ポンヤオロマップ川小函ノ沢からポンヤオロマップ岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,121m
- 下り
- 1,111m
コースタイム
24日/出発(6:40)→上部二股(8:20)→右股→ポンヤオロマップ岳頂上(15:40)→夏道→登山口下山(19:00)
天候 | 23日曇り 24日曇り→霧雨→曇り、山頂18℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
感想
現役の時、トヨニのヌピナイ左股の滝でずり落ち、メインのメンバーから外されるという暗い過去を背負ったばなな君。先週は黒松内川でお茶を濁し、つかの間ハッピーな気分になっていたのだが、、、やはり、日高の壁は厚かった。
今回遡行した小函ノ沢右股は、他の名だたる直登沢と比べれば、スケールこそ劣るが滝の悪さについてはそれ以上のものがある。特に、Co900mに懸かる40-50mの滝は上部ハングの突破が難しく、高捲きするにしても沢身まで戻るのに苦労するだろう。ここで敗退も充分ありうる。
記録/
初日は1hで・499の二股まで。2箇所顕著な函滝があるが、すべて水流右を直登する。巨大な鹿の角つきドクロ拾う。・499は良い天場。
2日目はゆっくり出発。当初、右股を遡行し左股を下りるつもりだったので、天場に要らない物を置いて出た。590m二股までは主に5mクラスの小滝が続く。中には10mクラスの滝も出てくるが、全て直登できる。数年前に来たときよりも流木が少なくなっている気がした。昨年の増水ラッシュの影響だろうか。
Co620に直登不能の15m滝。左岸から小さく捲き、滝の落ち口に出て次の釜持ちつるつる段差をヤモリのように登る。無理な体勢から2度失敗し、ドボン。
しばらくナメ滝が続き、680m二股着。右股が本流筋と思われる。右股に入ってすぐに25mのぶっ立ったナメ滝が出てきて歓声を上げる。水流左側をザイル出し直登。ややヌルっているが、順層ぎみの岩角が豊富。
連続するナメ滝を抜けて左岸からの支沢を確認すると、8mの滝。直登出来そうだったが、釜が浅いので右岸から小さく捲く。その上に200mの雪渓。安定しているので中をくぐれるような気がしたが、念のため側壁を行く。右岸の泥壁と雪渓のすき間を人間くさびとなりながらズリズリと進む。
このあたりから目の前の景色が開けてきて、はるか前方の岩壁に天から降り注ぐような1条の滝が見える。核心の50m滝。上部落ち口付近がハングしている。右岸は取り付く隙も無く、左岸から上部潅木帯目指して登攀を開始。
左岸岩壁から回り込むように25mザイルを伸ばし、ハングした滝身の横の潅木帯に突入。次のピッチが問題箇所で、かぶり気味の一枚岩を5.9のムーブで気合一発越える。その上の段差はさらにかぶってくるので、仕方なく右側の垂直の草付きへ迂回。これが究極の草付き登りとなる。自己暗示をかけ、猿に変身。何とか突破。このピッチを抜けたは良いが、後続のばなな君がいつまでたっても登ってこない。呼んでも呻き声しか聞こえず。しばらくしてからプルージックをとりながら下降して様子を見にいくと、半分涙顔になったばなな君が呆然と立っていた。失意のばなな君を空身とし、中間支点をとりながらお助け紐で引き上げる。さらにその上部、短いトラバースで1ピッチ。落ち口につく頃にはだいぶ時間が経ってしまった。この時点で左沢の下降はあきらめ、夏道下山を決める。
滝上で小休止の後、8m、50m連爆を直登して行くが、ヌルヌルなので上部でザイルを出す。ばなな君、四股の消耗は激しいが、口は達者なので安心だ。ヨレヨレとした足取りだが、忠実に水流を詰めて行く。少々のヤブ漕ぎで三角点東の夏道に出た。
下りはびっしりと笹で覆われた夏道を辿り、登山口へ戻る頃には日が暮れかけていた。
ばなな君はもう一晩、里でビバークし、翌日デポ品を回収してくれた。ありがとう。
まだまだ試練の夏が、続く。
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