白山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,469m
- 下り
- 1,471m
コースタイム
- 山行
- 4:35
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 5:20
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは別当出合にありました。 |
その他周辺情報 | 白山室堂に宿泊、2食付き9000円。 |
写真
装備
MYアイテム |
yukorikai
重量:-kg
|
---|---|
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
食器
地図(地形図)
笛
ヘッドランプ
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
|
感想
秋の登山旅行は、西方面へ!
7日の夜中に自宅を出発、神奈川で仲間と合流して新東名を西へ西へ。高速を乗り継ぎ、市ノ瀬に到着したのは9時半過ぎでした。
係の人が「別当出合が一杯だからちょっと待って」と、私たちの車を止めます。
台風の影響でシャトルバスは走ってないし、ここで止められたら困るなと思っていると、次の係の人の案内に従って、と先へ進めることになりました。
走り始めると、路肩に止めた車の多さにびっくり。さすが人気のお山です。
そんな車を横目に突き進み、別当出合の駐車場へ着くと、係の方が山に一番近い場所を案内してくれました。
いよいよ、二日間にわたる白山詣での始まりです。
まずは階段を登るように、駐車場から別当出合へ。キレイなトイレもあり、登山届も提出。
記念撮影をお願いすると、現地スタッフの方だったようで「ゆっくり登って楽しんでくださいね」と励ましてくれました。
揺れる吊り橋を渡り、まずは樹林帯を進みます。
空も木も草も土も空気も、全部気持ちよくて楽しい山歩き。仲間との話にも花が咲きます。
中飯場につくと、まわりが開けて遠くの景色まで見渡すことができました。休憩中の人もおおかったです。
一休みして再び登りにかかると、開けた谷側の山の色付いた木々が眩しくうつります。
傾斜もちょうどよく、気持ちよく歩くことができました。
ところがだんだん、まわりにガスが。。白い世界も神秘的です。
そして「火口域から2キロ圏内」という標識で、改めて火山なんだなと思い、少し荒々しい斜面を見て進むと甚之助避難小屋に着きました。
ここで昼食タイム、ベンチもトイレもあるのでゆっくりします。
ガスで景色はなく、ひんやりとさむくなってきたところで出発。
ここからわたしの体調不良がはじまってしまいました。どうも息が苦しい。
黒ボコ岩への分岐を登り始めると、ますます息が苦しくなり、足が重たくなりました。ガスで白い中をゆっくりゆっくり登っていきます。
紅葉きれいー、沢の音がすてきー、等々気持ちをそらしてみても苦しく、とうとう足が止まりました。
見かねた仲間が、ザックを持ってくれるというのでお願いして空身になるも、ゆっくりしか進めず。ちょうど下山の時間なのか、すれ違いも多く、止まっては少し登る、の繰り返しでした。
延命水でお水をいただき、ほっと一息。まろやかな口当たりで飲みやすく、2杯もいただきました。
見上げるとまだまだ登りは続き、心がぽっきり折れそうになりながらも、力を振り絞りなんとか黒ボコ岩まで登りきりました。
そこから少し進むと一気に目の前が開けて、木道の先に山頂が見えました。
今までのガスが嘘のような青空が広がり、神々しい空気に包まれます。
ベンチに腰掛け、休憩。この日のために購入しておいた酸素缶で息を吸い、食べる酸素なるものもいただきました。
御前峰がキレイなカーブを描き、その下にハイマツの山と室堂が見え、その下に阿弥陀ヶ原の草原。
山にも個性があるんだなと感じ、だからこそこれからもいろいろな山に登りたいとあらためて思いました。
なんて他の山のことを考えている場合ではなく、まずは室堂まで登らなければいけません。
ゆるゆると木道を進み、いざ最後の坂に向かいました。
まったくペースが上がらず、休み休みの登りになってしまいました。
それでも振り返って見下ろす景色は確実に変わり、一歩一歩進むのみです。
途中であとからきた別のグループの山友に追い付かれ、弱音を吐くと逆に気持ちが落ち着きました。
先に小屋で手続きをしてくれていた仲間が迎えに来てくれて、無事に室堂までたどり着きました。
ビジターセンターの中では登山者が思い思いに過ごしているようで、賑わっていました。
すぐに部屋へ案内され、靴置き場やトイレの説明があり、お部屋へ。
私たちのベッドは、入り口すぐのところでした。
はじめての山小屋で、ウキウキしたかったのですが気分が悪くてとりあえず横になります。
気がつくと背中を叩かれ、夕食の時間まで寝てしまったようです。
食堂ではすでに食事がはじまっていて、ごはんをいただきました。
食欲があまりなかったものの、ナメコ汁は塩気もちょうどよくて体に染み渡りました。
各テーブルに置いてある梅干も美味しく、いくつもいただいてしまいました。
外はちょうど夕暮れ、夕日が雲海へと沈んでいくのが見えます。
光の帯が広がって、影になって、空の色がだんだん変わっていきました。
一日を締めくくる絶景に言葉もなく、ただただ空を見ていました。
食後は早々に寝床に向かいます。明日の早朝アタックと下山に向けてなんとしても回復しなくてはなりません。
アタックザックの準備をして眠りについたのは8時前でした。
午前4時、携帯のアラームとまわりの音で目が覚めて起き上がります。
体調は悪くなく、食欲もありました。
とりあえずアミノバイタルゼリーを流し込み、準備をします。
日の出は5時50分が予定とのことで、5時前に小屋を出ました。
まだ薄暗い中、鳥居をくぐり登りはじめます。
不思議と寒さを感じず、ダウンを脱いで進みました。
しかし、ここでもまた息が苦しくなり足が思うように上がりません。
だんだんと明るくなる空を見ながら、歯を食いしばるようにして登り続けました。
東の空が赤く染まる頃も、私はまだ山頂手前でもがいていました。
すると後ろからきた方が「あれは富士山かね?」と、雲の上に突き出した三角を指します。
即答できませんでしたが、もし富士山なら力をください!と心の中で叫び、写真におさめておきました。
そしていよいよ、朝日が顔を出しはじめます。
残念ながら、山頂でご来光を見ることはできませんでした。
山頂手前でじっと、日が登るのを眺めます。
オレンジとも赤ともつかない光が、明るく山を照らしていきました。
山頂まであと少しのところで仲間の励ましが聞こえて、踏ん張りなんとか登頂。
岩岩した中に奥宮の社があります。
その奥に御前峰の標識が、朝日に向かい立っています。
強い風が吹き、体温を奪われるのがわかりました。
疲れもピークだったので、さくっと下山。
宿泊地の白山室堂を見下ろしながら、ひたすら下っていきます。降りるのはほんとにあっという間でした。
他のメンバーが池を回っておりてくるまで、小屋で休みました。
朝食では、またおいしい梅干しを食べて元気をもらい、下山の時間です。
帰りは黒ボコ岩から観光新道を下ります。
昨日はガスで白かったあたりが、今日はよく見えていました。帰るのがもったいないくらいの景色が続きます。
振り返って見える白山や別山の眺め、稜線の下山ルートが紅葉に染まる景色、まさにその名の通り観光にぴったりの道でした。
殿ヶ池避難小屋まで下り、小休止。別のグループの山友に追いつかれました。
ここからもいい景色で、ついついのんびりとしてしまいました。
ここからは一気に下り、馬のたてがみを登り返して別当出合まで。
急坂のガレ場は、足を取られないよう注意しながらゆっくり下りました。
気温が高くて暑く、途中で休憩しながらの下山。沢の冷たい水をハンカチに浸して首に当てると気持ちいいくらいでした。
別当出合で先に下りた仲間と合流、筋肉痛を抱えて駐車場まで進みます。
気分が悪くなりながら、無事に登頂できたのは本当に仲間のおかげだと感謝せずにはいられません。
霊峰白山の二日間は、とても心に残る二日間でした。
そして気持ちを切り替えて次のお山へ移動、旅はまだ続くのでした。
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