ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 258202
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
アフリカ

マチャメルートで登るキリマンジャロ

2012年12月25日(火) 〜 2012年12月31日(月)
 - 拍手
1qaz その他11人
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
144:24
距離
72.3km
登り
5,096m
下り
5,276m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

25日 10:15 Machame Gate(1,800m)発 - 10:50最初のトイレ - 11:30昼食 - 15:15 Machame Hut(2,800m)着
26日 8:40 Machame Hut発 - 14:00 Shira Cave(3,800m)着
27日 8:30 Shira Cave発 - 12:00 Lava Tower Camp(4,600m) - 14:30 Great Barranco Valley(3,900m)着
28日 9:15 Great Barranco Valley発 - 12:50 Karanga(4,000m)着
29日 9:10 Karanga 発 - 12:00 Barafu(4,600)着
30日 0:10 Barafu発 - 6:10 Stella Point(5,735m) - 7:00 Uhuru Peak(5,895m) - 10:00 Barafu 11:00 - 13:20 High Camp(3,800m) - 15:30 Mweka(3,000m)着
31日 7:50 Mweka発 - 10:30 Mweka Gate着
天候 基本的に日中は曇り〜雨。4600m以上では雪や霙も降った。
山頂アタック時は、五千数百メートルで雲を超えたので、それ以上は晴天。
過去天気図(気象庁) 2012年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス 飛行機
ドバイ経由でケニアのナイロビまで空路。
そこからツアー会社手配の現地バスで一日掛けてタンザニアのモシへ。
モシから登山口までもツアー会社手配の現地バスで約1時間。
コース状況/
危険箇所等
規定人数のガイド・ポーターを同行しないと入山できません。
全体として特に危険箇所はありません。

一部ぬかるんでいる場所や岩場の通過もあります。
個人的には危険と感じることはありませんでしたが、その辺は個人の感想なのでなんとも言えません。
(ポーターさんは15kgの荷を頭に載せて同じ場所を登っていきました)
山頂近くは登山道にも雪がありましたが、アイゼンが必要なことはありませんでした。
下山時には溶けていました。
この雪が溶けると登山道は砂利交じりの砂地でとても滑ります。
添乗員さんは富士山(河口湖口)の下山道のようだと表現していました。
ココが一番歩きにくかったです。

高所ですので、当然高山病の危険は常にあります。
寒さと高山病対策が肝要です。

行動中と夜間の装備を備忘録として。
25日
行動中:半袖+アームカバー
夜:靴下2枚+フリース
26日
行動中:半袖+長袖
夜:靴下2枚に足用カイロ貼り付け+ヒートテックタイツ+フリース+レイン上下。銀マット使用。
27日
行動中:半袖+長袖+ヒートテックタイツ+レイン上下。4,600mで雪が降ってきたのでダウン着用。
夜:靴下2枚に足用カイロ貼り付け+ヒートテックタイツとシャツ+フリース+レイン上下。シュラフカバーと銀マット使用。
28日
行動中:長袖+ヒートテックタイツとシャツ+レイン上下。
夜:靴下2枚とテントシューズ+ヒートテックタイツとシャツ+フリース+レイン上下。シュラフカバーと銀マット、エアーマット使用。
29日
行動中:長袖+ヒートテックタイツとシャツ+レイン上下。途中寒くてフリース着用。
夜:靴下2枚に足用カイロ貼り付けとテントシューズ+ブレスサーモタイツ+ユニクロの暖パン+ヒートテックシャツ+フリース+レイン上下。シュラフカバーと銀マット、エアーマット使用。
30日
行動中:ブレスサーモタイツ+長袖+ヒートテックシャツ+薄手セーター+フリースレイン上下。ネックウォーマーとニットの帽子。手袋2枚重ね。
夜:靴下2枚に足用カイロ貼り付け+ヒートテックタイツ+フリース+レイン上下。銀マット使用。
31日
行動中半袖+長袖+ヒートテックタイツ+レイン上下。

とにかく寒さ対策が重要です。
シュラフは-6℃までの3シーズンでしたが、その分他の装備で寒さ対策に気を使いました。
防寒関係で持っていって使わなかったもの、無くても良かったものはありませんでした。
テント内は結露したのでシュラフカバーも役に立ちました。
マチャメゲート
ここで手続きを行いスタート
2012年12月25日 15:06撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 15:06
マチャメゲート
ここで手続きを行いスタート
最初のトイレ
まだまだキレイです。
2012年12月25日 16:52撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 16:52
最初のトイレ
まだまだキレイです。
樹林帯の歩きやすい登山道。
初日はずっとこんな感じ。
2012年12月25日 16:56撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 16:56
樹林帯の歩きやすい登山道。
初日はずっとこんな感じ。
準備してくれていた昼食。
毎日こんな感じです。
山で食べる果物、生野菜は本当においしい!
2012年12月25日 17:34撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 17:34
準備してくれていた昼食。
毎日こんな感じです。
山で食べる果物、生野菜は本当においしい!
虫が。
2012年12月25日 17:52撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 17:52
虫が。
多くは無いですが何種類かの花が咲いています。
2012年12月25日 21:03撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 21:03
多くは無いですが何種類かの花が咲いています。
メンバーの一人が持っていた血中酸素濃度測定器。
2,700mでの測定。
2012年12月25日 22:09撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 22:09
メンバーの一人が持っていた血中酸素濃度測定器。
2,700mでの測定。
毎晩こういったテントに二人で泊まります。
2012年12月25日 22:11撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/25 22:11
毎晩こういったテントに二人で泊まります。
マチャメキャンプでのトイレ。
以外にキレイです。
2012年12月26日 08:34撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/26 8:34
マチャメキャンプでのトイレ。
以外にキレイです。
朝はいい天気。
遠くに目指す頂きが。
2012年12月26日 13:18撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/26 13:18
朝はいい天気。
遠くに目指す頂きが。
きのこ
2012年12月26日 16:36撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/26 16:36
きのこ
ホロンボハットにて。
そういえば前日はクリスマス。
2012年12月26日 19:54撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/26 19:54
ホロンボハットにて。
そういえば前日はクリスマス。
鳩だと思います。
日本の鳩と同じように首を動かしながら歩いていました。
2012年12月26日 21:02撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/26 21:02
鳩だと思います。
日本の鳩と同じように首を動かしながら歩いていました。
標高が上がるにつれ、血中酸素は下がってきます。
残念ながらコレ以降は未測定。
2012年12月26日 21:26撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/26 21:26
標高が上がるにつれ、血中酸素は下がってきます。
残念ながらコレ以降は未測定。
キレイな夕焼けが見えました。
明日の好天を期待したのですが、、、。
2012年12月27日 00:40撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/27 0:40
キレイな夕焼けが見えました。
明日の好天を期待したのですが、、、。
ちょっと目つきが悪いです。
2012年12月27日 13:04撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 13:04
ちょっと目つきが悪いです。
朝、再び山頂方面が見えます。
随分近づいたように見えますが、まだまだ先です。
すぐに雲の中に隠れました。
2012年12月27日 13:11撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 13:11
朝、再び山頂方面が見えます。
随分近づいたように見えますが、まだまだ先です。
すぐに雲の中に隠れました。
4,000m付近だと思いますが、サボテンがいくつもありました。
2012年12月27日 15:09撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 15:09
4,000m付近だと思いますが、サボテンがいくつもありました。
これもサボテン。
2012年12月27日 15:11撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 15:11
これもサボテン。
途中、短時間ですが雲が晴れました。
2012年12月27日 15:18撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 15:18
途中、短時間ですが雲が晴れました。
今までの最高所4,600mのラバタワー。
雪が降る中岩陰で昼食。
2012年12月27日 18:05撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 18:05
今までの最高所4,600mのラバタワー。
雪が降る中岩陰で昼食。
雪です。
2012年12月27日 19:02撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 19:02
雪です。
バランコキャンプ付近で雪・雨が止みました。
面白い植物群でした。
2012年12月27日 19:38撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 19:38
バランコキャンプ付近で雪・雨が止みました。
面白い植物群でした。
近づいてきました。
二日後には登頂予定です。
2012年12月27日 20:33撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/27 20:33
近づいてきました。
二日後には登頂予定です。
この日も夕方はまずまずの天気。
2012年12月28日 01:00撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/28 1:00
この日も夕方はまずまずの天気。
夜中にトイレに起きたときに撮影。
やはり夜は天気がいい。
コンパクトカメラではここらが限界。
2012年12月28日 05:55撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/28 5:55
夜中にトイレに起きたときに撮影。
やはり夜は天気がいい。
コンパクトカメラではここらが限界。
朝も天気がいいですが、出発する頃には悪くなります。
2012年12月28日 13:07撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/28 13:07
朝も天気がいいですが、出発する頃には悪くなります。
鳥の落し物
2012年12月28日 13:49撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/28 13:49
鳥の落し物
カランガキャンプでの朝に撮影。
リスのようなねずみのような。
2012年12月29日 12:26撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/29 12:26
カランガキャンプでの朝に撮影。
リスのようなねずみのような。
朝焼けで赤く染まります。
2012年12月29日 12:30撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/29 12:30
朝焼けで赤く染まります。
カランガキャンプ直前の深い谷。
昨日はこれを下り、登って到着しています。
2012年12月29日 12:47撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/29 12:47
カランガキャンプ直前の深い谷。
昨日はこれを下り、登って到着しています。
4,600mのバラフキャンプには雪がありました。
2012年12月30日 00:34撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 0:34
4,600mのバラフキャンプには雪がありました。
山頂アタックの1時間ほど前。
待ってろよ!という感じです。
2012年12月30日 04:50撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 4:50
山頂アタックの1時間ほど前。
待ってろよ!という感じです。
ステラポイントまでもう少しの場所で明るくなってきました。
どこまでも続く雲海が絶景でした。
2012年12月30日 12:00撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:00
ステラポイントまでもう少しの場所で明るくなってきました。
どこまでも続く雲海が絶景でした。
ついにステラポイント。
2012年12月30日 12:13撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:13
ついにステラポイント。
夜明け直前
2012年12月30日 12:15撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:15
夜明け直前
待ちに待った日の出。
これから一気に暑くなりました。
2012年12月30日 12:26撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:26
待ちに待った日の出。
これから一気に暑くなりました。
氷河も赤く染まります。
2012年12月30日 12:26撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:26
氷河も赤く染まります。
月がまだ出ていました。
2012年12月30日 12:27撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:27
月がまだ出ていました。
ついに大晴天!
雲の下はやはり雨なのでしょう。
2012年12月30日 12:38撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/30 12:38
ついに大晴天!
雲の下はやはり雨なのでしょう。
この絶景を楽しみながら山頂であるウフルピークを目指します。
2012年12月30日 12:38撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 12:38
この絶景を楽しみながら山頂であるウフルピークを目指します。
近年の温暖化で氷河はドンドン減少しているということです。
2012年12月30日 12:44撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/30 12:44
近年の温暖化で氷河はドンドン減少しているということです。
もうほんの少しでウフルピーク。
2012年12月30日 13:00撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/30 13:00
もうほんの少しでウフルピーク。
ついにウフルピーク。
5,895mです。
2012年12月30日 13:02撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
1
12/30 13:02
ついにウフルピーク。
5,895mです。
興奮によるアドレナリンで高山病を一時忘れています。
2012年12月30日 13:37撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 13:37
興奮によるアドレナリンで高山病を一時忘れています。
逃げるようにサッサと下山。
ココの下りは、滑って歩きにくい。
2012年12月30日 17:49撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 17:49
逃げるようにサッサと下山。
ココの下りは、滑って歩きにくい。
バラフ-ムエカ間に置かれていたレスキュー用一輪車。
これのお世話にならず本当に良かった。
2012年12月30日 18:09撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 18:09
バラフ-ムエカ間に置かれていたレスキュー用一輪車。
これのお世話にならず本当に良かった。
くたくたでムエカキャンプに到着。
この日は1,200m上げて、2,800m下げるきつい一日。
行動開始から16時間経過(行動時間は約15時間)。
2012年12月30日 21:34撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/30 21:34
くたくたでムエカキャンプに到着。
この日は1,200m上げて、2,800m下げるきつい一日。
行動開始から16時間経過(行動時間は約15時間)。
ついに下山のムエカゲート。
楽しい山登りもコレで終了。
2012年12月31日 16:29撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/31 16:29
ついに下山のムエカゲート。
楽しい山登りもコレで終了。
下山口に大きなナメクジが。
2012年12月31日 16:48撮影 by  Canon IXY 50S, Canon
12/31 16:48
下山口に大きなナメクジが。
撮影機器:

感想

特別休暇を取得して休みをつくりキリマンジャロへ。
キリマンジャロへの登山ルートはいくつかあるが、その中から景色の楽しめそうなマチャメルートを選択。
個人手配での登山も考えたが、不安が大きかったため、某社が国内で募集しているツアーに参加。
下山後のサファリも含め全14日間の行程(うち登山は7日間)。

25日(登山1日目)
ゲートでの手続きを終え、林道歩きからスタート。最初のトイレを過ぎると道幅も狭くなり登山道らしくなる。
途中、先行していたポーターが運んでくれているテーブル・椅子を使って、コックが準備した昼食を摂る。
キリマンジャロ登山はルールとしてガイド・コック、ポーターの同行が義務付けられている。
各自の荷物は15kgまでポーターさんが担いでくれ、テントやマット、1日3回の食料はこれに含めない。
なので、15kgには個人の行動中の水、シュラフ、防寒着、レイン、行動食などとなる。
食後から雨が降るが、登山自体は荷物も軽く楽々であった。
この先山頂以外は、毎日の行動時は曇り〜雨。4,600mの高所では霙〜雪も降る。
夕方以降〜朝までは雨が上がり、晴れ〜曇りという嫌な天気。

26日(登山2日目)
スタートから登り続ける1日。
他の登山隊もほぼ同時に出発となり、各隊のポーターさんが一斉に登り始める。
大きな荷物を頭の上に載せ、急な登りを身軽な我々を追い越して登っていく。
日ごろから慣れているとはいえ、とんでもない人たちである。
この日は昼食のタイミングで雨となり、急いでレインを着込み雨の中で昼食。
樹林帯を抜け天気が良ければ眺望が得られそうなルートだが残念な天気。
登り一辺倒の一日だが特に問題なく楽々。

27日(登山3日目)
遂に未知の高度へ。
一旦4,600mまで登り4,000mまで下るこの日は高度順応にピッタリ。
登り始めてすぐにサボテンが目に付きだす。
サボテンは砂漠などの水の少ない地域に生息すると思っていたので驚き。
標高は高いが、高山病が出ることも無く、順調に高度を上げる。
昼食休憩のLava Tower Campに着くと同時ぐらいに霙、雪が降り始め、前日に続いて寒い中での食事。
大して身を隠せない岩陰で、出発時に渡されている昼食を詰め込みすぐに出発。
ココで一緒になった別組の日本人夫妻も無事登頂できたようで、下山後に挨拶が出来た。
ここからの大下りは足場がガレている。
降った雨や雪が登山道に集まり流れており、スリップ注意である。
景色の良さそうな谷になり、南国を彷彿とさせる植物が出てくると、目的地のキャンプに到着。
到着間際に雨が止むというこのお決まりのパターンが定着。
一旦4,200mぐらいで軽い頭痛。
ついに高山病の症状が来たかと思うが大したことなく、一日の行程を終えた。
夕食頃徐々に悪化して少し気持ち悪さも出るが、食後に紅茶を飲んでいたら気分がすっきりして頭痛も消えた。
そのためこの日は服薬せず。

28日(登山4日目)
この日も高度順応のために標高はそれほど上げない。
スタート後から岩場を登るが、特に難しいところは無い。
岩場を登ったところが本日の最高点。
そこからはゆるやかな登山道を進み、宿泊地のカランガまで。
カランガ直前に谷があり、これを越えなくてはならない。
すぐそこに今日の宿泊地があるのに、一旦大きく下り、そして同じだけ登り返す。精神的になかなかきつい。
またここの下りも岩が露出しており、相変わらずの雨で滑って歩きにくい。
この日は行程が短いので、キャンプ地に到着してから昼食。
高山病と思われる軽い頭痛があったので、ここで初めて持参した薬を服用。
徐々に頭痛が取れるが、念のため夕食後も服用する。
この日は後遺症は出ず。

29日(登山5日目)
朝シュラフをしまっていたら、手の指に軽い痺れ感が出た。
昨日の薬の後遺症が来たかと思うが、効いている証拠として気にしないこととする。
この日は4,600mまで再び高度を上げ、翌日は山頂アタックとなる。
標高が高いこともあって、ペースはいつものゆっくりペース。
深い呼吸を意識して高山病に備える。
ペースがゆっくりなので、この時点の標高と相変わらずの天候ではとても寒く、途中でフリースを着込む。
相変わらずの雨が雪に変わりキャンプ地到着時は超寒い。
ポーターさんが上げてくれた大きな食事用テントで暖と昼食を摂り、その後軽く昼ね。
夕食後は山頂アタックに備え早めに仮眠。

30日(登山6日目)
29日22時に起床し、出発準備。
23時30分頃に食事用テントでビスケットを頂く。
同時に日本から持ち込んだミニカップラーメンを2個食べ、0時過ぎ山頂へ向けて出発。
相変わらず夜の天気はまずまずで、出発時は山頂が見え隠れする。
高度を上げると徐々に寒くなっていき、登山道には雪がつく。
前日がゆっくりペースで寒かったこともあり、しっかり着込んで、グローブを2枚重ねとするが、非常に寒い。
この寒さは5,000m付近でガスの中にいるときが最もひどかった。
途中、隊を2つに分け先行隊を歩く。
先行隊といっても、高度が高度なだけにとにかくゆっくり。
ここではコレが全員のペース。

頭痛は徐々に強くなっている気がするが、登れないほどではない。
途中で頭痛が吐き気に変わらなければ、十分登りきれると感じられた。
ガイドに肩を預けて登る人、自分の荷をガイドに預けて空荷で登る人、それでも登れずガイドとともに下山する人がいた。
頭痛を気にしながら、一歩一歩大きな呼吸を意識してゆっくり登る。
ガスった高度は抜け、山頂は見えており、登れば景色は抜群のはずである。
それを励みに登り、ついにStella Point着。
その後雲海の中から最高の日の出。

1時間あまりで最高峰のUhuru peakへ到着。
最高の天気で最高の眺めだが紫外線は強く、Stella Point以降アドレナリンのおかげであまり気になっていない高山病を考えてもすぐにでも下山すべき高度。
そのため記念写真を撮って逃げるようにすぐに下山。
下山開始後すぐに後ろの組も登ってきて、励ましあいながらすれ違い。

下山路は雪が既に溶けており、砂利交じりの砂地が出ており、これが滑って本当に歩きにくい。
かなり疲れて出発地点のBarafu Campまで戻るもこの日は更に1,600m高度を下げなければいけない。
とはいえ、到着後強くなった頭痛と疲れで、テントでぐったり。
ガイドからこんな場所にいても悪くなる一方だと急かされ、半ば無理やり昼食を摂る。
昼食を摂ったら、疲れは一気に取れて、下る力が出てきた。
考えてみたら、少ない行動食で既に10時間の行動。
ということで、多分シャリバテ。
頭痛は下れば良くなるので、サッサと下山。
この先の下山路は緩やかな下りだがとにかく長い。
まわりの下山者と登頂を祝福しながら頑張って下山。

31日(登山7日目)
この日はゲートまでの短い下り。
標高も低いので、頭痛や寒さに問題は無い。
ゲートが見えたときは登頂と無事の下山で本当に嬉しかった。
山に7日間いたのも初めてなので、町に戻るのもやはり嬉しかった。


今回のツアーはアフリカに詳しい旅行会社であり、添乗員さんも非常にいい方で、登山は勿論それ以外の場面でも非常に心強かったです。

先にも書いたとおり、キリマンジャロ登山はガイドやポーターの同行が義務付けられており、1個人のみでの入山は出来ません。
このマチャメルートは4,000m付近での上り下りがあり、高度順応がしやすいです。
もう一方のマラングルートはドンドン登って5日間で下山します。
マラングルートのほうが登頂率は低いようです。

少々山登りをしている人ならば体力的には問題ないと思います。
(山登りはほとんど始めてという人も登頂できていました)
恐いのは寒さと高山病です。
こちらはしっかりとした対策が必要です。
シュラフマットも準備されますが、これは割りと薄いので、エアーマットか薄くていいので銀マットは必須だと思いました。
私達は折りたためる2mm厚の銀マットとエアーマットを持参。
銀マットが効果絶大でした、

荷をポーターに預け登るのはやや後ろめたさもありますが、あの高度ではルールが無かったとしても個人でテントや食料を担ぐ自信はありません。
ガイド・ポーター・添乗員さん・他の参加者の方々に支えられ登頂することが出来たことを心から感謝します。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:4252人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら