雲取山−静寂の森の修験の道を日帰り親子登山−


- GPS
- 08:34
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 2,490m
- 下り
- 2,488m
コースタイム
- 山行
- 7:24
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:34
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※ナビの設定は太陽寺に設定して向かった。太陽寺を過ぎて林道をさらに登っていくと見える東屋を目印にすると良い。大血川側から登るとトンネルの手前にあたる。林道は前面舗装で一部対向できないところがあるものの、それほど通行は困難ではない。ただし、小さな落石はいたるところにあるので慎重さは必要だろう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆子連れ登山の観点から ※11月下旬 ○コース状況 ・大血川林道(東屋)〜お清平・・・巻道中心で途中やや谷側が切れ落ちている場所があるが、整備はされているようで問題ない。ただ、この時期、落葉でコースが不明瞭な箇所が数箇所あり。ルート上にはピンクのテープが巻いてあるので、よく確認して歩けば問題はないだろう。 ・お清平〜前白岩山・・・特に前白岩の肩の直前が急登であるが、整備されておりそれほど危険を感じるような箇所はなかった。ただし、子供の場合、下りが苦手だったり、身長が低い(足が短い)場合、下りには時間がかかる。 ・前白岩山〜白岩山・・・高低差はあるものの特段問題は感じない。 ・白岩山〜大ダワ・・・巻道となっており、やや斜面が崩れかけていたり、谷側が切れ落ちていて怖い場所がある。みぞれが残っているところもあり、凍結した場合は怖い。これ以降の時期には子供連れは行かない方が良いだろう。 ・大ダワ〜雲取山荘・・・男坂と女坂がある。女坂の方が登りやすいよう。女坂には危険な箇所はない。男坂は通っていないのでわかりません。 ・雲取山荘〜雲取山・・・危険箇所は特になし。 ○山行計画 ・前日は甲武信岳へ日帰り登山のため、疲れ具合によっては山荘泊も考えたが、体力的には余裕があったので日帰りにすることとした。 ・日帰りコースは100mtさんのレコを参考に大血川林道途中からの最短日帰り可能コースを選択。それでも歩行距離は15kmを超えるので、日帰りにする場合は、ある程度長距離が歩けるようになってからが良い。 ・日出、日没を考慮して6時半〜16時の間での登山を設定。我が家の長男の場合、下りにやや時間がかかるので11時山頂を目標としました。 ・雲取山荘は非常に綺麗で泊まってみたかった。やっぱり1泊2日の登山が一般的だと思います。 |
その他周辺情報 | ◆登山バッジ ・雲取山荘:500円 ◆温泉 ・道の駅大滝温泉・日帰り温泉遊湯館:一般700円 小学生400円 ※ぬるぬるの温泉でgood! ◆神社 ・三峰神社:駐車場500円、お守り500円、お賽銭:自分の気持ち次第 ※今、話題のパワースポット!駐車待ちの車の大渋滞でした。早朝に行くのが吉。 ◆ご当地グルメ ・わらじとんかつ 安田屋(秩父市) ・豚みそ丼 ちんばた(秩父市) |
写真
感想
【計画】
3連休の2日目。前日の甲武信岳登山では、不注意にも怪我をしてしまいましたが、怪我した左手の親指、人差指は痛みがあるものの、突き指の症状なので問題なく、自分も長男も体力的な疲れもないので計画通りに雲取山の日帰り登山に挑戦することとしました。
雲取山はどのコースも1泊2日の行程が一般的ですが、今年の親子登山の締めくくりとして、あえて日帰りにチャレンジすることとしました。太陽寺コースを大血川林道途中から登山されているレコなどを参考に良く検討した結果、今の自分と長男のレベルであれば問題なく日帰り可能と判断しました。
【アクセス】
甲府方面より雁坂トンネル(料金730円)を抜けて埼玉県秩父市(大滝村)へ。道の駅・大滝温泉で車中泊をした。この道の駅は温泉施設もあり、また、駐車場の一部が2階建てのようになっており、1階部分に駐車すれば屋根付き車庫となるので車中泊には快適であった。朝、4時過ぎに起床し(長男は爆睡)、大血川林道途中の登山口へ車を走らせる。まだ暗闇の中の大血川林道は鹿たちの楽園であった。
まだ暗かったものの、目印の東屋が見え、また、前日の登山者の車が路駐してあったので登山口はすぐにわかった。
まだ、暗いので明るくなるまで仮眠をすることとする。
6時になると空が明るくなってきた。長男を起こし、軽い朝ごはんを食べさせて登山準備をする。その間に車が一台やってきて車を止めた。ソロの登山者のようだった。
【登山記録】
登山口といっても、太陽寺コースが大血川林道に交差しているだけの場所なので、「霧藻ヶ峰 お清平(お経平)に至る」と書かれた道標が立っているだけである。ただし、登山道は整備されており、迷うことなく登山開始。
秩父らしい針葉樹林の森であるが、登り始めは思いの外急登で九十九折の道。長男は余裕しゃくしゃくで「合戦尾根も最初から急登だったけどきつくなかったね」などと言っている。子供は経験して成長するんだなぁと嬉しくなる。
九十九折の道が終わる所で、霧藻ヶ峰に進むコースと、お清平に進むルートの分岐点がある。どちらも三峰神社から雲取山への縦走路につながるが、雲取山山頂に近いお清平方面へと向かう。
ここからは巻道となるが、鬱蒼とした針葉樹林帯を通る。今日は他に誰も歩いていなさそうなので、日が差し込まない登山道は少し心細くなる。
しばらくすると広葉樹の森に出るが、こんどは一面の落葉で登山道が確認しづらい。幸い、ルート上の樹木にピンクテープが巻きつけられているので、確認しながら登る。後ろからクマ鈴の音が聞こえる。先ほど、登山口であったソロ登山者であった。今日、このコースから登るのは、自分たちとこのソロ登山者だけなのかも。
基本的には巻道もしっかりと整備されており、危険なところも少なく快調に歩いていく。一箇所、落葉樹の尾根に出る場所があり、落葉で登山道が見分けにくくなる場所があった。事前にヤマレコで調べていたので慌てることなく、一旦立ち止まって良く確認する。そこへ、後ろのソロ登山者が追いつく。お先へどうぞと勧めると彼も道がわからなくなったようでちょっとウロウロしていたが、ピンクテープを発見して無事に登山道へ復帰。我々も後を続いた。
登山道を進むとただっぴろい広葉樹の森へと出る。お清平近辺だとわかるが、一面の落葉で登山道はほとんどわかならない。一瞬迷ったが、進むべき方向を確認して歩くとほどなくお清平の道標が現れた。
お清平からは三峰神社からのコースに合流。三峰とは妙法ヶ岳、白岩山、雲取山のことだそうで、三峰神社から三山を通るこの縦走路は修験の道。そのせいか、どこかしら近畿・大峰山の大峯奥駈道の雰囲気にも似ている。三峰も大峰も役小角の修験の伝説がある。
お清平からはようやく登山っぽい道となる。前白岩の肩までがこのコース一番の急登であったと思う。しかし、長男は全くもって余裕の表情。コースタイムよりも随分はやいペースで登りきる。
途中、三峰神社から登ってきたと思われる登山者が数組いたが、基本的には静かな登山道で親子二人の時間を満喫する。
前白岩を通過すると平坦な道が続き、白岩小屋へ到着。小屋は閉まっていたが、小屋裏には展望の良い場所がある。今日のコースで山並の眺望を楽しめるのはこの場所が初めてであったためちょっと気分転換になる。
白岩小屋を過ぎて白岩山山頂へと向かう。このあたりですれ違う人が多くなった。雲取山荘で宿泊した人たちだろう。
白岩山からは下りとなる。途中の日が射さない巻道にはみぞれが残っている。片側が切れ落ちている場所もあり、危ない場所では長男に声をかけながら歩く。結構なくだりのため、長男は「帰りにここを登るの大変だね」と言っている。仰るとおり。
ずっと下っていって白岩山と雲取山の鞍部となる大ダワに到着。
ここから雲取山荘までの登りは男坂と女坂のふたつのコースがある。地図を見ると男坂は直登で、女坂は巻いて登る。そして、地図には「女坂の方が登りやすい」と書いてある。
男ならやっぱり男坂・・・という風にはいかず、「やっぱり、楽な方だよな!」と女坂を選択。確かに緩やかな登りで登りやすかった。
雲取山荘前には数組の登山者がいて、少し賑わっていた。ハイシーズンだとどれぐらい混むのだろうか。
まずは頂上だ!と雲取山荘前をスルーする。俄然、長男は元気が出て来る。思いの外、しんどい登りをどんどん登っていく。父、息が切れて追いつけないぐらい。
上を見上げると木々の合間に見える空が近づいている。
息を切らせて登ると、東京都最高峰そして日本百名山の雲取山の山頂であった。
一気に視界が開けて青い空に浮かぶ山並み。雪を抱く富士山。南アルプスも。
素晴らしい展望に疲れも一気に吹き飛ぶ。長男も喜んでいる。あー登って良かった。
長男の頑張りのおかげで予定よりも早く登頂できたことから、展望を楽しみながらゆっくりと食事。至福のひととき。
しかし、さすがは人気の山。他のコースからの登山者も多い。三峰神社コースの静けさとうって変わっての賑わいです。
食事のあと、「さよなら富士山!」と声をかけて下山します。
途中、雲取山荘にて登山バッジを購入。
やはり長男は下りは苦手でペースが上がりませんが、登りでがんばってくれた分、日の明るいうちに下山できました。
下山後、大血川林道より三峰トンネルをとおって三峰神社に向かうものの、対向車線は三峰神社駐車場待ちの大渋滞。それを見て今日の参拝は諦める。最後尾まで数キロあったが、この人たちは今日中に参拝できるのだろうか・・・と人ごとながら心配になりました。さすがは、今話題のパワースポット。
大渋滞の対向車線を横目にそのままくだっていって、前泊した道の駅・大滝温泉で汗を流す。渓谷が見える浴場で、お湯も滑らかで気持ち良い。
さて、明日はどうしようか。せっかくなので観光もしたいし、ということで、丹沢登山は取りやめ!
秩父市内へと車を走らせ、ご当地グルメ狙い。「わらじとんかつ」のお店に行くも、大繁盛で本日売り切れ。そこで「豚みそ丼」を食べました。「ちんばた」というお店で食べましたが大変美味しかったです。オススメです。
なお、秩父の道の駅で車中泊をし、翌日の早朝に三峰神社を参拝。早朝は人が少なくて静かに参拝できました。帰り道は再び雁坂トンネルを通って、武田信玄ゆかりの寺・恵林寺の拝観、お昼には山梨名物「ほうとう」と「甲州鳥もつ煮」を食べて、のんびりと帰宅いたしました。
【感想】
今回は信仰の山道を静かに味わう登山と、登頂の喜びをみんなで共有する登山の両方が味わえて思い出深い山行となりました。
別のコースから登るとずいぶん印象も変わると思いますが、三峰神社側からの縦走路は秩父らしい落ち着いた雰囲気で、歴史も感じることができましたので十分に登山を満喫できました。
なお、これまでの日帰り最長距離となりましたが、長男は体力的には余裕はあったようで、ずいぶんと体力がついてきたんだなぁと感じました。もう数年も経つと自分よりも体力がついて追いていかれるようになるんだろうなと思うと、嬉しい反面、寂しさも感じます。
さて、今回の雲取山登山で秩父の百名山は制覇することとなりました。
大菩薩嶺、両神山、金峰山、瑞牆山、甲武信岳、雲取山。どれも秩父の山らしさがありつつ、それぞれに味わいがある良い山ばかりでした。
百名山39座目、長男は36座目。
この山はまず静かな道が続きました。お清平まではポピュラーではない感じでした。
お清平からも人のすれ違いが少なかったです。前白岩の肩までの登りが時間がかかりました。小屋から白岩山まではここまでのピークで一番長かったです。白岩山頂から大ダワまで階段があったりして帰りがきついなあと感じました。(本当にきつかったです。)大ダワから山荘までの坂で女坂を選びました。男坂はきつそうでした。山荘から頂上は思いの外遠く、何回か肩を落としました。しかし頂上はひろくて景色も良かったです。そこで食べるリゾットは美味しかったです。帰りにお清平から下りるとき木の根でこけそうになりました。油断をしていると落ちるかもしれません。なので
慎重に歩きました。そして怪我もなく林道に下りて来れました。秩父の百名山を制覇
することができました。登って苦しい時もあったけど頂上の絶景で登ってよかったと思いました。
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