黒姫山 大橋起終点ルート(笹ヶ峰に至る枝道と御巣鷹林道情報、小泉登山道下山情報を含む) [長野県上水内郡信濃町、長野市(旧戸隠村)、新潟県妙高市(旧妙高高原町)]
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,018m
- 下り
- 1,003m
コースタイム
※一部地図には(写真添付の地図もそうだが)西登山道と笹ヶ峰方面の分岐点を「西登山口」としているものがありますが、一般的に言われている西登山道入口は県道沿いの地点であり、混乱しないよう注意が必要です。
別の日(夏季)の区間記録 (黒姫乗越→黒姫高原スノーパークセンターハウス[旧シャレー黒姫])
黒姫乗越(36.823251,138.126278)10:24 - 10:49越見尾根10:50 - 11:15姫見台11:22 - 11:24スキー場リフト最上部(第六リフト終点)11:24 - 12:10第一クワッドリフト上部駅(36.824499,138.152375)12:10 - 12:22スノーパークバス停(36.82598,138.161917)
別の日の区間記録(夏季、御巣鷹林道口 - 笹ヶ峰分岐、往復)
御巣鷹林道口(36.826281,138.093972)10:16 - 10:54笹ヶ峰分岐(36.819017,138.103417)11:04 - 11:31御巣鷹林道口(36.826281,138.093972)
※御巣鷹林道口までは、通行許可証が無い限り、黒姫高原スノーパーク脇の林道入口からマウンテンバイクまたは徒歩でしかアクセスできません。スノーパーク(センターハウス)から御巣鷹林道口まで約11km。尚、7〜11月のコスモス園開園中は林道のスキー場内区間が通れず、麓のリフト上部まで大きく迂回する必要あり。強行突破すると施設係員とトラブルになる。林道とは言え、公共の道路を占拠し、かつ登山者から通行権をも剥奪する姿勢は大いに疑問。 笹ヶ峰側(笹ヶ峰ダム)からはマウンテンバイクまたは徒歩のみでアクセス可能。御巣鷹林道口・笹ヶ峰ダムは直線距離で4kmだが実際の行程は倍見ておいていいと思う(御巣鷹林道口・林道終点は約3km)。尚、御巣鷹林道は黒姫高原起点の行き止まり林道。林道の先端は新潟県側に入るので一般的な林道整備の常識(?)から察すると新潟県側からも林道が延びていそうなものだが、実際は地図の通り。林道の終点で笹ヶ峰夢見平遊歩道に接続しており、笹ヶ峰ダムまで遊歩道(一部は森林軌道跡)が続いている。良い悪いの議論はあろうが、マウンテンバイクの遊歩道走行はルートの90%で可能。尚、少々古い地図だと林道終点1kmほど手前にある氷沢橋が災害で流失したようなことが記載されているが、現在は立派な橋に架けなおされています。
※ 黒姫山界隈で無雪登山が楽しめるのは年によっても違いますが、6月から10月位までです。豪雪地帯なのでゴールデンウィークはまだ山スキーヤーの世界です。
※ GPSや所要時間等を含む本文の全ての情報は参考までに公開されているもので、この内容を保障するものではありません。情報利用による如何なる不利益・被害について著者は一切の責任も持ちませんし、クレームにも対応しません。添付地図は実際の登山に使えるレベルの精度を有しておらず、特にYahoo地図には廃道となった登山道も記載されております。全ては自己責任で登山をお楽しみ下さい。
天候 | 夏晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大橋からはしばらくは比較的平坦な林道歩きだが、感想の通り雰囲気はよい。林道から山道に入るが、九十九折の林道を直登する形の山道で(急ではないが登りがきつくなってくる)、新道分岐付近では再度林道に合流し、そのまま新道分岐まで進む。ただ、新道分岐付近の林道は、砂利などで整備されておらず、ちょっと幅の広い山道といった感じ。大橋林道はそもそも通行止だが、物理的にも新道分岐まで入ってこられるのは四駆軽トラがやっとだと思う。新道分岐からは新道を登る。最初のうちは上記九十九折直登区間と同じ程度の登りだが、しなの木を過ぎたころから部分的には両手も使いたくなる様な急登りが待っている。しかしそれもつかの間、だんだん稜線に近づいたことが感じられる様になり、しらたま平付近からは快適かつ風光明媚な尾根道となる。峰ノ大池分岐を過ぎると最後の急登が始まるが、ほどなく山頂に立てる。山頂には祠と山名と方位図が描かれた銅版がある。景色を満喫してほしい。山頂から黒姫乗越までは緩やかな下り尾根道だが展望がきかず、また木の根っこが多く歩きづらい。途中で表登山道(東登山道とも呼ばれているようだ)を右に分ける。黒姫乗越(といっても峠状といった感じではない)では折り返す形で火口原に進む。とある記述で倒木のためここで迷ったとのレポートがあったが、著者の感覚では道は比較的明瞭だった。神秘的な森の中を30分ほど進むと、突然前方が開け、火口原にでる。でたところから眺める火口原の風景が一番美しいと思うので、ここで風景を撮影されることをお勧めする。他の方々も述べている様に、ここは本当に雲上の楽園だ。雲上の隠れ家、雲上の箱庭ともいえよう。外輪山と小黒姫が下界の嫌なことを全て遮ってくれている感さえある(地形上、携帯電波を遮ってくれるのは事実)。この地をもとに幾つかの伝説が生まれたのも納得できる。七ツ池は鏡のようだ。先の峰ノ大池も美しいが、火口原にはかなわない。火口原で大休止の後、山頂への分岐、峰ノ大池を過ぎて、大ダルミ方面へ本格的な下りが始まる。天狗岩はかなり歩きづらく、疲れが出ている下山時は特に怪我に注意が必要である。笹ヶ峰分岐を過ぎると道も歩きやすくなってくる。大ダルミは広い池塘が点在する湿原だが、登山道からは並木で隠される様な形となっており、注意していないと通り過ぎてしまう可能性もある。ここも心がすくわれる様な美しく雄大な風景です。大ダルミを過ぎると道は林道ともいっていい様な歩きやすいものとなり、途中崩壊箇所もあるものの、そのまま新道分岐まで続いています。ここで足元が相当疲れているようでしたら大橋林道を下った方がベターです。古池への道は再び山道となり、それなりに足への負担があります。古池に出ると、湖畔を半周する形で水門に至り、そこから池を離れて種池(登山道から50mほど脇に入る)を経て西登山道入口に達します。古池からは今登ってきた黒姫山の雄大な風景を楽しむことができます。尚、一部歩きづらいところもありますが、古池を一周することもできます。種池はしっとりした感じの、落ち着いた雰囲気です。西登山道入口から大橋までは徒歩5分です。車に気をつけてお歩き下さい。 道標について:全般的によく整備されているが、ハイキング道みたいに完璧なものではないし、設置後数十年経ったものもある。一部では支柱が倒れて誤った向きを指していたり、地面に落ちてしまったものもある(少し考えれば、迷うようなことはないが)。 携帯情報:新道登山道や尾根上、小泉登山道、表登山道は殆どが携帯中継局への見通し範囲内だと思いますので、通話は可能だと思います。私の携帯は山では一番使えない「やわらかい銀行」ですが、山頂からの画像送信も可能でした。一方火口原や西登山道は山で遮られるので、殆ど圏外だと思います。新道分岐から下部も場所によっては厳しいでしょう。 温泉情報:信濃町は温泉不毛地帯ですが、近隣では戸隠神告げ温泉、飯綱町むれ天狗の湯などの日帰り温泉があります。真夏だったら大橋で川原に降りて水浴びをするのも良いでしょう。通にお勧めしたいのは樽本温泉ですが、少々遠いのと、この温泉の価値をを正しく評価できるようになるためにはそれなりの温泉修行が必要ですので万人にはお勧めしません。何れも詳細はググッてみて下さい。 |
写真
感想
大橋もしくは西登山道入口(これらは県道沿いに数百メートルしか離れていない)を起終点に黒姫山に登る場合、大橋林道、西登山道(入口から新道分岐の区間)、西登山道(新道分岐から峰ノ大池の区間)、黒姫新道、黒姫乗越、黒姫山頂直下から直接七ツ池・峰ノ大池下る道など、色々なルートを組み合わせて山歩きを楽しむことができる。 初めて黒姫に登る方に著者がお勧めしたいのは、上記で紹介しているルートである。 理由は;
1) まず黒姫高原側ではなく大橋(戸隠側)を起点とする理由だが、黒姫高原側から登る小泉登山道や表登山道は登りが結構シンドイ。特に小泉登山道の場合、下半分はスキー場なので日陰がなく、スキーリフト鉄柱を数えながらの登山となる。標高差の点でも大橋起点の方が楽。また黒姫高原側からだと、確かに野尻湖を始めとした雄大な景色を味わいながら登山が楽しめるが、これは山頂からでも望めるし、大橋起点の場合は加えて大タルミ湿原や古池・種池などを経由し、箱庭的な風景も楽しめる。更に後述する火口原へ寄る場合も、より感動の大きい北側からのアプローチが組みやすくなる(そもそも黒姫高原起点だと火口原へのアップダウンが標高差の純増となる)。大橋起点は林道歩きが含まれるが最初の30分だけであり、通行止なので静かな山歩きが楽しめ、そもそも高原状地にあり古くからある林道なので風景にもしっとり溶け込んでおり、精神的苦痛を感じるものではない(最近の、無理して山肌を削り自然破壊しまくり林道とは異なる)。
2) 黒姫新道を登りとしているのは、西登山道に比べて短時間で登りつめることが出来る上、歩きづらい西登山道の天狗岩を登りで通過することを避けたいがため(下りも結構シンドイが)。
3) 黒姫山頂直下から直接七ツ池・峰ノ大池降りずに黒姫乗越経由としているのは、しらびそ平周辺の神秘的な森の中を歩く楽しみもありますが、なんと言っても北側から火口原に出たときの感動が大きいからです。黒姫乗越から薄暗い森の中を30分ほど歩いた後、突然広大な火口原に出たときの感動は忘れられないものがあります。峰ノ大池側からでも火口原に出たときは感動しますが、北側からのアプローチにはかないません。個人的には、黒姫登山のハイライトは山頂ではなく(山頂も素晴らしいのですが)この火口原だと思っています。火口原のど真ん中、池のほとりの草地に陣取り、登山者を拒み続ける小黒姫を目の前に眺めながらお弁当を食べ、しばし昼寝する。。。至福のひと時です。尚、山頂から黒姫乗越への尾根道は樹林帯の中であまり展望がききません。根っこが多く歩きづらいこともあり、この区間に限ってはそれほど楽しい山歩きではないことを覚悟して下さい。
4) 下山は西登山道を経由することにより同じ道を歩かずに、また火口原から登り返すこともなく、大橋に戻ることができます(8字を描くコースとなる)。途中大タルミ湿原や古池・種池の風景を楽しめますが、特に古池から見る黒姫山は、季節や太陽の位置にもよりますが、素晴らしいものがあります。
新道分岐について: 地図上では西登山道(オオダル方面、古池方面)、大橋林道、黒姫新道が一点に交わる十字路となっていますが、実際には大橋林道がそのままオオダル方面に続いていて、そこに新道と古池方面への道がK字上(左の縦棒が林道)に接している形となっています。 大橋林道はオオダルまで四駆軽トラならなんとか入っていける幅があります(実際には所々崩壊箇所があり通行不可ですが)。 尚、新道分岐の地点には古地図に極楽浄土寺という表記があるとの記述が他のネット情報にありました。西登山道は善光寺から戸隠、笹ヶ峰、小谷を経由して日本海側、越中を結んでいた古道、小谷街道の一部であり、道沿いに山寺があったのだと思います。 そんな大きなお寺ではなかったとは思いますが(祠程度かもしれません)、どんなお寺だったのか、タイムマシンがあったら見てみたいものです。
ネマガリダケについて: よそ者による採取がかなりシビアな問題になっているようです。あちらこちらに警告板があります。特に戸隠地区(大ダルミ付近は旧戸隠村領域)では竹細工用に確保するため採取厳禁とのこと。山菜は各地で問題となっておりますが、国有地でも地元しか採取できないというのはフェアではないと個人的には思っています。ですが、闇採取が蔓延っている現状下、何かしらの規制は必要だと感じていますので、ルールは厳守する様にしております。監視員が目を光らせていることもありますので(特に大橋のゲートなど)、闇採取が見つかればトラブルになるのは間違いありません。
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