三ノ塔尾根・長尾尾根・黒竜尾根・黒岩・宮ヶ瀬クリスマスハイク


- GPS
- 10:49
- 距離
- 27.0km
- 登り
- 1,966m
- 下り
- 1,943m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
三ノ塔尾根:大倉尾根よりやや短く、傾斜もややゆるい。ハイカーは少なく、静かな山歩きにはぴったり。途中までは尾根が広くゆったりして気分のよい登りだが、表尾根の稜線に出る最後の登、急でえぐられて木の根がむき出しで歩きにくい箇所もある。傾斜がゆるい分、上から下まで伐採され、植林されて暗く、紅葉など望めないのが難点か。 三ノ塔ー新大日:ポピュラーなコースで説明不要だろう。この時期は霜解けで滑らないよう注意。鎖場もあるが問題なかろう。 新大日ー上ノ丸分岐:ハイキングコースで気持ちのよい尾根。ここはブナ林などが残り、明るく気分よく歩ける。上ノ丸分岐は標高700m位で、新大日との標高差は600mほどあるが、途中1202mピークまではまことにゆったりした水平道の様な気持ちのよい尾根。 上ノ丸分岐−黒竜尾根:札掛分岐まではハイキングコース、キュウハ沢(本谷林道)への道は赤破線)それ以降は道標はあるが荒れており、昭文社地図には出ていない。ただし地形図には黒竜尾根の644mピークまでとそこから考証林ルートは旧道として?載っている。特に考証林分岐から先は、ピークからの下りの踏み跡がはっきりしない。しかし踏み後をよく見極めて進めばすぐ下で県道が見えてくるので、その先は道形は次第にはっきりしてくる。 黒竜尾根入口ー黒岩(唐沢林道経由):考証林入口あたりから一ノ沢峠経由で黒岩に行く方が距離が短いが、今回は前回自転車で行って通行止めでいけなかったので、歩いてみた。林道ゲートから黒岩入口まで標高差約100m、ほぼ登り。一方一ノ沢峠の標高は560m程度なので、時間を稼ぐには一ノ沢峠経由の方がよいだろう。 黒岩入口から黒岩までは難路だ。まず黒岩手前の唐沢川に出るには崩れかけた沢沿いの細い、落ち葉の積もった滑りやすい難路を越えねばならない。これで二回目だが、いつも冷や汗をかきながら歩く。唐沢川まで降りてきたら、今度は渡渉。前回は水量がさほど出なかったが、今回は多かったので渡渉地点を探すのに苦労した。なんとか渡れた。 黒岩ー唐沢キャンプ場:黒岩から物見峠方面の旧道は崩壊して通行禁止になっているが、唐沢キャンプ場までは大丈夫。ただ一度ミスコースをして、小沢の急斜面の登降のアルバイトを強いられたので、コースを慎重に見極めること。コースミスの踏み跡に注意。 唐沢キャンプ場ー宮ヶ瀬:林道で長いだけ疲れる。 宮ヶ瀬クリスマス・イルミネーションは一見の価値有。平日でも観光客、出店の数もすごい。 |
写真
感想
宮ヶ瀬のクリスマス・イルミネーションを一度は見てみようと、大倉から出発して、三ノ塔・長尾尾根・黒岩経由で宮ヶ瀬まで歩いた。−−うーん、長くて疲れたーーがイルミネーションは期待以上、素晴らしいものだった。疲れを忘れてバスの時間まで撮影しまくった。
大倉行きバスにはすでに多くのハイカーが並んで待っていた。何とか座れたが大勢が立ったまま大倉へ。大倉から三ノ塔尾根に向かうハイカーは私ともう一人の二人だけ。静かな尾根歩きになった。風のつり橋を渡る。途中、高尾の森林科学館で教わったスズカケノキの樹名プレート、大きな実が沢山ついていた。
三ノ塔尾根への道は道標もあり、迷うことはない。秦野ビジターセンターが設置したと思われる動物のフィールドサインに関する解説板を見ながら進み、林道から別れ登山道に入る。今日は予想以上に気温が高く、日射しが出ると暑くなりそう。早くも汗をかいたので、上着二枚脱いで軽装になる。先行者は姿が見えなくなった。
送電鉄塔を過ぎ、広々とした気持ちのよい道。歩く人は少ないが道はよく踏まれ、道標もしっかり設置され、結構穴場の尾根ではないか?振り返ると相模湾が見下ろせ、光っている。今日は昨夜から暖かく、予報とは異なるようだ。しかし晴れの予報でも雲が多く、なかなか日射しがでない。
やがて牛首で別れた林道と合流。この林道は東に行けばヤビツ峠への林道と菩提付近で合流し、西に行けば戸川林道と合流するようだがゲートがある。次第に植林の間の道となる。傾斜がゆるいのでかなり上までかつて伐採され、現在植林されているので、暗い森林だ。尾根自体は気持ちがよいが、紅葉などはあまり望めそうもない。
牛首からさらに進むと、かなり下から聞こえてきたチェーンソーの音の張本人の林業作業者と重機械が現れた。伐採・集材作業中だった。やがて植林の切れ間に西に大倉尾根などの展望が開け、表尾根稜線が近づく。
稜線にほぼ予定通りに到着(CTで大倉から三ノ塔まで二時間50分、今回は二時時間40分だった)、今日は宮ヶ瀬のクリスマスイルミネーションの撮影という最終目的があるので、さほど急がない。先日の大菩薩牛ノ根通りハイクの疲れもある。表尾根と合流し、三ノ塔山頂に出ると、表尾根がきれいに見える。稜線を進むハイカーの姿も見えるが大倉尾根のような数ではなく、ハイカーの姿は少ない。少し補給し、表尾根を進む。表尾根は何年(何十年??)ぶりかーー??塔ヶ岳など大展望を撮影。今日は晴れの予報だが、雲の量がやや大目。また昨日の雨と気温の高さから全体的に水蒸気が出て、遠くがガスっていて富士山も見えない。
一渡り撮影してから、はるか下に見える烏尾山まで下る。アップダウンの多い表尾根を進む。標高差130mくらい下り、50mくらい登って烏尾山に到着。水分補給だけですぐ行者に向かう。正面に塔ヶ岳への稜線や大倉尾根、後ろに大山(北尾根など)を見ながら気持ちよい尾根歩き。岩っぽくなると行者に到着、三ノ塔からここまで烏尾まで30分、行者まで50分でほぼCT通り、予定より少し遅い感じ。やはり日曜日の「牛の寝通り」の疲れが少し残っている感じ。宮ヶ瀬のイルミネーション点灯時間は5時なので時間はたっぷりあるが距離は30km近いので、ばてないように気をつける。
行者の岩場、鎖場を慎重に下り、20分で政次郎の頭、政次郎尾根の終点だ。そこから10分で書策小屋跡に出る。その途中、富士山の頭だけ見える。ガスが晴れたのか、見える位置に来たのかーー?
新大日はすぐ上だが、山頂手前でスピードハイカーが猛スピードで追い抜いていった。こちらの足取りはやや重い。新大日では予定時間を20分以上オーバー。ここで昼食を摂る。雪山対策でおにぎりやコンビニ弁当をやめ、パンとソーセージ缶詰+チーズにした。保温パックに食料を入れている。今年の正月山行の加入道山避難小屋で氷点下10℃まで気温が下がり、おにぎりや水などすべて凍ってしまった経験の反省から凍らない食料計画を考えた結果だ。
15分くらいの昼食休憩で出発。これで30分以上予定より遅れた。あせっても意味がない。体がやや重いので、今日はいろいろな予定を組んだが、時間的に最低限のことしかできそうもない。
丹沢の主稜線を見ながら15分で最初の札掛分岐(堺沢林道経由)に出る(熊出没の警告表示あり)。この尾根は緩やかだが、三ノ塔尾根と違って植林地は比較的少なく、モミやブナの林などが多い。紅葉の時期はよさそうだ。左(西)に丹沢三峰、右(東)に大山北尾根を見ながらの楽しい尾根歩き、しばらくはほぼ水平道だ。
分岐から20分くらい進むとブナの大木のある森に出た。なかなかよい感じ。青空も見えている。新大日から1.6km、札掛まで3.9kmの地点だ。そこから20分くらい進んで鹿柵に出る。植林地が多くなり、やや暗くなる。暗いと寒く、雪もぱらついてきた。疲れを感じ、足取りが重い、足に力が入らなくなったことを感じ取る。今日はこれ以上スピードアップできないーー予定を縮小してとにかく宮ヶ瀬までたどり着くことを目標にする。丹沢三峰が大きくなる。鹿柵から20分弱で上ノ丸と思われるピークを見る。ピークを巻きながら20分でキュウハ沢(本谷橋)分岐に出た。13時14分、予定より50分も遅れてしまった。予定ではここから一旦本谷橋方面に向かい、途中で大洞橋分岐から大洞沢に下って、再び黒竜尾根方面に戻ってくるバリコース探索を予定していたが、今回はあきらめる。地形図を見てもわかるが、実際の地形を見ると相当下ってまた急斜面を登る感じで、余力がないと無理だ。
まっすぐ札掛方面に進む。木橋で谷を渡るが高度感があり、疲れていると結構怖い。20分くらいで大洞橋・札掛分岐。札掛まで1.1km地点だ。まっすぐ黒竜尾根(考証林)方面の尾根道を進む。10分弱進むと、鹿の鳴き声、テーブルのある小ピークを過ぎ、下っていくと人影ーー銃を持っているーーハンターらしい。「撃たないで」と言いながら下ってハンターに挨拶。「鹿ですか?」と尋ねると「鹿の駆除だという」。どこも鹿が増えすぎて、頭数制限に動いている。
すぐ先に644mピークがあり、ここが考証林と黒竜尾根入口の分岐。どちらも短時間(15〜20分)で県道に出られる。考証林に下ると札掛の少し北側で、一ノ沢峠への入口があり、その方が早く黒岩に出られそうだが、疲れていることもあり。また先日、MTBで越えられなかった唐沢林道ゲートから林道を歩いてみたい気持ちもあったので、黒竜尾根入口(出口)まで下ることにする。ピークの先で踏み跡が不鮮明になる。地形やGPSを見ながら方向を考え、踏み跡を探す。しばらく下ると次第に踏み跡がはっきりしてくる。別のハンターに出会う。先ほどのハンターからハイカーが下るという連絡を受けている。別の動物の声が聞こえる。犬も使っているとハンター。仕留めるのはなかなか大変そうだ。
2時過ぎ、県道の黒竜尾根入口に出る。ここから唐沢林道経由だと黒岩まで4km近くあり(一ノ沢峠経由だと1km=この道は一度鍋嵐・黒岩経由でヤビツ峠まで歩いた)、黒岩から宮ヶ瀬まで7km、合計10km歩かねばならない。塩水橋経由だと宮ヶ瀬まで12km、そのつもりなら黒竜尾根でなく、本谷橋経由あるいは雨量観測所コースから塩水橋に出る方が早そう。しかし長い単調な林道歩きは精神的にきつい。
コース取りは決まった、後は歩き続けるだけーー。唐沢林道ゲートに出る。やはり通行止め。工事期間は過ぎているが全面通行止めの表示は撤去されていない。しかし今回は黒岩までなので入ってみる。方面工事はその先と思われる。ハンターの大きな声が聞こえる。鹿を仕留めようとしているようだがーー。
遠く送電線、高畑山方面や唐沢キャンプ場方面、一ノ沢峠の稜線、その向こうに辺室山や大山三峰方面がわずかに見える。周囲の地形を見ながら40分弱でなんとか黒岩入口に達する。一ノ沢峠を超えた方が少し早かっただろうが、唐沢林道の様子を見られて満足。やはり途中の火打沢隧道までは登りが多かった。
黒岩までは崩壊斜面のトラバースの多い難路。沢に滑り落ちないように慎重に下る。ここで事故ったら誰も助けに来てくれないだろうーー。しかし入口には「登山道修復工事」の看板ーーつまり崩壊した黒岩コースの修復工事ということかーーしかし黒岩までは工事関係者の姿はなかった。怖いトラバース道を経て唐沢川まで下ると今度は渡渉が待っている。前回の時より水量が多そう。渡渉地点をどこにするか、少し迷う。一度下流に進んで渡ろうとするが、やや深く、飛び越そうとする岩がすべりそうで、上流に戻る。かなり先が渡れそうだが、河原に下りるのが大変そうーー最後にその中間点での渡渉を決意。なんとか靴の中がぬれない程度に川を渡ることができた。崖をよじ登り、3時過ぎに黒岩に出た。短縮コースで歩いてなお予定より30分以上遅い。今日は疲れた。
唐沢キャンプ場方面に向かう。少し進んで再び渡渉。今度は石の間を飛び移った。何とか滑らないですんだ。この季節、川の中での転倒は避けたい。
キャンプ場まで2.1kmの沢沿いの道。物見峠方面は通行止めだが、キャンプ場までは通行可能のようだ。しかし途中、踏み跡を追って間違ったコースに入ったらしく、行き詰る。戻るべきだったが踏み跡を探して枝沢に出る。方向がわからなくなる。GPSで確認するーー前方、枝沢の対岸の上のほうによい道がついているのが見える。方向を確認するとどうやらそれが本来のコースらしい。急な崖を何とか踏ん張って上り、対岸の道まで上がる。GPSで確認、間違いなくコースに復帰した。おそらく少し手前でコースミス、枝沢を橋か何かで越えるよい道があったはず。ともかく一安心。鹿柵を越え、黒岩から35分くらいで、修復した新しい木橋に出た。その先で工事関係者が休憩中。これが黒岩入口で見た登山道修復工事のようだ。物見峠方面はどうなっているのだろうかーー修復に時間がかかることは確かだーー。キャンプ場周辺には黒岩への道標はしっかり設置されている。
4時前にキャンプ場を通過し、宮ヶ瀬まで5.3km、県道をひたすら歩く。多くの車に追い越された。ゴジラの背尾根が見えるが、今日も入口になる6号橋を見落として、気がついたら宮ヶ瀬尾根や仏果山方面が見えてきた。あたりはすでに暗い。高畑山入口を通過し、三叉路に出る。なんとか宮ヶ瀬までいけそうだ。疲れきっている。
5時を過ぎ、真っ暗になるとイルミネーションが点灯され、大モミの木ツリーとつり橋の電飾が見える。三叉路先の橋からこれを見て撮影開始。前に一人撮影しているハイカーがいた。宮ヶ瀬まで急ぐ。想像以上にすばらしいイルミネーションのようだ。トンネルを抜け、前方に車両の交通整理をしているスタッフの誘導灯が見える。宮ヶ瀬に到着。バス停周辺も多くのイルミネーションや出店が並んでいる。
バス停に荷物を置き、上着を二枚着る。着替える時間はないのですぐ撮影に出かける。25分くらいでモミの木ツリーまで往復せねばならない。通りのイルミネーションを撮影しながら進むと、モミの木ツリーとつり橋が大きく見えてくる。幻想的な光景だ。人出は多い。階段にも多くの電飾。電飾の後ろにモミの木ツリーが見える。よく見るとミーヤ号(小型の汽車)も電飾を乗せてモミの木とつり橋に向かって動いている。階段の電飾越しのモミの木ツリーはとりわけ素晴らしい。下まで降りて更にモミの木に近づく。カップルや家族連れが多い。ミーヤ号に乗りたいとせがむ子供が多い。自分も時間があれば乗りたいくらいだ。つり橋を歩くには300円、ミーヤ号に乗るのも300円が必要。宮ヶ瀬そのものの入場料はないので、許容できる出費だ。しかし、バスだと5時50分を逃すと二時間待たねばならない。今回は撮影だけで満足する。
5時半になり、撮影しながら引き返す。階段の電飾を再度撮影し、登ってからビジターセンター方面の道路に出る。前回、春ノ木丸入口で見た電飾を見に行く。あったーー悪くないーー山の斜面に点々と電飾がついているーー。
バス停まで急ぐ。裏通りに出て、途中300円のホットワインで体を暖め、電飾と出店の間を抜けてバス停に戻る。すると、なんと数十人の高齢ハイカー集団が並んでいる。宮ヶ瀬のクリスマス・イルミネーションを見に、近場のハイキングに来たグループのようだ。疲れきった体で本厚木までの立ち乗りは辛いが、素晴らしいクリスマスイルミネーションを体験でき、満足の一日だった。
hirokok510さん、はじめましてこんばんは。
「最近の登山で会ったかも」で来てみたら、自分が写っていてびっくりしました。
1枚目のバス停の写真、荷物ごそごそしている奴です。
あのバスでつり橋を渡ったのはお二人だけなんですね。
だとしたら、私もhirokok510さんを見ているかも。
あー、あの人あっち行くんだあ、と見ていたので。
私も三ノ塔尾根は一度歩いてみたいと思っています。
その先(黒竜尾根とか)は無理ですけど
poniさん、いろいろな出会いがあるものですね。霧氷は残念でしたね。あの朝は私ももっと寒くなると思っていましたが、今年は予報が外れやすいですね。天気や気温の予想が難しいです。その前も大菩薩で雪を期待して行ったら、異常に暑く、雪が融けていました。三ノ塔尾根、結構穴場と思います。今度は鍋割などと組み合わせて下りに使ってみようかなーー
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