ヨーロッパ遠征2:ブライトホルン4164m登頂(+前日ヘルンリ稜偵察)

- GPS
- 05:29
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 374m
- 下り
- 372m
コースタイム
- 山行
- 3:56
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 5:30
天候 | 7月13日(日)晴れ時々曇り 7月14日(月)晴れ 7月15日(火)ピーカン |
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過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
7月10日:出国〜シャモニー 7月11日〜13日:シャモニー(モンブラン登山) *************この記録の日程************* 7月13日(日) シャモニー=マルティニー=フィスプ=ツェルマット(泊) 7月14日(月) ツェルマット=シュワルツゼー〜ヘルンリ陵偵察〜シュワルツゼー(泊) 7月15日(火) シュワルツゼー=クラインマッターホルン〜ブライトホルン4164m登頂〜クラインマッターホルン=シュワルツゼー(泊) *************************************** 7月16日(水)ヘルンリ陵偵察2回目 17日〜22日:グリンデルワルト(メンヒ登山・ユングフラウ登山) 22日〜25日:サースフェー(アラリンホルン登山) 25日〜29日:ツェルマット(マッターホルン登山) 29日〜30日:チューリッヒ 31日:帰国 |
コース状況/ 危険箇所等 |
シュワルツゼーからヘルンリヒュッテまでは一般道につき整備されたハイキング道であるために全く問題ありません。 ただし、7月14日の段かいではヘルンリ小屋付近では一部雪が残っていました。 ブライトホルンは雪山をひたすら登る感じです。一般登山でも天気さえよければ問題は少ないです。 クレバスの危険はほとんどありません。雪崩も同様に危険は少ないと思われます。 ただし、下山のロープウェイは16時(季節によって異なる)と早いので要注意です。乗り遅れると悲惨な状況となる可能性が高いです。 |
その他周辺情報 | ヘルンリ陵の海抜2900メートル付近には「ベースキャンプ」と呼ばれている宿泊施設があります。これはヘルンリヒュッテが工事中で使えないための措置です。 |
写真
装備
個人装備 |
<a href="http://map.revision.admin.ch/?lang=en" rel="external">http://map.revision.admin.ch/?lang=en</a><br />↑スイス地図<br /><a href="http://www.sbb.ch/en/home.html" rel="external">http://www.sbb.ch/en/home.html</a><br />↑スイス鉄道(SBB)<br /><a href="http://www.mountain-forecast.com/peaks/Matterhorn/forecasts/4478" rel="external">http://www.mountain-forecast.com/peaks/Matterhorn/forecasts/4478</a><br />↑マッターホルン山頂天気予報<br /><a href="http://www.mountain-forecast.com/peaks/Breithorn/forecasts/4164" rel="external">http://www.mountain-forecast.com/peaks/Breithorn/forecasts/4164</a><br />↑ブライトホルン山頂天気予報
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感想
7月13日。
24時間のモンブラン登山下山のあと、シャモニーのホテルでは1時間しか眠っていないので、シャモニーから電車を乗り継ぐ場合は「眠らないように」が私のキャッチフレーズでした。いったん眠ってしまえば終点まで眠りっぱなしになる恐れがあったからです。
フランスとスイスとの国境で電車を乗り換え、マルティニーという駅でも乗り換えてそこで「スイス・ハーフフェアカード」をバリデートしました。これは切符に日付を入れるものです。正式に日付が入っていないと半額カードとしては使えません。この日から一ヶ月が有効期限です。
私は正直にシャモニーから来たのでその料金も払おうとしましたが、駅員は「その必要はない」と言ってマルティニーからツェルマットまでの切符で計算してくれました。
マルティニーからスピェーツで乗り換えフィスプで乗り換えました。フィスプからツェルマットへは山岳鉄道です。終点がツェルマットなので安心して電車の中で眠られると思っていたら、偶然日本人ご夫婦と話が弾んで最後まで眠られませんでした。それを恨んでいる訳ではなく楽しかったですが、超眠かったのは確かでした。
電車が屋根付きのホームに滑り込みツェルマット到着。ちょい久しぶり(5年ぶり?)のツェルマットはいつものツェルマットでした。マッターホルンは雲の中でした。
すぐにホテルバンホフに向かいました。向かうといっても駅前ですので直ぐなのですが、昔、女主人のパウラさんにお世話になったこともあり敷居が高くて近寄りがたかったのですが、やっと泊まることができます。35年ぶりです。その意味で感慨深かったです。当時の思い出が次々によみがえってきました。
私がチェックインのときにフロントの男性に、「35年ぶりです」と言ったら、「すごい昔ですね」と言われただけで、パソコンの画面を見続けていてこっちも向いてくれなかったので、「ああ、バンホフもこれまでか」と思ったのでした。ただ、チェックインでお金を払ったらチェックアウトもしなくてもいいのは楽ちんなシステムだとは思いました。早出しようがどうしようがフリーでいい訳ですから。
私が予約しておいたのは屋根裏部屋でした。不思議なことに屋根裏部屋が45フランで普通のドミトリーが40フランでした。屋根裏部屋に上がるとき最後は梯子のような階段だったので「私は山登りするけれど、この階段は怖い」と言ったらドイツから来ていた同室の女性に笑われました。とても狭い穴ぐらのようなベッドでしたが、寝転んでみると不思議に落ち着きました。私が求めていた「バックパックを背負って安宿に泊まる」というイメージと少し合致していて嬉しかったです。
ベッドで横になっていると目が閉じ閉じだったので我慢して昔からあるコープに買い出しに行きました。明日泊まるシュワルツゼーでは水1リットルが千円もするというので、まずはエビアン6リットルをカートに入れました。あとは行動食ですが、ポテチやソーセージやチーズを買い込みました。あとで気付きましたが、6フラン(700円ぐらい)で買ったチーズの美味いこと美味いこと。日本だと3,000円ぐらいのチーズですね。
この日はシャワーも浴びずに爆睡しました。超睡眠不足だったお陰でこの段階で時差ボケが完全解消できたように思います。
7月14日。晴れ。
ツェルマットのアルパインセンターでマッターホルンの状況を確認すると、雪が多くこのまま天気が続いても最低1週間の晴天がなければ登山は無理だと言う情報を得ました。
この日の天気はまあまあでしたが、マッターホルンは雲の中で見えませんでした。
ホテルを出てタクシーでロープウェーの駅に行きました。タクシーは12フランでした。これは後日も利用しましたが定額のようです。
背中には110リットルのザック。あと30リットルのアタックザック2つ。ぜんぶ一緒に担ぐと確かにあごが出そうに重いですがスーツケースではないので非常に気分がいいと思いました。これぞバックパックの旅です。
シュワルツゼーホテルに着くと、ターニャさんがすぐに元気よく出迎えてくれて、はちゃめちゃ元気な気分になりました。彼女と旦那さんはまさに元気玉です。受付をすませると、「きょうは、部屋はあなた一人だけです。ぐっすり眠られます。ぐーぐーぐー(ジェスチャーつき)。夜は日本人の団体が夕食がいっしょなので色々とお話ができますよ」と言われました。
この日は何はともあれヘルンリヒュッテまで偵察をしました。
ヘルンリヒュッテは今年は工事中のためマッターホルン登山のためはこの小屋が全く使えません。それは最初から分かっていることなので仕方ありませんが、そのために私はこのシュワルツゼーホテルを選択した訳です。
小屋までは普通の登山道でした。最初のあたりは羊の牧草地になっていて高山植物のお花もたくさん咲いていました。小屋に行くまでのあいだ、雪は途中所々と小屋付近にはたくさんありました。
小屋の少し上に持ってきたエビアン1リットルを岩陰にデポしておきました。そしたら、突然、雲が消えマッターホルン北壁が姿を現しました。東壁はもうもうと雲が湧いて流れていました。それはまるで巨大な神様のような何かわからない巨大な生命のようなものを感じました。
夜は、確かに日本人14人のグループと一緒の夕食でした。さすがに団体になると元気な声が出るのはともかく、あとで聞くと凄い人たちだということが分かりました。しかしながら、この時点ではごく普通のご年配がたのグループだという以外は何も私は知りませんでした。
7月15日。快晴。
夜中に目が覚めてマッターホルンを見ると完全なマッターホルンが星空の中に見事にそびえていました。2009年の冬に来たときには姿を見ることができなかったので完全な姿をツェルマット側から見たのは25年ぶりです。(違う側からは6年前に見たことがあります。) 夜中でしたが、その姿はあまりにも美しくて女神を見るように見とれてしまいました。
シュワルツゼーホテルのドミトリールームは思いがけず非常に快適で、滞在は私1人だけでしたのでこのホテルを選択したのは大正解でした。
この日、再びヘルンリ稜を偵察しようと思いましたが、雪が多く無駄なことをするよりも4,000メートル峰では最も簡単なブライトホルンを登ってきました。
山頂からはモンブランを始めヨーロッパ中の山が見えるぐらい素晴らしい天気でした。
ブライトホルンはド素人の人も含め世界各国から非常に多くの人が登っていました。
私は高度順応のために山頂で長く滞在しておりましたが、誰もやっていませんでしたが山頂からは尻セードには最適の斜度。登り1時間のルートを4分で下ることができました。とてもさっぱりした気分になりました。
マッターホルンはブライトホルンから見ると形がかなり違います。あの見事な美しいマッターホルンが、ブライトホルンからみると「とんがった山」という感じの印象に変わってしまいます。
ブライトホルンへに登る途中ときどきマッターホルンの雪の変化を見ておりましたが、やっぱり雪は多く、朝と夕方でも変化はなく、それを見て、この段階で直近にマッターホルンをアタックするのは諦めました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-488188.html
↑ヨーロッパ遠征1:モンブラン4808m登頂+夜間下山訓練(24時間歩行)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-490787.html
↑ヨーロッパ遠征3:マッターホルン・ヘルンリ陵偵察
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