ルートバーントラック
- GPS
- 05:20
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 983m
- 下り
- 52m
コースタイム
11:20 ルートバーンフォールズ小屋
13:40 ハリスサドル
14:30 コニカルヒル
15:30 ハリスサドル
16:50 ルートバーンフォールズ小屋
19:20 登山口駐車場
天候 | 晴れ後くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全般的に大変よく整備されていました。 コニカルヒルまでの登りは、雪渓が残っていて難渋しました。 |
写真
感想
満を持して、ルートバーントラックの日帰りツアー。
言わずと知れたニュージーランドの人気コース、行くときにニュージーランド航空のぶっとんだ機内放送でもロケ地として使用されていた。
●機内放送↓
http://getnews.jp/archives/299157
クイーンズタウン側から入山する東半分のうち、ルートバーン滝小屋までは日帰りコースとしても結構メジャーなようだ。
あわよくば、コース上の最高標高地点であるハリス峠までは行ける気がするし、さらにその上のコニカルヒルまで登れれば満点だ。
出発は目標7時のところ、1時間強遅れ。
まぁ昨日も疲れたし、仕方ない。全部行くと10時間コースではあるが、日の入りも遅いし、まだ余裕はある。
登山口駐車場からルートバーンフラット小屋までが第1ステージと呼べるだろうか。
ルートバーン川に沿った、ほぼ平坦と言って良いくらいの登りで、大変に良く整備されている。
特に期待もしていなかったが、歩いてみると苔が生い茂り、森林美が楽しめる。
苔好きの妻はカメラを握ったまま、なかなか追いついてこないが、確かに楽しい道だ。
雪解け水に昨日の雨が加わり、水が滴っている。
1時間ほど歩いたあたりで、ちょうど河原に降りる道があり、休憩する。こちらのお菓子は、低カロリーなんかまったく眼中になさそうで、甘くて美味しいのが多い。
最初の小屋、ルートバーンフラット小屋のあたりから登りに入る。昨夜はこの小屋に泊まる可能性も考えたが、今となっては仕方がない。この小屋は、道から数分外れ、休憩をとるタイミングでもなかったため、寄らなかったが。
この周辺に倒木が2か所ほどあり、ベビーキャリアでは通りにくかったが、帰りには撤去されていた。
登りと行っても標高差300m足らず。支流を渡る吊り橋やがけ崩れの後から、来た道や周囲の山々を俯瞰しているうちにルートバーン滝小屋に到着し、大休止。
シーズン入り直前で、DOCのお兄さんたちが隊列組んでいた。小屋内もパッと見普通に使えそうで、ここに泊まっても楽しかっただろうな。今なら予約不要だし、シーズン入り後より値段もだいぶ安い。狙い目の時期ではあったのだが。
この小屋の周辺から、また様相はガラッと変わる。ここからが第3ステージと言えるだろうか。
フィヨルドのU字渓谷なので、山上部はU字型に削られている。U字の底はけっこうなだらかだが、雪解けのあたりから急にがけになるのか、縁ができる。その縁にできた滝がここ。水量豊富で立派だ。
滝を登れば、U字の盆の底に出る。樹林は急激に無くなり、周囲の氷河の山々に囲まれた、気持ちのいい道となる。
昔は票があったんだろうな〜という地形を、ゆっくりと登っていく。
登っても登っても、ルートバーン川は水量豊富なまま。
確かにグレートウォークの一角を占めるだけはある。変化は大きく、道は歩きやすい。僕はどちらかというとマイナー志向で、今回の旅行でもグレートウォークの優先度はそれほど高くしてこなったが、来て良かったなぁ。
道は終始歩きやすい。この分なら、今日の下りと昨日のハイキングに費やした時間で、ルートバーントラック全体を歩きとおせたのではないだろうかと、惜しい気も出てくる。(下山後のアクセスは別にして)
やがてとうとう、ルートバーン川の水源となる山上の湖、ハリス湖に到着する。
いや、こういう考えはどうだろうか。
ニュージーランドの山歩きは、ほとんどの場合「山登り」ではない。
コースの名前からしても、それは分かる。この周辺のトラック名には「ルートバーン」「リーズ」「ダート」「グリーンストーン」などがあるが、これは全部川の名前だ。
山の道を大別すると、尾根筋、沢筋の二つになる。巻き道、トラバース道というのもあるが、これは普通は部分的にしか出ないはず。この周辺の道は、すべて基本的に沢筋のコースだ。
なぜ尾根ぞいのコースがないかというと、氷河に削られて尾根が険しすぎるからか、あるいは道の目的が、山頂まで行くためではなく隣の集落に行くためだからなのかも知れない。それならば、谷を詰めて峠を越えて隣の谷を降りていくルートは合理的だ。
何にせよ、谷筋のコースだ。
日本でも、沢登りの場合はコースを山の名前ではなく、沢の名前になっている。
東沢から甲武信ヶ岳に登る場合は、「甲武信ヶ岳登りに行く」ではなく「東沢登りに行く」という。東沢登る場合は、甲武信ヶ岳登頂するかどうかは、まぁオマケみたいなもので、東沢の水源地まで歩けてしまえば歩きとおしたと言えると思う。
そのロジックからすると、ルートバーン川の水源までたどり着いた我々は、ルートバーントラックを歩きとおしたと言ってしまっても良いのではないか。来た道戻ろうが、隣の谷まで降りようが、大した問題ではない、ということにしておく。
コース上の最高地点、ハリスサドルからはコニカルヒルまでのサイドトリップが分岐する。この山がルートバーントラック中で最も展望が良いとのことなので、見逃すわけにもいかない。
が、ここの登りが大変だった。
頂上手前に2か所ほど雪渓が残っており、アイゼンなしに雪の急登を余儀なくされる。
時間も体力もだいぶ使った。
登り切ると、反対側の谷を一望できる。天候はやや下り坂で青空は去ってしまったが、タスマン海手前の湖まで遠望することができた。ニュージーランドの山歩きで、山頂まで達するのは結構珍しいような気がする。
記念写真撮って下山開始。
下りは、来た道を戻る。
歩きやすい道ではあったが、最初から薄々覚悟していたように、今日もやっぱり11時間行動。
日が長く日暮れが遅いニュージーランドでは、そんなに心配はないのだが、登山中ほぼ背中で眠っていた娘が最大の懸念だ。
きっと今夜も夜更かしするに違いない。
寝かしつけるまでが山登りだ…
●2013年10月ニュージーランド旅行
http://gnzy.mongolian.jp/ddiary/2013/2013-040.htm
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オフシーズン中のルートバーントラック・ミルフォードトラックについて、観光ガイドをちょっと見た程度では分からなかったので、DOC行って聞いてみたり、ネットやロンリープラネットで何点か調べてみた。
●オフシーズンでも行けるか?
→可能。
山小屋の予約が不要になり、価格も安くなるので狙い目。トラックはそこまで標高上げるわけでもないし、もともと積雪はあまり心配していなかったが。コース自体は開いている。
●登山ガイドを頼まずに、ガイド登山用の小屋に宿泊することは可能か?
→不可能。
ガイド登山用の高級ロッジと一般用の山小屋は並んで建っており、階級社会を感じることができる。
特に難しいコースでもないし、ガイド登山の必要性は感じないが、シャワーのある部屋泊まりたいって言っても、そういう小回りの利いたサービスはやっていない。
高級ロッジに泊まるには、旅行全体の価格を倍増させる程度の大枚をはたく必要があるし、そもそもガイド登山もシーズン始まっていない。
まぁドル箱なんだろう。
●ルートバーントラックを1泊もしくは日帰りで部分的に歩くことは可能か
→可能。
もともとこのコースは、山脈を越えて入口と出口がまったく違う地域になるので、半分づつ歩く人も多いらしい。
オフシーズンで山小屋の価格も安い。我々が歩く分にも特に障害は無さそうだ。あとは天候しだい。
小屋に、一部提供されない設備もあるようだが、後日見たところ普通に快適そうだった。
●ミルフォードトラックを1泊もしくは日帰りで部分的に歩くことは可能か
→条件によっては可能。
山小屋に1泊すること自体は問題なさそうだし、歩く方向も特に決められていなそうだ。
面倒なのは入口・出口の船の手配だが、冬の間はトラックネットという地元の交通会社が一手に引き受けているようで、この会社に相談してみろとのこと。この会社は入口・出口までのバス、船を全部セットにしたMilford Track Winter Packというのをやっている。多分これに同乗させてもらうのだろう。
したがって、
・テアナウダウンズまで自分の車(もしくはバス)で移動
・トラックネット社の船で入口まで乗せてもらう
・歩いて山小屋で1泊
・翌日、入口まで戻る
・トラックネット社の船でテアナウダウンまで戻る
という方法が、二日連続で船が出るならば可能となりそうだし、出口でも同じような方法がとれそうだ。出口側は、カヤックのレンタルがあるようなので、そこに相談すれば日帰りコースも可能かもしれない。
陸路でスタート地点まで歩く道も地図に載っているのを見つけたが、「ルート」と記載されている。たぶんあまり整備されない道だろうから、慣れている人じゃないと大変なんだと思う。
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