斜面や鎖場も多く結構ハードな道です。檜洞丸直下は急な降り。降りたところから熊笹ノ峰までは穏やかな道です。この区間、シロヤシオやミツバツツジの群落が見事で、ブナの巨木も点在しています。所々左右が開けて展望が得られます。 熊笹ノ峰の少し先からはヤタ尾根登山道が分岐。ベンチもあって休憩適地。ここから小笄の先までは鎖場や梯子が連続します。岩場の急斜面なので通過には気を使います。小笄を下った先からはスズタケの繁った登山道。小さなアップダウンはありますが、穏やかな道が犬越路までのびています。犬越路までの途中に犬越路隧道(神ノ川林道)への分岐あり。 明るい草地の犬越路には避難小屋が建てられています。外にはベンチもあり休憩適地です。小屋はとても綺麗で、併設して綺麗なトイレ有り。バイオトイレなのでトイレットペーパーは捨てられません。 犬越路から神ノ川林道ゲートまでの区間は東海自然歩道に指定されていて、この区間は良く整備されています。犬越路直下はガレ沢の急な降り。小さな沢を木の橋で渡ったあとは左岸の登山道を進みます。しばらく進んだ先で沢を木の橋で渡り、落石注意という標識のあるガレた小沢をトラバースすると神ノ川ヒュッテに続く林道に出ます。日陰沢右岸の林道を歩いて神ノ川ヒュッテへ。 |
写真
感想
梅雨入りして暫くグズグズした天気が続いていましたが、週末の予報は珍しく晴れ。と言っても翌日は天気が崩れるみたいなので過度の期待は禁物ですが、せっかくなのでどこかへ出かけることにしました。思いついたのが丹沢の檜洞丸。展望の山ではないので天気は気にならないうえ、ミツバツツジやシロヤシオの群落が丁度見ごろを迎えているはずです。そうなると登山ルートですが、前から気になっていたのが檜洞丸北尾根。地図では線なしの尾根ですが、山行記録はネット上で定期的に上げられているので全く人跡稀という訳ではなさそうです。地形図を見ても尾根に上がるまでが難しそうですが、一度尾根にのってしまえば迷わず山頂までたどりつけそう。色々準備を整えて登山口の神ノ川林道ゲートを目指しました。
少し寝坊して到着したのは朝の7時半。ゲート手前の路肩は既に車で一杯。ツツジ新道の混雑ぶりとは比すべくもありませんが、こちらもそこそこの賑わいです。ゲートから離れた所に駐車するのも面倒だったので車は神ノ川ヒュッテの駐車場に。ヒュッテの営業時間前だったので駐車料金は帰りに精算しました。
準備を整えて出発したのは8時前。最初は林道歩きです。多くの人はヤタ尾根へと登って行き、そこから先は独り林道を進みます。半年前歩いたときは冬枯れた風景でしたが、この季節は新緑が眩しい。1時間弱歩いて広河原へ到着。林道脇の広場に「源三新道」の案内板。北尾根への取付きは記録によってまちまちですが、今回は5番目の堰堤手前から登り始めました。取付きには赤テープの目印。最初は小さな枯れた沢状地形の右手を登っていきます。踏跡は意外なほどしっかりしていて、ほっと一安心。テープの目印もしっかりあります。斜面をトラバースするように進んだ先からは尾根をジグザグと登って行きます。途中で踏跡が左右に分かれているところがあって、それぞれ赤テープと白テープが巻かれています。事前に確認しておいた情報に従って右手に進むと開けた伐採地に飛び出しました。未確認ですが、分岐を左に進むと伐採地から東側にのびる尾根に出るのではないかと思います。
伐採地には錆びたドラム缶やワイヤーが点在しています。空を見ると少し雲が出てきたようです。この分だと頂上はガスの中かもしれません。ここから先はわかりやすい尾根状の地形を登って行きます。周囲は自然林へと変わり見事なブナな巨木も現れます。山ヒルを避けて冬枯れた丹沢ばかり選んで歩いていましたが、新緑のブナ林は本当に綺麗ですね。このルートに山ヒルは見当たらず、のんびり足を止めて新緑を楽しむことが出来ました。上部はシロヤシオの群落がこれまた見事。最後はバイケイソウの茂みをわずかな踏跡(獣道?)を外さないように気を遣いながら登り、山頂の石祠付近に飛び出しました。
山頂には大勢の人。あまりゆっくりする雰囲気でもなかったので、少し休憩してから先を急ぎます。檜洞丸の山頂は樹木に遮られて展望は得られませんが、犬越路方面へ少し進んだところは西〜北面が開けています。見ると雲の上に浮かび上がる富士の雄姿。今日の山行で富士山が見れるとは思っていなかったのでまさかのサプライズプレゼントです。
山頂直下は急斜面ですが、そこから熊笹ノ峰までの区間は満開のシロヤシオやミツバツツジ、新緑のブナに囲まれた気持ちのいい稜線歩き。心配していた天気の崩れもなく、青空に白や紅の花が良く映えます。大勢の登山者で賑わう丹沢主稜線でしたが、皆さん写真撮影でなかなか足が進まずといった感じでした。日差しも穏やか。谷をのぼってくる風がひんやりと気持ち良く感じられます。
熊笹ノ峰から先は鎖場や梯子も連続する気を使うルート。今日の目的はほぼ達成しているので後はゆっくり下るだけ。あまり急がず慎重に進みます。周囲にスズタケが目立つようになってきたら犬越路も近い。
犬越路にはベンチと登山道。ここで遅い昼食。ここには立派な避難小屋が建てられています。トイレも綺麗で使いやすい。いつか泊まってみたいところです。
休憩の後、神ノ川を目指して最後のひと頑張り。ガレた急斜面は疲れた足にはややキツイ。小石で足を滑らさないように気をつけながらのんびりと下山。下山後は神ノ川ヒュッテ脇の沢に足をつけて、沢で冷やしたスポーツドリンクを一気飲み。いやーうまい。檜洞丸北尾根に、花有り、新緑有り、富士山有りと、なんとも盛りだくさんな一日でした。檜洞丸北尾根は手付かずの自然が残る素晴らしい尾根ですが、多くの人が登るようになればあっと言う間に荒れてしまいそうです。一般ルートに昇格することはなさそうですが、団体でドタドタ登るのは控えた方がいいかもしれません。
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http://aralagi.travel-way.net/
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