鷹ノ巣山 先達からの贈り物ありがたく頂きました。
- GPS
- 07:50
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,229m
- 下り
- 1,481m
コースタイム
09:50 浅間神社の鳥居
11:23 鷹ノ巣山避難小屋 11:32
12:08 鷹ノ巣山山頂 12:35
14:08 六ッ石山分岐
15:41 石尾根縦走路登山口(舗装道路に出てから着替え20分くらい)
16:31 奥多摩駅
天候 | 曇り(山頂付近は晴れ) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 奥多摩駅〜青梅駅(JR青梅線) |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体として ●雪や凍結それに伴うアイゼン等については私が雪道初心者のため 基本的に記述は差し控えさせていただきます。 浅間尾根 ●傾斜の穏やかな登りやすい尾根だと思いました。 ●12/29現在の積雪では迷うような事はありませんでした。 (1ヶ所不安に思う箇所がありましたが赤テープがありました。) 石尾根(鷹ノ巣山避難小屋〜山頂) ●12/28日に歩かれた方によると凍結していたとの事でしたが、 状況は日によって変わるようですのでその都度ご判断下さい 石尾根(鷹ノ巣山山頂〜) ●城山からの下りは木の根の階段と言った感じで少々急です。 ●城山を下り終えたその先の巻き道との合流地点を見落とさなければ 後は問題ないと思います。 倒木が増えだしましたら右側に注意していてください、赤テープあります。 巻き道が合流するのではなくトラバースの巻き道に下って合流する感じです。 |
写真
感想
今年度最後の山行きはまたしても雨に祟られそうな週間天気予報でしたので、
2012年お疲れ様と言う事でユルめにお昼頃から与瀬神社へお参りして
陣馬山に登りやまなみ温泉に浸かって〆ようなどと考えていたのですが、
予定より早く雨が通り過ぎたのを寝坊した布団の中で知り
慌てて装備を詰め替え電車へ飛び乗りました。
しかし始発には乗れませんでしたので、
奥多摩駅からの小菅行きや日原行きには間に合いません。
電車に揺られながら武蔵五日市駅からにしようか等いろいろ考えていて
今なら奥多摩駅から峰谷行のバスに間に合う事に気が付きました。
平日ですと峰谷行バスは始発電車に乗っても間に合いませんので
最近まで平日が休みだった私にとって
浅間尾根からの鷹ノ巣山コースは選択肢にありませんでした。
ならばこの寝坊はチャンスなのかもしれないと思えてきましたので、
今年度最後のお山は鷹ノ巣山へ登る事に決めました。
もえぎの湯は臨時休館だそうなので本日は温泉無しでガマンします。
峰谷行きのバスの車窓からは雪掻きをしている人達が見えました。
バス停付近にもそれなりに雪が積もっていて
先週のリベンジという訳ではありませんが、期待はしてしまいます。
浅間神社へ向かう途中の道は舗装道路にもかかわらず
多くの動物達の足跡が残っていて見ているだけで頬が緩んできます。
これが罠だったのかもしれませんが下ばかり見ていたせいか
林道をショートカットする道を見落としてしまったようで、
舗装道路を延々と歩いて行くことになってしまいました。
最終的に登山口には辿り着くのですからこの程度はまぁ良しとします。
ガスで日の光が届かない浅間神社の鳥居は
少し不気味でしたので足早に通り過ぎ
植林地帯の登りで高度を上げていきます。
舗装道路にタイヤの跡が数台分ついていたのを見て
先行者がいらっしゃるのかと思っていましたが、
予想に反して誰の足跡もありませんでしたので、
さらに頬が緩んできました。
傾斜がゆるくなり周りが自然林になりだす頃には
しっかりと足跡が残るくらいの積雪があり、
ガスを抜け期待以上の青空を目にした時には
あぁもう今日はこれで充分という満足感に早くも浸り始めていました。
その先の水場で今日初めての登山者さんと出会いました。
山慣れて落ち着いた雰囲気を身にまとったガッシリとした体格の方で
雲取山から来たこと、ここから避難小屋までは必要ないが、
稜線に出てからはアイゼンを着けた方が良いことなどを教えてくださいました。
水場で水を飲み、今日のノートレースはここで終わりだなと思いながら、
少し遅れて避難小屋へ着くと、「お先に」とその方は鷹ノ巣山の方へ歩いて行かれました。
少し休憩をしてからチェーンスパイクを着けました。
凍結があるかと思うと少し緊張しましたが、
ここからは無積雪期に歩いたことがありますし、
先ほどの方の足跡がありますので、
そういった意味では気が楽になりました。
しばらく歩いていると信じられない光景が飛び込んできました。
先ほどの方の足跡が鷹ノ巣山を巻く巻き道の方へ延びていたのです。
日陰名栗峰を巻くならまだしも鷹ノ巣山を巻くなんて有り得ないと思いました。
あの山慣れた落ち着いた様子からして間違って巻き道に入ってしまったとも思えません。
となると私の自信の無さそうな挙動やチグハグな装備などから
私が雪道の経験の浅い初心者と判断されて
あえて鷹ノ巣山へのノートレースの道を譲ってくださったのだとしか考えられません。
ありがたくて泣きそうになりました。
雲取山からいらしたという事でしたから充分雪道歩きを堪能されたのかもしれませんが、
そうだとしても私には考えられない心遣いにただただ頭を下げるばかりでした。
山頂までの道は歩きづらいほどの積雪ではありませんでしたが、
時折足首の上まで埋まったりして楽しい気持ちで歩く事が出来ました。
気温が高めでしたので多少落ち始めていましたが青空の下の樹氷はとても綺麗でした。
何気なく横を見ると驚くほど見事な雲海が広がっていました。
先週の雲海が燻銀の日本海なら、今日の雲海は底抜けに明るい太平洋といったイメージで、
その先には先週は見ることの出来なかった富士山が静かに浮かんでいました。
今年最後の山行きがこんなに素晴らしいなんて本当に許されるのだろうかと
心配してしまうほどの光景でした。
振り返ると今年初めて登った北岳をはじめとした
南アルプスの山々もハッきりと見えました。
景色を眺めながらゆっくりと山頂へと登って行きました。
山頂手前でじっと耳を澄ませましたが、
その先からは何の声も聞こえませんし、気配も感じられません。
期待と不安と共に登ってゆきますと、
そこには誰の足跡も無い真っ新な山頂がありました。
まったく信じられませんでした。
この人気のお山の山頂を公共の交通機関利用で一番乗り出来るなんて、と・・・。
しばらく眺めた後におもむろに歩き出しました、
言葉に出来ない気持ちで自分の足跡を振り返ります。
自分だけの足跡がついた鷹ノ巣山の山頂、
そして見渡す限りの雲海、
暖かな陽射しと風の無い静かな時間
なんだか今自分はとてつもなく凄い幸運に恵まれているんだという気持ちでいっぱいになりました。
その後はオニギリを食べては立ち上がって写真を撮ったり
また座って眺めてはオニギリを食べたり樹氷を見上げたりと
なんだか落ち着きがありませんでした。
しばらくすると稲村岩尾根からハイカーさんが登って来られましたので、
このへんで下山することにしました。
奥多摩駅まで歩こうと思っていましたが時間が心配だったこともあり
そんな事を話しかけてみますと
「凍結しているわけではないから日が暮れても大丈夫なんじゃないか」と
それもそうだなと思い石尾根を奥多摩駅まで下ることに決めました。
その方には少々鬱陶しがられてしまったようですが、
よくある失敗です。(←少しは反省しろ)
山頂からしばらくは雪と青空と雲海の気持ちの良い道が続きましたが、
やがて道は雲海の中へ潜って行きました。
最後にもう一度青空を振り返って鷹ノ巣山へお礼を言って
ガスで幻想的になった樹林帯へと足を進めました。
【一日の終わりに】
舗装道路に出て着替えをしながら夢のような一日を思い返し
ボンヤリとしていましたが、考えの行き着く先は
あの人カッコ良かったなぁ
あんな山屋さんになれるかな・・
でも人間には器ってモノがあるからな・・・
自分小さそうだな・・・・・。
それでもお山は総ての人に平等なんですよね。
udou1192さん、こんばんは。
レコ拝見して、鷹ノ巣行けば良かった〜
と思っちゃいましたよ
普段の行いがいいんでしょうか?
素晴らしい山行でしたね。
青空、富士山、雲海、雪、霧氷、ノートレース
いいなぁ〜
今年もudou1192さんレコ楽しませていただきました。
来年もよろしくお願いします
良いお歳をお迎えください。
今年もよろしくお願いします
あの日奥多摩駅に降り立った時の空はどんよりとしていて、
今週は修行的な山行きかな っと諦めモードも見え隠れな感じでしたので、
雲を抜けてからの光景には驚きました
それこそ”普段の行い”を考えるとまったく申し訳無い
積雪 も今の私の装備には程好い状態だったようで
本当に幸運だったと思ってます 〜
もう少し先の雪の世界へと、欲がチラッとなこの頃です。
konontanさんも大晦日に山納めへ行かれたようで、
これからレコ拝見しにまいります
明けましておめでとうございます
わけあって年末年始は西の方に遠征してまして、帰宅してヤマレコ開いてudouさんのレコにお邪魔したら、すんばらしい景色が広がっていたので、思わず拍手連発してしまいました
かなり時差があって申し訳ありません
いやあ、素晴らしい山納めでしたね
寝坊、曇からの青空に雪に霧氷に雲海にノートレース・・・もうたまらないですね
やっぱ、行かなきゃ始まらないですね!
うらやましい〜〜
今年もまたudouさんのレコを楽しませていただきます。
本年も良い山行ができますように
今年もよろしくお願いいたします
年末年始は西だったのですか
私、西は伊吹山が唯一で
実際奥多摩・高尾以外ほとんどお山を知りませんので
興味深々、色々と教えてください
そろそろ仕事始めでしょうか?お忙しいとは思いますが、
レコ、首を長〜くしてお待ちしております
で・・・私なのですが恵まれた山行きの後に・・・
好事魔多し・・・なるほどなぁ〜っと
そんな事が有りまして、
ちょっと萎れながらも気を取り直しまして
これから奥多摩方面へ出掛けてきますす
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