筑波山−南北4ルート周遊
- GPS
- 06:23
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,360m
- 下り
- 1,355m
コースタイム
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 6:25
天候 | 快晴(春霞あり) |
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過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
自然研究路の迂回路はいったん男体山山頂を経由します(通行止め区間は復旧させないのでしょうか)。 ・宮脇コース:本日1番の急坂。整備は良いが疲れます。 ・ユース跡コース:上部100mは滑る圧雪の残る急坂でしたが、すぐにブル道みたいな緩勾配になります。 ・キャンプ場コース:普通の山道。上部は滑る圧雪で女体山山頂直下に着きます。 ・つつじヶ丘コース:山頂直下の岩場は下り要注意。下半分は散歩道です。 ・迎場コース:終始樹林帯の緩い坂道。飽きた。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
|
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感想
12月中旬の南高尾山稜以来、山に登っていない。外出自粛は守りたいが、ステイホームと家の周りの散歩だけでは体が衰えて別の病気にかかりそうだ。要は他人と密室で接触しなければいいのだと解釈し、電車ではなくマイカーで行ける筑波山へ向かった。
わが町は茨城県と利根川一本を隔てるだけなので、1時間ちょっとで登山口最寄りの筑波山神社駐車場に到着した。まずはケーブルカー沿いの宮脇コースで登り、それだけではあっけないので北側の「裏筑波」へ下り、女体山へ登り返す計画。時間が余るなら自然研究路も一周し、下りはつつじヶ丘へ大回りして下山しようと思う。
まだ早いので人影は少ないが、登山者はちらほらと見かける。駐車場のナンバーも東京、埼玉、千葉など多彩だ。同じ考えの人が多いのだろうか。
神社のトイレを借り、ケーブル駅わきから登山道に入る。10分ほどで5、6人を抜き、早くも下山してくる人ともすれ違う。なんだかごく普通の週末朝の筑波山のように感じる。
ケーブルすれ違い区間から勾配が一段と増し、最も厳しい坂を越えた所がケーブルのトンネル上。若干下って男女川源流を横切り、150段近い木段に取りかかる。どこかの中学野球部らしい少年たちがワイワイ騒ぎながら大挙して降りてきた。すれ違って木段に坂道が混ざりだすと御幸ヶ原は近い。ふと目を上げるとケーブル駅わきの建物が見えた。
軽く汗を拭いてそのまま男体山を目指す。まだ人が少ないので岩場の渋滞もなく、10分足らずで頂上に着いた。神社の裏へ回り込んで目を凝らすと、ぼんやりとだが富士山が見えた。今日は暖かいので春霞がかかっているようだ。ついていない。一休みして御幸ヶ原へ下る。広場に三々五々と人影が増えてきた。
北側はるかには日光の奥白根山、男体山、女峰山が並び、その右には那須連山らしい姿も見える。せっかくの絶景なのにカメラを忘れてきてしまったのが残念だ。久々の山支度でついうっかりした。スマホで代用しているが、さすがに望遠は効かない。
次はいったん北側の中腹まで降りて登り返す。東寄りのトイレわきからユースホステル跡へのコースに入った。わずかに残った雪が圧雪から氷に変わりかけて滑る。軽アイゼンも忘れてきてしまった。慎重に道のわきを踏みながら降りていくと、ほどなく丁字路に至り、曲がるとそこは緩やかなブル道のような登山道だった。
拍子抜けしてスタスタと下る。北斜面ながらある程度日差しが入るため、暑くも寒くもなくて快適だ。ユース跡の空き地に車が止まっている登山口から舗装路になり、トレラン数人とすれ違った。分岐で東に向かう砂利道に入って女ノ川。左足下の斜面が広々と伐採され、加波山がよく見える。分岐から15分ほどで筑波高原キャンプ場に着いた。
キャンプ場に人の気配はない。営業は5月から9月までに限られるようで、トイレも閉まっている。一休みしてバンガローの写真でも、と思ってスマホを取り出すと、なんと電池が切れてしまった。女ノ川付近で見たときは45%は残っていたのになぜ? 寒さのせいだろうか。普段はデジカメを使うのでスマホの電池の能力はよくわからない。
写真は諦めて山道を辿る。雑木林のごくありきたりの山道だ。700mを過ぎて勾配が増し、800mを超したあたりでユース跡コースより圧雪の目立つ区間になった。短靴の男性が滑って四つん這いになってしまった。ストックの石突きのゴムを外し、慎重に通過する。やがて人声が聞こえて女体山直下に飛び出した。
時刻は10時半、ロープウェイからの観光客はまだ目立たない。神社の建物裏の頂上へ出ると、なんと岩場の大半が柵で仕切られて入れなくなっていた。何年か前に登った時、頂上がラッシュ状態なのでパスしたが、すでにだいぶ前から狭くなっていたのだろうか。
次の人が来るので、ざっと景色を見回して早々に退散する。元来はこのまま下山する計画だったが、予定より2時間半も早い。30分早く歩き始め、30分の予定の昼食休憩を取っていないことを差し引いても、1時間半の早着。ヤマレコで計画を立てる際、所要時間を標準の0.7倍〜速度を約1.4倍に設定したのだが、ここは幼児連れなど大変ゆっくり登る方の多い山であることが、みんなの記録を基にする標準速度を遅くしているのかもしれない。
気を取り直し、自然研究路の展望地あたりで昼食にしようと御幸ヶ原方向へ引き返すことにした。増え始めた観光客と一緒になるのでエチケットとしてマスクを着け、10分ほどでケーブル駅前へ。駅から若者のグループがどっと降りてきた。マスクは着けているが、この時期にグループ旅行はどうかな、と思う。
自然研究路に入ると人影が途絶え、間もなく間宮林蔵ゆかりの立身岩。女性一人が休んでいたが、ここで昼食にした。距離を保って声を掛けると、地元の方で月に何度も訪れるそうで、友人らと人の歩かないサブルートを登ってきたとのこと。「友人は男体山の頂上まで行ったけれど、人が多いので私はパス」と話していた。
暖かな日差しの下でゆっくりしていると、ちょこちょこ登山者が現れ、うち2人が同じくここで弁当を開いた。考えることは皆同じのようだ。ジャスト30分休んで出発。自然研究路を辿って行くと、「迂回路」という表示に従ってひと登りしたら、なんと男体山登山道の上部に出てしまった。
首をひねるがどこにも案内はない。頂上まであと少しなので、せっかくだから再登頂しようと旧測候所の建物の前で立ち止まったところ、そこに「自然研究路迂回路」の小さな案内板が立っていた。迂回路と言うのは頂上経由の道、というか、研究路から何本か出ていた頂上への脇道をつないだものらしい。
測候所の裏からNHK中継所の脇を通ってわずか下ると、「この先行き止まり」の表示がある研究路の不通区間わきに合流した。東屋と展望地を過ぎると西斜面をどんどん下る。ようやく道がなだらかになると、北西からの薬王院コースの登山道に突き当たった。右へ折り返すように曲がって、後は同コースの一部となって徐々に登り返した先が本日3度目の御幸ヶ原。また一段と人が増えていたが、昼時なのにお店に入る人影はまばらで、手持無沙汰なお店の人が気の毒だ。
女体山への道を戻り、狭い頂上はパスして岩場の下りに挑む。高尾山感覚で来たのか、きれいな服とおしゃれな靴で鎖を手繰る羽目になった若い女性が、土で汚れた掌を情けなさそうに見ていた。小さな子供連れもいて、こちらも気を遣う。
ようやく上部の岩場を抜け、次に奇岩が続く区間に至れば弁慶の七戻りを潜って弁慶茶屋跡。つつじヶ丘から登ってきた女性が「ここ、頂上?」などとのんきなことを言っている。ここから下はほぼ緩やかな道で、この先こそ”本番”なのだが。
当方はゆるゆるとそのプロムナードみたいな登山道を下る。標高650m付近で森を抜け、穏やかな日差しが心地良い。ロープウェイつつじヶ丘駅を見ると駐車場はかなり埋まっており、山上の結構な人出を裏付ける。
小休止して迎場コースへ入る。一転して薄暗い林の中だが、舗装された緩やかな道が続く。ポツリポツリとこれから登る人ともすれ違う。まだ午後1時半を回ったところだから、ケーブルカーを使えば十分降りて来られるのだろう。
単調な景色にいささか飽きたころ、弁慶茶屋跡からまっすぐ下る白雲橋コースの合流点に到着。ほどなく鳥居が見えて、明るい住宅地に飛び出した。右手に筑波山神社が見える。随神門わきから境内を横切って駐車場へ向かう。御幣を持った神職がやって来て車のお祓いを始めた。一緒にコロナ禍も払ってほしいものだ。
まだ日は高くて時間はたっぷりあるが、時節柄、立ち寄り湯は我慢して帰宅の途についた。茨城県経済への貢献は自動精算機での駐車料金のみだった。
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