富山〜伊予ヶ岳〜富山
- GPS
- 05:47
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,163m
- 下り
- 1,158m
コースタイム
- 山行
- 4:26
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 5:48
天候 | 晴れ時々驟雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
19年の台風被害と思われる倒木が目立ちます。富山の伏姫籠穴コースは特にひどいという情報から回避しました。伊予ヶ岳の西からの登路も上級アスレチックコース状態で、下りは相当難儀すると思います。 伊予ヶ岳のロープ・鎖場は頂上直下の数十m区間で、ロープがないと下るときに冷や汗かくポイントが1、2か所というところ。不慣れなハイカーが多いので渋滞と落石、滑落接触などの二次災害に特に注意。 |
写真
感想
3月の大山以来、山に行っていない、というか行けない(きちんと政府の要請に従ったので)。やっと県内なら「不要不急」もOKとなったものの、あいにく千葉県に高い山はない。ならば低山を組み合わせてやろうと思いつき、千葉のマッターホルンこと伊予ヶ岳と、富士山ならぬ「富山に(一日に)二度登るバカ」を演じる往復コースを歩いてきた。300m級×3で、なんとか標高差900mを歩いたことになった。
他人との接触をなるべく減らすべく、鉄道をやめて自家用車で内房線岩井駅方面へ。里見八犬伝にあやかる観光用の無料駐車場に車を止めた。先客は3台ある。
午後から大気が不安定でにわか雨もあるとの予報だが、日差しはたっぷり。ただ、午前7時半の段階ですでにやや暑く、怪しい夏雲が空の多くを覆っている。「富山表登道」の石碑で車道をそれ、福満寺山門を左に見て墓地のわきを登り始めた。
ヤマレコの先人の記録では、台風の影響でコースに倒木が多いという。実際、残骸は目についたがここから富山までに関する限り、すでにほぼ整理済だった。登山口に「倒木のため通行不可」の看板が残っていたが、せいぜい「倒木注意」くらいにした方がいいだろう。
ほどなく狭いコンクリート舗装の登山道に合流した。福満寺わきの集落からの道らしい。やがて擬木の階段が整備された土の道に変わったが、久々の山道、しかもこの暑さで結構こたえる。相当汗を絞られて7合目。樹間に海自館山基地の沖ノ鳥島が見える。
低山のありがたさで、7合目とくれば着いたも同然。7分後には富山南峰の観音堂に着いた。ちらりと瞥見し、危なっかしい石段を戻って北峰山頂を目指す。通せんぼされた伏姫籠穴コース分岐と愛の鐘を経て、里見八犬士終焉の地の広場に着いた。東屋から岩井海岸がよく見える。
その先、階段状の道をひと登りで山頂に着いた。展望台は360度の絶景だが、霞んでいるので富士山は見えない。蜂の音にドキッとしたが、大きいけれどおとなしいクマンバチでほっとした。
一休みしたので次なる伊予ヶ岳を目指す。広場の先は舗装された林道だった。歩きやすいが、そこそこ勾配があるので膝に注意して下る。植林帯の日陰なので涼しい。その林から出て果樹園と畑の中の道に変わると、正面に伊予ヶ岳の雄姿が見えた。
車1台分ほどの幅の田舎道を気持ちよく歩く。地形図の138m水準点がスイッチバックする分岐で、ゆっくり下って車道をクランク状に横断。さらに緩い丘を越えると次の車道に至り、左に少し行った所が伊予ヶ岳の”西口”六地蔵登山口だった。倒木に関する注意書きは特にない。
細道を登りだすと廃屋に導かれてしまった。手前に右へ踏み跡があり、草の中に道標もある。雑草をかき分けていくと、早速、倒木が待っていた。広い板橋のようなものを通り、再び草の中の道標を見つけて右に折れると、その先はまさに倒木のオンパレード。よじ登ったりくぐったりを15分ほど続けて、なんとか天神郷からの登山道に合流した。
子供連れの目立つ急坂を7,8分登ると視界が開け、東屋が立っていた。この先がロープ場のようだ。汗を拭き、息を整えてひとアルバイトすると、360度の展望が待つ伊予ヶ岳南峰に到着した。西に富山と辿ってきた田舎道が見え、その右遠くに鋸山の峰が望める。東京湾は霞みがちだが、三浦半島はなんとか見えている。
暑いので休憩もそこそこに北峰へ。ここはさらに狭い山頂なので、景色を見たらすぐ失礼して樹林の中の登山道で涼みながらひと休みした。とりあえず、予定の二峰を制覇したので後は戻るのみ。どこか良い所で弁当にしたいが、まだ10時半にもなっていないので、とにかく下山することにした。
ロープ場ではひと声かけて先行させてもらい、整備のいい急坂を下って20分ほどで平群天神社に到着した。振り返ると南峰の岩場がそそり立ち、その上には何やら不穏な雲が・・・。いやいや、まだ午前中だぞ、雨が降るには早すぎると自分に言い聞かせて、どこか座ってお握りを食べる所はないかと見回していたら、あろうことか大粒の雨が降り出した。
軒下で雨宿りしながら傘を出し、ついてないと独りごちた。幸い雨雲は広がらないようだったので、少し小やみになったところでとりあえず歩きだした。案の定、ほどなく雨は上がり、暑い日差しが戻ってきた。山から離れた場所では雨もさほど降らなかった様子で、正寿院というお寺の入口に座って弁当にした。
あまり降ったらそのまま下の道を戻る気だったが、これなら予定通りもう一度富山を登るコースで行けそうだ。当の富山の上に重苦しい雲がかかっているのは気にしないことにして、元来た道を戻る。林道に差し掛かると、道端に貸し出し用の杖が置いてあった。いささか疲れたので今度はその竹の杖を借りて登る。
里見八犬士終焉の地の広場では年配グループが昼食中だった。もう一度展望台に寄って東京湾に別れを告げていたら、また雨粒が落ちてきた。自分の雨男ぶりに半ば呆れながら福満寺への登山道へ向かう。今度は傘を差すまでもなく雨は上がり、ぬかるみにはならずに済んだ。
富山と伊予ヶ岳の間は標高が100mほどあったので正味200m余りの登降だったが、ここは正味300m以上の下りとなる。ありがたく借り物の杖にすがり、集落の方へ下山した。福満寺の山門わきに寄って杖を返し、夏のような日差しの下を駐車場へと戻る。この暑さの中でのトータル900mの登降で、運動とダイエットという目的はそれなりに達成できたようだ。
車に乗ると、たっぷりかいた汗を流しに保田漁協直営のばんやの湯へと向かった。
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