晴れの日の上河内岳(かなり手前までで断念)
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 1,703m
- 下り
- 1,702m
コースタイム
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
静岡から口坂本経由で井川ー畑薙第一ダム 島田、川根ー井川ー畑薙第一ダム どちらも時間はそれ程変わりませんが、林道荒れてます。倒木、落石、野生動物多くて大変。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
まず、登山口までのアクセスが大変です。 林道は前日強風だった事もあり、落石、倒木がゴロゴロしてました。 カモシカ、タヌキ、シカは当たり前のように出てきます。 コンビニは静岡側からは新東名静岡IC先のサークルKが最後。 川根側からだと千頭の少し手前のミニストップが最後だと思います。 <沼平ゲートから畑薙大吊橋> 大井川左俣林道歩きです。 ほぼ水平移動なので大変なところはありません。 落石がゴロゴロしてます。 犬にずーっと吠えられ続けました。 沼平のゲート前と畑薙大吊橋のところに登山ポストがあります。 <畑薙大吊橋〜ウソッコ沢小屋> 畑薙大吊橋は100mを超える長い吊り橋ですが、しっかりとした作りなのでそれ程怖くはありませんが、当日強風で揺れまくりで少しビビりました。 ヤレヤレ峠まで斜面をトラバース気味に歩きます。 道幅は狭くガレていたり、落ち葉が積もっていたりなので滑らないように。 途中倒木が道を完全に遮断してたり、斜面の崩落で登山道が切れてるところがあるので危険の無いように避けて行きましょう。 ヤレヤレ峠から沢に下り吊り橋を何本か渡りますがそのうち一本に大きな落石があり橋板が破壊されていました。 ウソッコ沢小屋の手前の斜面は結構崩れています。 水場の手前のところは大きく穴が開くように崩落してました。 この辺り、場所によっては一旦沢に下りて登り返す登り返した方が安全かもしれません。 <ウソッコ沢小屋〜横窪沢小屋> ウソッコ沢小屋裏手の激流の沢にかかる吊橋を越え、梯子を登るとその後中の段までひたすら急登。 日影に少しだけ雪が見えますが、横窪峠まではほぼ完全に夏道で歩きやすいです。 横窪峠から横窪沢に下りる斜面は急で登山道意外は歩けないようなところですが、その肝心な登山道が完全に凍りついており危険です。雪ならまだしも完全に氷です。アイゼン、ピッケル必須。ピックの部分を使います。 登山道はアイゼンの爪も上手く利かず怖かったので少しでも頼りになる木や、凍結の少ない場所を探しながら下りました。ロープなどがあった方が良いかもしれません。帰りの登りも難儀しました。事前に調べた情報で冬季は危険とあったけど、まさかこんなになってるとは・・・。 後で付近を見回してみたところ横窪峠から少し尾根沿いを進んで雪面を下り、沢沿いを戻ってくるようなルートが取れそうかな?と思いました。 <横窪沢小屋〜その先> 小屋からはしばらくは雪が無いのでアイゼンは外します。 1700mぐらいから雪が出てきますが、雪の状態が非常に悪い。 ツボ足で平気なところもあればアイゼンで歩きやすいような締まったところもあったりします。 全体的には腐って踏み抜き地獄です。股下、腰ぐらいまで何度か踏み抜きましたのでわかんを履きましたが、急斜面では邪魔になるし、緩斜面ではなければ踏み抜くし・・・。踏み抜いたわかんが木の根っこに引っかかり抜けなくなって困りました。 大無間の展望台を越え1900m付近の尾根をトラバース気味に歩くところはルート工作に難儀しました。 斜面はそこそこ急だし、雪は深くてグズグズ。 上に上がって尾根沿いを歩いた方が良いのか?斜面に足を蹴り込み、ピッケルを刺しカニ歩きしながらトラバースした方が良いのか? 2000m付近で初冬に登った時のCTを超えてしまったので登頂は断念。 下山後は赤石温泉白樺荘で入浴(日帰り500円) ぬるっとしたいいお湯で、露天風呂からは茶臼岳が綺麗に見えます。 |
写真
感想
休みの都合や天候の問題もあって丸一か月山に登ってません。
ようやく山に行ける休日。
どこに行こう?
ちょっとブランクはあるけど疲労は溜まってないし、体力が落ちない程度には体を動かしてるし、行きたい山に行こう。
候補は2つ。
昨年の終わりに稜線までは出たけど吹雪で断念した上河内岳。
足慣らしにはちょうどいいかなぁと甲斐駒黒戸尾根の往復。
数日前は天気予報がいまいちだったけど、前日までには予報は好転。最初からほぼ決まってたけど、天気の心配もなくなったのでやはりより厳しいであろう上河内に向かうことにする。
仕事から帰宅し早めに準備を済ませる。
この一年だけでも何度も向かっているが、林道が長く道も荒れているので、まずは登山口までが最初の難関。田代から先は大きな岩が道を塞いでいたり、どこからか飛んできたガードレールが落ちてたりと、途中何度も車から降りて障害物をどかしながら向かった。
今回行きは多少道が良い川根方面から向かったが、結果的には距離が長くなるので静岡側から行くのとさほど変わらなかった。
4時頃に沼平に到着。
少しだけ仮眠。
本当は暗いうちから歩き始める予定だったが、目が覚めたらもう明るくなってきていた。
登山届けを出し6時にゲート前を出発。
林道を歩き始めたら犬が出てきてこちらに向かってずーっと吼えていたが、襲ってくる感じではなかったので近付きすぎたり辺に刺激をしないようにしておいた。
そのうち大きなつり橋が。
そう、ここが茶臼、上河内方面の登山口。
100mを越す吊橋を渡り山に入る。
いきなり急登だが、少し登ると今度はトラバース道。
道幅はそれ程広くなく、ガレや落ち葉やちょっとした崩落や倒木があるので気をつけてあるかなければならない。
しばらく歩いてヤレヤレ峠。
ベンチに座って地図と時間の確認をし、再出発。
ヤレヤレ峠から一旦沢沿いに下るので帰りは登りが待っている・・・。
沢沿いを歩くと吊橋が現れる。
吊橋の一本が落石の直撃で橋板が破壊されており、ど真ん中に岩が乗っかったままでいた。沢からウソッコ沢小屋までの登山道は少々荒れ気味。
崩落しているところなどは自分で安全なルートを選択して歩く必要がある。
だいたい思っていた通りのペースでウソッコ沢小屋に到着。
前回よりも早い到着です。軽い朝食を摂り再出発。
冬の間は凍って使いづらかったハイドレーションを今回の山行から復活させたので暑かったけど水分補給はバッチリです。
ウソッコ沢小屋から先は南ア的樹林帯の急登。
お天気も良いし、ここまでは荒れたところはあるとは言え夏道と変わらないので順調に歩を進める。
そして横窪峠に到着。
何年か前の冬季のレポでこの辺りが危険とあったけど今までの道のりを考えるとそれ程でもないだろうと思いきや・・・・。
ここから横窪沢までは日も当たらず雪が多く、これまでの歩いてきたルートとは全く異なった様相。沢沿いは雪たっぷりで、横窪峠から下る登山道は雪どころかカッチカチの氷の斜面。最初のうちは恐る恐る凍ってるところを避けるように歩いてみましたがこりゃぁ厳しいと思い、アイゼンを装着。
写真ではあまり伝わらないですが、斜めに切ってある登山道がそのまま凍ってるので氷の壁状態。上手く刺さらないアイゼンを何度もけり込んで前爪だけで立たなければならないところもあり、掴む岩や木も少ないのでピックを刺して下る感じ。
なるべく安全そうなところを選んで通りましたが、苦戦しました。
ロープが欲しいなと思ったぐらい。
普通に歩けば5分も掛からないようなところを下るのに30分ぐらい掛かって横窪沢小屋に到着。
ここから先はは再び雪が無いのでアイゼンを外して歩きます。
1700mぐらいから本格的に雪道になり、トレースは無いので定期的にある赤テープを頼りに尾根を進みます。
この辺りの雪の状態が非常に悪く大苦戦。
ツボ足で難なく歩けるところや、締まっていてアイゼンを付けたら歩きやすそうな所、全体的には腐っていて踏み抜き地獄です。
3歩に一回ぐらい股下ぐらいまで踏み抜くのでわかんを履きましたが、今度は岩が出てたり斜面が急で邪魔になったり・・・・。
大無間の展望台のところで一息ついて先に進みますが、2000mを超えた辺りで前回登った時のCTをオーバーしてしまったので、この先時間短縮は難しいと判断して引き返す事にしました。
下山開始直後雪面を踏み抜いた時にわかんが木の枝に引っかかり膝をひねりました(T_T)
1900m付近の尾根をトラバースするところは雪が深く、斜面も急な為どうやって歩いたら良いか悩みました。斜面にステップを切って横歩きするか?尾根まで登ってしまうか?考えさせられるところです。足元の雪が崩れたら数十メートルは滑落するでしょう。
大無間の展望地まで戻ってコーヒーを淹れて一服。
ぽかぽか陽気で上河内は綺麗にみえるんだけどなぁ・・・。
残念だけど今日は下山して温泉でも楽しもう。
同じ道を下りますが、踏み抜き地獄は続き、横窪沢まで戻ったらあの氷の斜面を登らなければならず・・・。
横窪峠に戻った時は結構ぐったりでした。
後で周りを見回して少しウロウロしてみましたが、横窪峠から少し尾根を進み、雪面を下降して沢に下りて正規のルートに戻るor渡渉して小屋のところに進むルートが取れそうな感じでした。
ここからはひたすら激下り。
膝痛いです。
ウソッコ沢小屋で一息ついて、沢沿いで少し遊び、のんびりと戻りました。
沢からヤレヤレ峠までの登り返しはルートの後半にダメージを与えてくれますw
大吊橋を渡る時の風の強さがすごくて行きよりも更に大きく橋が揺れ結構怖い思いをしました。最後の最後まで飽きさせないルートです。
ゲート前で下山届を出し、畑薙第一ダムでTJAR風にちょっと歩いてみたりして赤石温泉白樺荘で入浴。
無色透明のお湯ですがぬるっとしたいいお湯です。
露天風呂からは茶臼岳が綺麗に見えます。
お風呂ののれんの手前に井川の星!って書いた望月将吾さんのポスターと、TJAR優勝の時の靴や衣類が飾ってありました。
井川の集落で仮眠を取って帰路に付きました。
いや〜疲労感は半端じゃないです。
今回はまだまだこの時期の上河内に単独で日帰りするには技術、体力共に未熟だったなぁと思い知らされました。もうちょっと楽かなぁと舐めてた部分もあると思います。鍛えなおして何とか雪のある時期にもう一度チャレンジしたいと思います。
上河内岳からの展望は南アルプスの中でもトップクラス。
聖、光の縦走の途中に立ち寄る方が多い山ですが、この山だけを目指しても充分楽しめます。積雪期は手強いですが、興味のある方は夏にでもチャレンジして欲しいなぁと思います。
なによりもこの時期にここを挑戦すること自体、
すごいことなんだと思います。
黒戸尾根往復よりも・・・なんですよね?
私は、南ア南部自体が未踏であり、憧れなんです。
今年こそ、行ってみたいなあ―。
本当にお疲れさまでした。奥様サイダー、美味しかったでしょうね。
飲みきりサイズっていうのがいいですね(笑)
いや〜すごいです。累積標高は2000m超えてますね。
アイゼンの、延々キック、ひざ下までの踏み抜きなど
大変ですね。しかも下りも、シリセードとかの
手抜きも出来なさそうな道で、登り返しも
あるとは。
でも、こういったトコが、南アを魅了して
やまない魅力なんでしょうね。
この時期入山者がいない南部の山を歩くのはなかなか大変でした。
今回予定してたコースの6割ぐらいまでしかたどり着けなかったけど黒戸尾根往復とそれ程変わらないぐらいの距離、標高差(茶臼岳往復で越えます)なので南ア南部の大きさはすごいなぁと思います
南ア南部はとにかくデッカイ!
険しいところは少ないけど深い森と大きな渓谷だらけでとにかく体力勝負ですので歩き切った満足感はひとしいおです
ドMにはたまらない?
今回は一ヶ月ぶりの山歩きだったので入山者も多く営業小屋のある黒戸辺りで足慣らしをしてから臨んでも良かったかなと思います。
下山後のサイダーは美味しかったぁ
この辺りはホント登り応えありますよ〜
下山の時手抜きが出来なくて、最後の最後に上り返しがあるってのは疲れた体と急登に耐えた足腰にダメージを与えてくれます
ただそれを補う程の満足感(今回は達成できませんでしたが)は充分得られる所なのでやめられません。
最盛期の主稜線でも北アの1/10程の入山者しかいないようですので静かな山歩きが楽しめるのも良いところです
深い原生林と大きな渓谷の南ア南部は多くの登山者が憧れる場所でもあります
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