北ア・金木戸川 打込谷〜笠ヶ岳〜クリヤ谷ルート
- GPS
- 80:00
- 距離
- 35.9km
- 登り
- 2,887m
- 下り
- 2,415m
コースタイム
- 山行
- 4:12
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 4:40
- 山行
- 6:35
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 8:25
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 7:50
- 山行
- 1:05
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:05
天候 | 9/29 快晴 /30 曇りのち晴れ 10/1 晴れのち曇り 10/2 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
松本BT 11:05(高山行)12:30 平湯 13:00(神岡行)13:45 中山口 ※神岡方面バスは1日3本 松本〜平湯往復切符:4220円 平湯〜中山口:1180円 あずさ回数券ばら売り:4770円 八王子〜松本:3350円 復路:中尾温泉口 7:59(高山行)8:30 平湯 11:05(松本BT行)12:30 松本BT 松本 13:47(あずさ)16:02 八王子 ※中尾高原口〜平湯:870円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・中山口から1時間半くらいで第1ゲート、さらに1時間で第2ゲート、さらにさらに1時間くらいで中ノ俣発電所、ラスト1時間で広河原…ここまでが林道 ・広河原からの軌道跡は、小倉谷出合から標高40m程度アップしている。下をそのまま進むと、分からなくなってしまった人たちのコース取りになってしまう。 ・沢中は滝・ゴルジュとも巻き道は明瞭だと思いますが… ・幕営地は吊橋左岸、右岸(増水したらだめかも)、18m滝上、1920m付近左岸くらいしかわからなかった。他の記録では1820mくらいにもあるらしいが微妙だった気がする。 ・上部ガレは池ノ谷ガリーの方が嫌な感じではあるが、落石の心配はあるので、厳しくなったら適当にハイマツの中(脛程度)に入って登れば問題なしかな?? ・クリヤ谷ルートは所持していた地図が古すぎ(日地出版製)て気付かなかったが、雷鳥岩等の道は巻き道となっている。地図は最新のものを! ・自家用車の場合、タクシーだと車の回収に1万円くらいらしいが、新穂高か中尾高原口のバス停に自転車を停めておけば、ほぼ下りで金木戸川まで行ける。第一ゲートまでも山吹峠分岐から先が傾斜が上がるだけなので、問題ないかと思います。 |
その他周辺情報 | 国道から歩く方へ:中山口か双六渓谷入口(?)のどちらでも可能だが、前者の方が少しだけ近いかも。 ひらゆの森の外来は10時から。この辺で売っている山椒を是非試していただきたいです。自分はこれが止まりません!七味もです。 |
写真
感想
9/29 自家用車のタイヤを新品にしたが、『あなたばっかり乗ってるから、タイヤ交換が早いんじゃないの??』という冷たい一言が気になり、久々に公共交通機関で山に向かう。しかしこの辺りに来るにはバス代が高いため、単独でも自家用の方が安くつく。車回収は自転車を持っていくつもりだったし…もうキャンプ場はなくなってしまったものの、双六川を見ながら自転車でタラタラ流す自分を想像すると、ちょっととわくわくもしていたのだけれど…
乗り継ぎの悪い神岡方面のバスに乗り込み中山口で下車。飛越新道に向かうためにいつも使っている道を歩く。水は相変わらずきれいで、是非子供を連れて遊びに来たい川だ。途中で誰が拾ってくれるでもなく、山吹峠の分岐まで来てしまう。ここからダートを少しの距離で双六ダム、さらにバックウォーターを進むと第1ゲートとなる。当然閉まっていたが、上から何台か車が下りてくる。最近、クマが出没していると注意を受ける。
以前、小倉谷に来た時は第2ゲートまで入れたけれども、このダートを第2ゲートまでは長く感じた。ホイッスルを吹きながら歩く。ここで会った作業員に聞けば、中俣まで2キロちょっととのことだったが、30分という距離ではなかった。中ノ俣川を越え、つづら折りを越えて林道分岐で休憩。
かなり日が暮れてきたが、ヘッデン出して広川原まで進む。進行方向にダム機械室のランプが見えた時にはホッとした。
9/30 天気は曇り、林道から旧軌道上の踏跡を進む。すぐに小倉谷出合。踏跡はそのまま続いているが、出合の対岸のところで上に向かう踏跡(ピンクテープあり)に入る。標高を40mくらい上げると別の軌道跡に出て、ここにある踏跡を進む。笹が少々かぶっているが歩きやすい。1時間ほどたどり沢を渡ると、突然道が悪くなる。補助ロープがあったり、桟道がなくなったり、片斜面だったり…桟道はロシアンルーレット的で、誰かの通過時に間違いなく落ちる。
いよいよ道も細くなって登り始めると尾根の乗越個所となり、これを下り始めると本流に壊れた吊橋が見えた。さらに下りトラバースで地形図上の黒点線の消える沢に出合い、そこから本流に降りる。
双六の流れはエメラルドグリーンで、夏なら確実に泳いでいた。吊り橋をくぐり本流をたどるが、この時期だけあって打込谷出合の渡渉のみ、しかも膝上でラッキーだった。
打込谷に入るとはじめは大岩の乗越が多く、滝も大岩滝のような形状。資料にある滝がよくわからないまま、18m滝に出る。右岸の巻き道で通過、滝は近寄ると迫力がすごい。巻き終わると焚火跡があり、よく整地されたいい幕場があった。
すぐにどうにもできない淵を右から巻く。これを越えても結構考えて登ったりと、思ったより時間がかかる。岩は乾いているものの濡れると滑るので、とても気を使う。沢内は赤茶色のヌメリだらけだ。ステルスでは結構滑る。5mCS滝は右岸の小滝から登って巻きトラバース。ここはあまり踏み跡が判然としなかった。巻き終わりで沢床に降りる個所でお助け利用(捨て縄あり)。この先、沢がやや開け落ち着いた雰囲気になる。紅葉と水の色の対比がとても美しい。
沢が蛇行して左折すると仙ノ淵。地形図上の逆S左岸から枝沢が合流したあたり。仙ノ淵は右岸泥ルンゼから少し上がり小巻トラバース。上部の釜も巻いて沢が左折したところに2条10mナメ滝。左から腰までつかって…とあったので油断していたら胸まで没してしまった。改めて思う、この時期は泳げないと…
さらに進むと15m滝、釜には一段上がる。ここの釜はこの沢の中では一番大きい。左から巻けるが重荷では一歩が遠く、空身で荷揚げする。この先で沢はもっと開けて二俣となり、右へ進むとしばらくゴーロ区間となる。水量が明らかに減った。傾斜はなく正面に稜線が見え始める。ゆっくり標高を上げるとともに、紅葉がいい感じになってくる。
資料にあった1820m付近の幕場は分からず、目印にしていた枝沢も通過してしまった。高度計を『10m誤差ならいいか』と補正しなかった結果、短い間隔で枝沢が現れると困ってしまうことになるとは…ついにはナメも出現し通過したことは明らかだ。仮決めしていた場所を捨て、さらに上流に希望をつなぐ。35mナメ滝は右から越える。この上で河原の岩が大きくなりだして絶望した瞬間、左岸に1張程度の広さの幕地が!!即決し、流木集めに勤しむが手ノコを忘れたが、売るほどある。1920m付近で右岸にせり出した岩と立ち枯れの木がある。アルコールもなく、先週からはまっているウィンナー炙りでささやかな夕飯とした。
10/1 朝は結構寒かった。出発後、すぐにナメの連瀑が始まる。何とも言えず素晴らしい。昔、飛騨地方の大雨で笠新道が崩壊した時に、打込のナメがほとんど埋まったと聞いたが、そんなことは感じさせないくらいナメオンパレードだ。こちら側の谷は陽が高い位置に昇るまで稜線の陰にあたり、写真を撮りまくってはいたものの発色が映像に反映されていないのが残念だ。
1:1の二俣は右、奥の二俣は左を進む。途中でナメに感動しすぎて、奥の二俣を右に入ったと勘違いしてしまった。陽も当たってきて暖かくなってきたところで休憩する。岩のヌメリがすごい。
2420m地点で水枯れとなり、岩盤の穴から噴き出している水を汲みガレ沢を進む。途中枯れ棚がいくらか出てくるが、ガレよりこちらの方が楽だ。二俣を左の方面に進路を取るが、ガレもひどく岩も抜ける。右の枯れ棚状を行けばよかったか…
ガレの傾斜が増す2700m位からハイマツ帯に自分から突入、脛丈くらいで思っていたより楽だった。その頃、右手の小ピーク状を見ると登山道と小屋が、そしてその奥に笠ヶ岳が見えて、ルートを間違っていたという不安も払しょくされた。最後の力を振り絞って稜線登山道に到着した。周囲が見渡せる詰めは気分がいいものだ。
贅沢なもので、登山道に出てから小屋まで長く感じ、バテバテで笠ヶ岳山荘に到着した。足回りを替えて笠ヶ岳へ向かう。ガスという感じではないが展望はなく、小屋番さんに写真を撮ってもらった後、可能であれば今日中に帰れればと、初めてのクリヤ谷ルートを急いだ。しかし、そんなに早く下れるはずもなく、仮に平湯まで行けてもテントを張る場所がないと考えると、山中で泊まっていた方が気楽だと思い、クリヤの岩屋で泊まることにした。
このルートも笠新道同様急斜面の登りで『じゃあどっち?』と言われると困ってしまう。途中、笠谷源頭部分やクリヤ谷の斜面の紅葉もきれいだった。笹が若干かぶったルートは雨が降っていなかったのが幸いである。2か所の水場は看板があるわけではないので注意。1600m付近のブナ林も見事。岩屋は歩いていればすぐわかる。薪もあったが結構湿っぽく、周辺もクライマーのゴミが多くあまり気分はよくない。
/2 11:05の松本行に乗るためには、10時の開店と同時にひらゆの森になだれ込む必要がある。コースタイムがどの程度かかるかわからなかったので、バスを待つつもりで早めに出発。ところが思いの外早く下山できてしまい、無料露天風呂で時間をつぶせばいいやと思っていたが、数分後に来たバスに飛び乗り、平湯で足湯に1時間程度浸かってから入浴した。硫黄臭に脳みそを侵され、バタバタで帰るのがばからしくなってしまったが、来週の山行に備えて洗濯もしなくてはならない。
駅前の金券ショップで特急回数券を購入し、帰宅の途に就いた。
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