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Yamareco

記録ID: 50464
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
丹沢

鍋割山―塔ノ岳

2009年11月03日(火) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
17.2km
登り
1,338m
下り
1,332m

コースタイム

大倉バス停8:30→二俣9:30→林道終点9:50→10:10後沢乗越→10:55鍋割山11:55→大丸12:30→金冷やし12:40→12:55塔ノ岳13:20→花立13:40→見晴茶屋14:45→15:20大倉バス停
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2009年11月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
林道歩きが長いが、鍋割山まで(当然その先も)よく整備された道。道沿いにはモミジが結構多かったが、標高1000m以下では紅葉のピークには1〜2週間早かった。小屋は鍋割山頂と塔ノ岳山頂及び一番下の観音茶屋のみ営業していた。
登山口へ歩きながら仰ぐ表尾根。快晴!
登山口へ歩きながら仰ぐ表尾根。快晴!
西山林道より鍋割山稜
西山林道より鍋割山稜
紅葉、相模湾、大島
紅葉、相模湾、大島
鍋割山から富士山
鍋割山から富士山
鍋割山頂
今度は鍋割山頂と富士山
今度は鍋割山頂と富士山
大丸付近より花立山荘と大山
大丸付近より花立山荘と大山
金冷やし分岐。左大倉尾根、右鍋割山稜
金冷やし分岐。左大倉尾根、右鍋割山稜
こんな近くに! かわいい、けど食べてもウマそう…
こんな近くに! かわいい、けど食べてもウマそう…
さらに塔ノ岳からの富士山
さらに塔ノ岳からの富士山
にぎわう塔ノ岳山頂
にぎわう塔ノ岳山頂
裸尾根は痛々しいが見晴らし良好(花立の上)
裸尾根は痛々しいが見晴らし良好(花立の上)

感想

【独り言】
 曙光差す小田急代々木上原駅ホームに立つと、ガランとしてどこか様子が変だ。発車案内の電光板を見ると、何と唐木田行き普通しか走っていない! 未明に江ノ島線で保守車両がエンコした影響とのこと。早起きしてきたのにガッカリである。ともあれ、「来た列車に乗ってください」という駅アナウンスの勧めに従い、やってきた唐木田行き普通のシートにへたり込む。乗った列車は行き先が本厚木に変更されて小田原行きに接続したが、結局、渋沢まで全線各駅停車で辿ることになってしまった。
 渋沢駅でも大倉行きバスは出たばかりと、今日はツイていない。予定より50分も遅いバスになったので、当初計画した鍋割山から西へ檜岳、シダンゴ山への縦走は諦め、東の塔ノ岳へ向かい、大倉尾根を降りるコースに変更。超満員で積み残しまで出したバスを降り、ともあれ西山林道への近道を目指した。
 大半の登山者は直接大倉尾根へと向かったらしく、同行者は少ない。わずかに大きなデイパックに運動靴の男性が物凄い早足で抜き去って行き、引きずられる形で当方もハイペースで西山林道を辿った。
 砂利の林道は果てしなく続く。歩きやすい、が、飽きてくる。植林が切れるとモミジがはえていたりするが、葉は先端の一部を除いてまだ青々としている。45分歩いて、やっと北の上空に鍋割山稜が覗いた。冬枯れの山腹上部にところどころ赤い紅葉の斑点が見える。黒竜の滝を擁する一ノ沢を大きな堰堤でかわし、ゲートのある分岐で学生の団体に出会った。彼らの先頭に立つ形で勘七沢が寄り添う二俣へ。登山訓練所跡らしいロッジ風の建物がある。勘七沢を渡り、訓練所尾根を目指すらしい学生たちと別れて四十八瀬川沿いに進むと、ほどなく林道終点に着いた。
 道は30mほど半ば涸れた沢床を進んで右の斜面に取り付く。ゆるゆる登っていたようでも林道終点で標高は650mに達しているだけに、杉の植林を行く登山道は最後にわずかなジグザグの急勾配を用意したのみで、あっさりと後沢乗越へたどり着いた。南向きの谷では遮られていた北風が吹き通って気持ち良い。涼しさを利して先を急ぐ中、ふと振り向けば相模湾とその向こうの大島が朝日に輝いている。
 左に箱根を見ながら標高を稼いで行くと、やっと檜岳と思しき山の向こうから富士山が頭を覗かせた。間もなく富士は裾野まで全身を現し、その向こうに南アルプスらしき影までが見える。チラチラ左を振り返りながら行くと木陰にわずかな残雪が見え始め、やがて鍋割山荘が見えて山頂に着いた。富士は言うまでもなく、箱根から伊豆諸島、光輝く相模湾まで実に絶景だ。思わず草地に転がって景色をめでたくなったが、よく見ればそこら中鹿のフンだらけ。いささか興ざめして、それでも腹が減ったので昼にした。
 前半飛ばして疲れた脚をゆっくり休め、出発。富士を背にするのが残念だが、鍋割山稜は大した勾配もなく楽な縦走だった。行く手には大倉尾根の花立山荘や大山がよく見える。日の出山荘跡の廃墟を仰ぎながらズンズン登っていくと、なぜか道端の写真を撮っている人がいた。近づくと、なんと間近に鹿がいて草を食んでいる。見渡すと、いるいる、おそらくメスばかり4頭ほどだろうか。人間をナメきっているようなので、やはり一度食ってやらないといけないなと確信しつつ、最後のひと頑張りで大賑わいの山頂に着いた。
 富士山こそ午後の逆光で見づらくなっているが、名にし負う塔ノ岳からの景観は素晴らしい。相模湾は言うに及ばず三浦半島、大山の向こうに横浜のビル群と東京湾、さらに東京の都心、遠く筑波山までが一望の下だ。これなら登った甲斐があるというものだろう。
 たっぷり景色を楽しみ、ついでに携帯で絶景の写真をメールしようとして、あろうことかau携帯の電波が入らないことに気づいた。ただ、ちょうど山頂に着いた時に一本着信した記録がある。うろうろ歩いて日の出山荘跡の傍らだけアンテナが立つことが分かり、送信して頂上を辞した。
 後はひたすら大倉尾根、通称バカ尾根を下るばかりである。花立付近では相模湾に向かってまっすぐ降りていく高度感が心地よい。いささか腿が疲れ気味だが、悪い癖で前に人がいるとつい抜きたくなる。結局、山と高原地図の所定タイム2時間20分のコースを2時間かけて下り、大倉バス停に戻った。ちょうどバスが待っていて首尾よく着席できたが、後で時刻表を調べると、こんな時間にバスはない。どうやら臨時便でピストン輸送していると見た。

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