ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 409912
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
大山・蒜山

【伯耆大山】別山沢〜弥山〜八合沢(下降)〜八合尾根〜七合沢(下降)

2014年02月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
8.5km
登り
1,275m
下り
1,276m

コースタイム

博労座駐車場(6:50)〜元谷(7:37)〜元谷避難小屋(7:52〜8:04)別山沢下部(8:48〜9:00)〜稜線出合い(10:36)〜弥山山頂碑付近(10:54〜11:04)〜八合沢下降開始(11:25)〜八合尾根下部(11:48〜12:01)〜核心部の岩峰(13:00)〜稜線出合い(13:25)〜七合沢下降開始(13:39)〜元谷で遅めのランチ(14:02〜14:48)〜博労座駐車場(15:27)、所要時間8時間37分
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
南光河原駐車場にとめたかったけど、博労座駐車場に駐車。土日は1000円。平日は500円。
コース状況/
危険箇所等
*別山沢、八合尾根、八合沢はおそらくロープや登はん具などを使用するのが普通と思われます。自分はダブルアックスとアイゼンだけでいきましたが、登はん時間が短いのはそのためです。

 日曜日ということもあって、元谷からもしばらくはトレースがありました。七合沢付近で消失。しばらく目立った降雪がなかったのではまりこみが少なく、快適に別山沢取り付きまでこれました。
 別山沢は別山尾根と八合尾根に挟まれています。残雪期は落石が多発すると思われます。登り始めこそ膝程度のはまりこみでしたが、登るにつれ雪面が硬くなり、ピッケルもブレードではなくピックを使う場面が何度かありました。一番恐れていたのが雪崩です。この日も雪崩注意報が発令されていました。そのため、沢の真ん中ではなく端を登り始めたのですが、落とし穴のようにずぼっと下が抜けました。幸い落ちませんでしたが、1.5から2メートルは落下するかもしれません。ルートは明瞭だと思います。「くの字」に進み、終盤はハーフパイプのような楕円の雪原を登り、稜線にでます。
 八合沢は下りに使いましたが、序盤から中盤にかけてほとんどをバックステップで下りました。別山沢よりも多少斜度があると思いますが、雪面は比較的柔らかく、ピックを使うことは少しでした。勇気がある人はシリセードをするかもしれませんね。
 八合尾根の取り付き方はいろいろあるでしょうが、正面から左にトラバースするようにトレースがあったので同じようにしました。はじめのうちは幅がまずまずあり、滑落の恐れもほとんどない尾根歩きが続きますが、中盤細くなり尾根上を歩くのが難しく、少し左側の面を歩きました。後半待ち受けている一番巨大な岩峰が最難関。右から巻く手段がありますが、そのまま尾根を歩きました。もろい岩肌でかなりの緊張を要しました。それを越えたらあとは易い登りです。
元谷までトレースありあり。スピーディにこれました。すでにいくつかのパーティが北壁に挑戦されてましたね。
1
元谷までトレースありあり。スピーディにこれました。すでにいくつかのパーティが北壁に挑戦されてましたね。
別山に近づくにつれ緊張感がましていく。威圧感半端ない。
2
別山に近づくにつれ緊張感がましていく。威圧感半端ない。
七合尾根チームは尾根の末端からとりつかれてました。
七合尾根チームは尾根の末端からとりつかれてました。
弥山西陵をやってるパーティあり。
弥山西陵をやってるパーティあり。
別山沢の「のど」手前にきました。ここも難関の一つに思ってましたが、積雪量が多いからか、容易に越えていけました。
3
別山沢の「のど」手前にきました。ここも難関の一つに思ってましたが、積雪量が多いからか、容易に越えていけました。
別山沢開始。ヘルメット着用、アイゼンにダブルアックス。でも序盤ははまりこみが深く牛歩。ピッケルがあまり意味をなしてない。
1
別山沢開始。ヘルメット着用、アイゼンにダブルアックス。でも序盤ははまりこみが深く牛歩。ピッケルがあまり意味をなしてない。
右の端っこを歩いていたら落とし穴に落ちそうになったので、雪崩がこわかったけど中央突破。
2
右の端っこを歩いていたら落とし穴に落ちそうになったので、雪崩がこわかったけど中央突破。
三鈷方面も晴れてる。
三鈷方面も晴れてる。
なかなか雪がしまらず焦り気味。それでも呼吸を意識して一定の歩きを心がける。
2
なかなか雪がしまらず焦り気味。それでも呼吸を意識して一定の歩きを心がける。
左の尖峰は別山の岩塊の右部分。
3
左の尖峰は別山の岩塊の右部分。
振り返って。そんな恐るほどの斜度じゃない。
振り返って。そんな恐るほどの斜度じゃない。
別山の岩稜帯に見とれる。
別山の岩稜帯に見とれる。
いつ滑ってもいいようにピックは前向き。
2014年02月23日 19:49撮影
2
2/23 19:49
いつ滑ってもいいようにピックは前向き。
ハーフパイプを想起させられた。と思ったらほんとにボーダーさんが登場。右側に寄って滑っていただく。
4
ハーフパイプを想起させられた。と思ったらほんとにボーダーさんが登場。右側に寄って滑っていただく。
このルンゼを登ったら別山尾根に合流できるけどいかず。
2
このルンゼを登ったら別山尾根に合流できるけどいかず。
稜線にでたら日の光を浴びそうだ。小さな雪のつぶてが足に当たる。落石だと数倍の痛みだろうね。
3
稜線にでたら日の光を浴びそうだ。小さな雪のつぶてが足に当たる。落石だと数倍の痛みだろうね。
別山尾根の奥からご来光。
2
別山尾根の奥からご来光。
もうすぐ、もうすぐと言い聞かせる。
2
もうすぐ、もうすぐと言い聞かせる。
八合尾根。
雪質がかわってきた。ピックが大活躍。ダブルアックスできてよかったね、やっぱり。
4
雪質がかわってきた。ピックが大活躍。ダブルアックスできてよかったね、やっぱり。
太陽の元気さにげげっとなるが、登山者の多さにもげげげのげだった(あまり多いのは好きじゃない)。
太陽の元気さにげげっとなるが、登山者の多さにもげげげのげだった(あまり多いのは好きじゃない)。
弥山山頂碑辺り。南側はガスってる。剣が峰に縦走してる人あり。
2
弥山山頂碑辺り。南側はガスってる。剣が峰に縦走してる人あり。
懸念している弥山沢下降地点を確認する。
1
懸念している弥山沢下降地点を確認する。
弥山西陵をやってきた登山者。
1
弥山西陵をやってきた登山者。
弥山沢。下れそうだけど今回は見送り。
2
弥山沢。下れそうだけど今回は見送り。
別山沢。
八合尾根の一番でかい岩峰。
八合尾根の一番でかい岩峰。
八合沢を下降。
暖かくなってきたので、アウターを一ランクダウン。七合沢は人気だけど、八合沢を下る人はおらず。でもボーダーさんが何人か降りてた。
3
暖かくなってきたので、アウターを一ランクダウン。七合沢は人気だけど、八合沢を下る人はおらず。でもボーダーさんが何人か降りてた。
八合尾根を登るパーティ。彼らをみて突如八合尾根をやってみようかと決意する(エスケープルートとして別山沢に下降もできたたので)。
2
八合尾根を登るパーティ。彼らをみて突如八合尾根をやってみようかと決意する(エスケープルートとして別山沢に下降もできたたので)。
八合尾根の末端。まずは左上にのびている隙間をよじ登る。ここがけっこうな斜度で苦労した。
1
八合尾根の末端。まずは左上にのびている隙間をよじ登る。ここがけっこうな斜度で苦労した。
序盤。幅広い尾根。
序盤。幅広い尾根。
遠くに複数のコブが見える。
遠くに複数のコブが見える。
尾根が次第に細くなってくる。
尾根が次第に細くなってくる。
潅木がけっこうある。
1
潅木がけっこうある。
別山の上部分に登山者を確認。肝が小さくなってしまいそうな斜度だ。
3
別山の上部分に登山者を確認。肝が小さくなってしまいそうな斜度だ。
先行パーティに追いついた。核心の岩峰は右から巻くらしい。
3
先行パーティに追いついた。核心の岩峰は右から巻くらしい。
自分は尾根の上を忠実に進む。
1
自分は尾根の上を忠実に進む。
岩峰と対峙する。岩がもろく、雪とのミックスなので、ピックがしっかりささっているか何度も確認して這い上がっていった。正直ここの登りは失敗だった(危なすぎる)。右はまだいいけど、左に落ちたらただではすまない。
1
岩峰と対峙する。岩がもろく、雪とのミックスなので、ピックがしっかりささっているか何度も確認して這い上がっていった。正直ここの登りは失敗だった(危なすぎる)。右はまだいいけど、左に落ちたらただではすまない。
越えたらあとは楽ちんな尾根歩き。
越えたらあとは楽ちんな尾根歩き。
ぽっこりしているのが核心の岩峰。小さな槍が峰にみえる。
1
ぽっこりしているのが核心の岩峰。小さな槍が峰にみえる。
七合沢はシリセード。
1
七合沢はシリセード。
元谷で北壁をみながら大休止。山ラーメン。山コーヒー。元谷にはたくさんの人がいた。大山山行でこんなにたくさんの人をみたのははじめて。次の課題は弥山沢、横手口沢か。
1
元谷で北壁をみながら大休止。山ラーメン。山コーヒー。元谷にはたくさんの人がいた。大山山行でこんなにたくさんの人をみたのははじめて。次の課題は弥山沢、横手口沢か。

感想

 当初弥山沢に目をつけていたのですが、難所っぽいので別山沢にチェンジ。拡大画像なのをみて意識付け。前日は職場に写真を持ち込み、最後の追い込み。天気はこれ以上ないくらい。取り付きまでいたって順調にきました。でもいざ登ってみるとちょっと肩すかし。「思ったよりだいぶ簡単な沢だな。物足りないなあ」。









一度弥山山頂にいき、アドレナリンをだすためにやる予定のなかった八合沢下降を開始(上からみるに下れると思ったのです)。まずまず急だけど、ちょっと物足りない。





 そのときちょうど八合尾根を登っているパーティあり。勉強の意味も含めて自分も登ってみることに。「行けないと思ったら別山沢か八合沢にドロップすればいい」というのも挑戦に向かわせた要因です。槍尾根、天狗が峰直下の細尾根などを幾度も経験しているので恐怖心はなし。楽しみをもって登っていきました。が、ちょっと調子にのっていたようです。八合尾根随一の大きさの岩峰が難所でした。右から巻く人が多いのは知ってましたが、高揚感が背中を押したのでしょう。脆そうな岩肌と雪のミックス帯にピックを突き刺していきます。ちゃんとささっているかの確認作業に力をそそぎます。慣れない作業に冷や汗。それでもなんとか乗り越えました。
 雪質、気候など条件がよかっただけに欲張ってしまいました。それでも充実感溢れる山になったと言えます。今シーズン中にあと一つ、二つ別ルートで登りたい。



お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1952人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 大山・蒜山 [日帰り]
大山・夏山登山道
利用交通機関:
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5
無雪期ピークハント/縦走 大山・蒜山 [日帰り]
大山夏山登山道
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
1/5
体力レベル
2/5
積雪期ピークハント/縦走 大山・蒜山 [日帰り]
大山 BC
利用交通機関:
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら