【深南部】竜馬ヶ岳(1501m)高塚山(1622m)岩岳山(1370m)入手山(1212m)キマタ山(1208m)
- GPS
- 12:01
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 2,020m
- 下り
- 1,999m
コースタイム
- 山行
- 11:44
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 12:02
彼の計画した竜馬ヶ岳登山のプランは、驚くべきルート取りでした。京丸集落奥の林道から、いったん京丸沢に降り立ち、ボタン谷の出合から右岸尾根を使って、ダイレクトに竜馬ヶ原に飛び出そうという大胆な計画でした。
帰路は荷小屋峠からさらに北西尾根を南下、京丸峠に至ってから京丸沢に下り、渡渉して京丸林道に這い上がるプランでした。永野さんに頂いた計画書によると、京丸峠から京丸沢への地形図の破線路には「廃道」と断り書きがあり、別ルートによる下山を予定していました。まさに、僕の知らない情報が一杯でした。
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
<Part 1>
さて、今回はその時に見た京丸川対岸の、あこがれのルートです。そのアプローチは、2013年に廃業したログペンション『シンフォニー』が起点です。
ゲートを越え、小俣林道をたどります。それがずっと下り道。不安にかられるほどです。第二ゲートのある小俣事業所(山乃神)までは約4キロ。かつては休憩舎の立つこの地まで、車で入ることができました。車の乗り入れが禁止されて以来、ヤシオのシーズン以外は、静かな山に戻りつつあるようです。
それに追い打ちをかけるように、登山道の変更がなされました。以前は、小俣林道終点から赤い吊橋(ヤシオ橋)を渡り、岩岳山の南から派生する西尾根に取りつきました。
ヤシオ橋からは、荷小屋峠につながる現行のルートにショートカットする道もありました。けれども、これらはいずれも崩壊に飲まれ、使われなくなっています。
さて、「一度に三人まで」と書かれた丸木橋から荷小屋峠へ。樹間を透かして、京丸山や高塚山、竜馬ヶ岳が手招きしています。天然記念物指定の5月初旬のアカヤシオ、5月下旬のシロヤシオの季節、さらに紫色のミツバツツジ、橙色のヤマツツジの季節は、きっと大賑わいでしょう。
尾根分岐に立つと「遭難多発」を警告する立て看。この先、「竜馬ヶ岳・高塚山・京丸山に知識のある方以外は立ち入らないように」です。慎重にいきましょう。富士山が冠雪しています。乗鞍でも積雪10cm。三ツ瀬明神山が見えています。足元にはクリタケやカノシタなどのキノコたち。
竜馬ヶ原は楽しい森歩き。ゆったり歩いて夢にまで見た竜馬ヶ岳に立ちました。三角点の傍らのお玉が意味ありげでなさそうで・・・(笑)。
次は高塚山だ。さあ、行くぜ!等高線4本降りて6本の登り返し。これはかなりこたえる。コルからしばらくでガレ縁の登り返し。京丸沢の向こうに天竜川が輝く。京丸山や岩岳山、登ってきた荷小屋峠の尾根。振り返ると竜馬ヶ岳が大きい。
めざす高塚山はさらにボリュームがあります。この光景に包まれて奮い立たぬ者はいないでしょう。
ひと頑張り、ふた頑張りで山頂です!2度目の高塚山。いい山だね。
<Part 2>
山頂の一角に置かれた「なめくじ小屋」の文字に惹かれます。妙に気になって南東尾根を下りかけますが、途中でストップ。獣道を使って下山予定路までトラバースです。
竜馬ヶ岳を真正面に見ながらのガレ脇の下りが始まります。ワイルドだなあ!。不安定な足元には要注意。でも、キララタケやナギナタコウジュの花にも癒されちゃう。
辛抱強く登って竜馬ヶ岳です。いい時間だし、予定通りここでテント泊、とも思いました。けれども、去年の誕生日のプレゼントなのに、使わないままのヘッドライトを使ってみたい衝動にもかられます。
紙地図を取り出しました。戦力外通告寸前の僕の脳みそが、フル回転。この先のコースタイムに修正を入れながら検討し直します。
ルートミスしやすいポイント。地形のアップダウン。日没の時刻。たそがれの時間帯。危険個所の有無・・・無理はせず、何かあれば背中に積んだテントを下ろそう、という作戦です。OK!Goサインだ!!
斜めの太陽光線で山並みがきれいに映えてきました。赤く染まる富士山、ピンクに染まる静かな樹林の回廊。振り返ると本日のルートの全容が見えています。感無量ですね。ヒガラのさえずりにエールをもらって岩岳山へ。残照に映える山並みに包まれる感動。
入手山の手前あたりでヘッドランプ点灯式。PETZLのAKTIC CORE。最大350ルーメンを誇ります。こいつはスグレモノ。強力な助っ人だ。
キマタ山から林道に下ったあたりのコース取りは難しい。ここは鉄塔の真下を抜けたら笹ヤブに突っ込むのが正解。水道設備が出てきたら即、尾根を捨て、フェンス沿いに林道に降りましょう。
下山完了!ただいま!!
※日照のない時間帯に行動することは大きなリスクを伴います。通常ならば何ともない場面であっても、難易度が上がります。この記録は、決して暗い時間帯の行動を勧めるものではありません。
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