飯豊連峰縦走(弥平四郎〜御西小屋〜飯豊温泉)


- GPS
- 18:04
- 距離
- 30.9km
- 登り
- 2,531m
- 下り
- 2,881m
コースタイム
- 山行
- 8:59
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 9:38
天候 | 8/23 曇り時々雨 8/24 晴れ時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
野沢駅より弥平四郎まで西会津町デマンドバス(こゆりちゃん号) http://www.town.nishiaizu.fukushima.jp/2012/03/post-277.html このデマンドバスは一定の発車時刻は決まっているものの、行き先および経由地が決まっているわけではなく、前日までの事前連絡があれば運行される形態のバスです。 上記のページのPDF時刻表には弥平四郎まで行くことが明記されていませんが、行く便はありますので、電話で確認する必要があります。 【復路】 飯豊山荘より小国駅まで、小国町営バス。 http://www.town.oguni.yamagata.jp/life/life/road/bus/south.html |
その他周辺情報 | 【前泊地】 弥平四郎 民宿大阪屋 【下山後の温泉】 飯豊山荘 日帰り入浴 500円 http://siroimori.co.jp/iidesansou/kannai2.html |
写真
感想
飯豊山は今年一番の目標にしていた山です。
公共交通機関を利用して縦走することを前提に計画し、当初は川入からのルートを考えましたが、弥平四郎までのデマンドバスがあり、大阪屋さんに宿泊すると登山口まで送迎していただけるということがわかりましたので、弥平四郎からのルートを取ることに決定しました。
飯豊温泉までの縦走はヤマプラ標準コースタイムが21時間37分。山中避難小屋に2泊することを想定して、マットやシュラフカバー、バーナーや食料/水を荷物に入れ、運ばなくてはいけません。我々は通常営業小屋を利用するので、これらの分の重さをこなした上で縦走を完了できるかが今回の挑戦になります。
土曜の朝首都圏を出発し、青春18きっぷを利用して各駅停車で移動。会津若松でゆっくり昼御飯を食べ、磐越西線に乗り換え、野沢駅へ。野沢は会津と越後を結ぶ交通の要衝だったのでしょうか。想像していたよりも開けた場所でした。
ここからはデマンドバスで弥平四郎へ。デマンドバスはバスとは言ってもその時に乘る人によってルートも一定でないらしく、徳沢駅を経由することもあるししないこともあるそうで、どちらにしても弥平四郎までは一時間程度で到着するとのこと。車中では運転手さんから、子供が減少して小学校を統合し、通学で苦労があることや、いわゆる限界集落のことなど、興味深い話を聞くことができました。
民宿大阪屋は宿というよりも東北の親戚の家に泊めて頂いている感じ。大きな仏壇のある部屋で食事をいただきました。馬刺しやたくさんの山菜料理をおいしくいただきました。当日の宿泊は私達夫婦だけだったこともあり、とても快適に過すことができました。
当日は朝5畤に車を出していただき、20分ほどで弥平四郎登山口へ。宿出発時には少し雨が降っていましたので雨装備をしましたが、登山開始の頃には大分小降りになっていました。
登山口からはコースタイムがやや短い「新道」を選択しました。始めから急登となり、いつもよりも重い荷物を背負っての我慢の登りが続きます。大きなブナの木や花々に癒されながら登り続けますが、上ノ越到着はコースタイムよりも10分遅れ。やはりいつものようには行かない感じです。
それでも天気は大きく崩れることはなさそうでしたし、曇っているおかげで暑さもしのぎやすかったのは幸いでした。
疣岩山を越えて三国岳へ。本来はここが福島、山形、新潟三国の境なのでしょうが、ここから先は登山道だけが福島県で左が新潟県、右が山形県になっているようです。歴史を感じさせて面白いです。
リンドウ、マツムシソウなど、徐々に花の種類も増え、「花の山」でもあることを実感します。
切合小屋手前で昼食休憩。大阪屋さんで作っていただいたおにぎりを食しますが、キュウリやトマトの野菜が取れるのがありがたいです。
草履塚、姥権現、御秘所などのポイントを抜け、いよいよ飯豊本山への最後の上り、御前坂へ。荷物がずっしり肩に食い込みますが、ゆっくりと登って行きます。
本山小屋ではここ限定のバッヂがあるということなので、これを購入。800円は強気の価格設定かな、とは思いましたが、イイデリンドウがデザインされていてなかなかグッドでした。
本山小屋到着は13:30でほぼコースタイム通り来られていましたので、混雑を避けるため御西小屋まで行くことに決め、歩き出します。飯豊山頂ではガスがかかっており、眺望は残念ながらありませんでしたので、記念撮影だけして早々に退散しました。
そこから御西小屋までの道は、ほぼ平坦で、道の両側にお花畑が続きます。花の盛りの季節はもう終っており、チングルマもすべて綿毛の状態になっていましたが、これが満開であったらどんなにか素晴しいか、想像をしながら歩みを進めました。
15畤少し過ぎたくらいに御西小屋に到着。水場は登山道から5分ほど下ったところにありました。当日の宿泊者は13,4人程度で余裕があり、快適に過すことが出来ました。
ここまでの行程が順調でしたので、翌日の予定を見直すこととしました。下山口の飯豊山荘から小国駅に行くバスは平日は9:30と15:35しかありません。当初予定では翌日に門内小屋に泊って、早立ちして9:30のバスに乘り込む想定でしたが、ここ御西小屋を早立ちすれば明日の15:35のバスに間に合うのでは。ちょうど隣のパーティーが4:00に小屋を出発するという声が聞こえましたので、我々も合せて4:00に出発することとしました。
夜には満天の星空も見え、暑からず寒からず、よいコンディションで熟睡することができました。
翌朝はまだ暗い中をヘッドランプを付けて出発。闇の中ですので慎重に進みますが、食料が減った分、荷物は軽くなり、体も慣れて来ましたので、昨日よりは大分楽に進むことができます。
天狗の庭を越えたあたりで尾根から上る素晴しい御来光を見ることができました。
烏帽子岳、梅花皮岳といくつかの嶺を越えていきますが、終始、雲海と山塊が眺められ、自分が今深い、深い山に抱かれていることを実感します。
梅花皮山荘までは所要2時間50分とコースタイムに対して1時間短い。なかなかいいペースです。
どっしりとした北股岳に上り返し、次は門内岳。遠くに見える門内小屋を目指して行きます。
下山ルートは梶川尾根と丸森尾根の選択がありましたが、梶川尾根にはスズメバチの情報があったことと、かなりキツい下りだと聞いていましたので、丸森尾根を選びました。
扇ノ地神分岐を越え、地神山を越え、地神北峰で稜線に別れを告げ、下山に入ります。標高差1500m近い下りはさすがに厳しいです。段差の急な下りが次々と現れ、気が抜けません。大概の山ですと、麓に近付くにつれて傾斜は楽になって行きますが、この山は最後の最後まで崖のような傾斜が続きます。なかなか集中力が続かず、頻繁に休みを取りながらの下山となりました。
結局のところ午後1畤には飯豊山荘に到着。15:35のバスまでかなり余裕がありましたので、飯豊山荘の日帰り温泉で汗を流すことが出来ました。
小国駅までのバスに乘ったのは結局我々ふたりのみ。終点まで貸切状態でした。こちらの運転手さんからも地元の産業の話や山菜、きのこの話など、興味深い話を聞かせていただきました。
まずまずの天候に恵まれ、飯豊の縦走は思い出深いものとなりました。
#今年月山でお会いしたpapibanさん、早池峰でお会いした男助山友の会のみなさん、飯豊山、いいです。ご報告とさせていただきます。
こんばんは〜、お久しぶりです。
(早池峰でお会いした者です)
そうなんです、最近気になっていた山が飯豊連峰
何時か縦走したいものです
絶対行きたいと思ってますが
当面は想像だけで我慢します
お久しぶりです!
メッセージ有難うございます。
盛岡まで皆さまとご一緒させていただき山談義で楽しく過ごさせていただいて,
私達の今シーズン一番の思い出です。
飯豊山は避難小屋泊まりで重装備になることが憂鬱だったのですが,お天気に恵まれ,
まるで岩手山から八幡平への縦走路を歩いているようでしたよ。
上りは東京の高尾山を3回登るくらいの軽い気持ちでしたが,
下山路は早池峰山の門馬コースのような急傾斜でした。
高山植物にお詳しいrinrinrinrinさまには是非登っていただきたいです。
また,廃藩置県の時に,山頂にある飯豊山神社奥宮への登山道だけが福島県に定められた経緯を知り,会津の人たちの飯豊山への思い入れを感じながら歩んでいきました。
新幹線に乗っても,磐越西線やコミュニティバスの運行が限られていて,鈍行列車で向かっても変わらないので,丸一日移動日にしましたが,土地の人と会話する機会に恵まれて,街道や山道を歩いて人や物が移動していた頃にタイムトリップしました。
登山を口実に全国各地を訪れることができて幸せです。
また岩手県にも伺います!
yoshiyan妻
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