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記録ID: 927413
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ハイキング
甲信越

山毛欅ヶ平山(佐渡島の越後百山)

2008年04月12日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.4km
登り
472m
下り
460m

コースタイム

日帰り
山行
3:40
休憩
0:45
合計
4:25
11:15
65
黒姫越
12:20
12:20
55
歌見越
13:15
14:00
45
山毛欅ヶ平山
14:45
14:45
55
歌見越
15:40
黒姫越
・トラックデーターは手入力のため不正確です(山毛欅ヶ平山周辺)
・山毛欅ヶ平山は情報が少ないので事前に最新の情報を確認してから入山したほうがベター。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2008年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新潟港から両津港まで佐渡汽船カーフェリーで移動。
両津港からスタート地点の峠までは航送してきたバイクで移動。
コース状況/
危険箇所等
現在、新潟大学演習林管理道路は徒歩でも入山規制されているようです。管理道路を通らない「新潟 花の山旅」(2000年版)に掲載のルートで行くほかないようです。ただし訪れる登山者が少ないため登山道が荒廃して薮化しているおそれがあります。今回は未確認です。
新潟港の佐渡汽船ターミナルを出航。
新潟港の佐渡汽船ターミナルを出航。
おけさ丸のエントランス。当時は新潟−両津航路はおけさ丸とおおさど丸が活躍。
おけさ丸のエントランス。当時は新潟−両津航路はおけさ丸とおおさど丸が活躍。
お気に入りの甲板に上がり、近づく大佐渡山脈を眺める。
お気に入りの甲板に上がり、近づく大佐渡山脈を眺める。
両津港へ入港。
海岸には、まだ白鳥が残っていた。
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海岸には、まだ白鳥が残っていた。
まずは山毛欅ヶ平山の通常の登山口である歌見川上流へバイクで向かう。
まずは山毛欅ヶ平山の通常の登山口である歌見川上流へバイクで向かう。
歌見川沿いの林道は上るにつれかなりダート。「越後百山」を参考に堰堤付近まで登り登山口をしばらく探すが見つからず、時間切れで諦める。(当時はヤマレコはなく情報源が限られる)
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歌見川沿いの林道は上るにつれかなりダート。「越後百山」を参考に堰堤付近まで登り登山口をしばらく探すが見つからず、時間切れで諦める。(当時はヤマレコはなく情報源が限られる)
別ルートをとして黒姫川に沿って黒姫越へ横断する道路を上る。黒姫集落より黒姫川上流を望む。
別ルートをとして黒姫川に沿って黒姫越へ横断する道路を上る。黒姫集落より黒姫川上流を望む。
大佐渡山脈を横断する舗装道路で黒姫越(峠)まで上がる。左に大倉越方面へ分岐する道がある。新潟大学演習林の管理道路で入り口にはゲートがある。
大佐渡山脈を横断する舗装道路で黒姫越(峠)まで上がる。左に大倉越方面へ分岐する道がある。新潟大学演習林の管理道路で入り口にはゲートがある。
山毛欅ヶ平山の登山口を目指して管理道路を徒歩で進む。
山毛欅ヶ平山の登山口を目指して管理道路を徒歩で進む。
しばらく進むと残雪が現れ別のゲートが現れる。解放されている。
しばらく進むと残雪が現れ別のゲートが現れる。解放されている。
道路は大佐渡山脈の外海府側をトラバースしながら標高を上げていく。正面の三角の山は月貫山(862m)。杉に覆われ黒々としている。
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道路は大佐渡山脈の外海府側をトラバースしながら標高を上げていく。正面の三角の山は月貫山(862m)。杉に覆われ黒々としている。
井坪山も見えてきた。まだ遠い。
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井坪山も見えてきた。まだ遠い。
杉林が出てくると道路に残雪が現れる。
杉林が出てくると道路に残雪が現れる。
まもなく、天野氏の写真集でお馴染みの「千手杉」が現れた。道路のすぐ左側。周辺には池があった。。
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まもなく、天野氏の写真集でお馴染みの「千手杉」が現れた。道路のすぐ左側。周辺には池があった。。
荒涼としたガレた斜面を縫うように道路が続く。
荒涼としたガレた斜面を縫うように道路が続く。
外海府(北西側)の海岸線。
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外海府(北西側)の海岸線。
このあたりはスノーハイキング。良く締まっている。
このあたりはスノーハイキング。良く締まっている。
時々杉の大木が現れる。
時々杉の大木が現れる。
山毛欅ヶ平山の登山口の看板まで道路を進み登山口を登る。最初は杉林の登りでやがてなだらかな笹原となる。しっかりと刈り払われている。
山毛欅ヶ平山の登山口の看板まで道路を進み登山口を登る。最初は杉林の登りでやがてなだらかな笹原となる。しっかりと刈り払われている。
一等三角点(947.1m)のある山毛欅ヶ平山(ぶながひらやま)の山頂広場。
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一等三角点(947.1m)のある山毛欅ヶ平山(ぶながひらやま)の山頂広場。
一等三角点の標柱。もちろん北西側も南東側も展望が広がる。矢印は気象観測機器か。
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一等三角点の標柱。もちろん北西側も南東側も展望が広がる。矢印は気象観測機器か。
内海府(南東側)の海岸線。
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内海府(南東側)の海岸線。
帰りは山毛欅ヶ平山から井坪山へ向かう。時々残雪の現れるなだらかな山稜を行く。
帰りは山毛欅ヶ平山から井坪山へ向かう。時々残雪の現れるなだらかな山稜を行く。
井坪山(943m)付近から望む大佐渡山脈先端方向の展望。中央の黒い三角の山は月貫山。(元サイズ→拡大)
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井坪山(943m)付近から望む大佐渡山脈先端方向の展望。中央の黒い三角の山は月貫山。(元サイズ→拡大)
大野亀方面の海岸線をアップ。
大野亀方面の海岸線をアップ。
井坪山北面の雪面を下る。
井坪山北面の雪面を下る。
雪原を下り切れば道路に戻る。
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雪原を下り切れば道路に戻る。
再び「千手杉」を鑑賞。
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再び「千手杉」を鑑賞。
道路は結構落石が多い。
道路は結構落石が多い。
道路脇の斜面に春の妖精。
道路脇の斜面に春の妖精。
雪割草(オオミスミソウ)が健気に咲いていた。佐渡の雪割草は赤系が多いような気がする。
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雪割草(オオミスミソウ)が健気に咲いていた。佐渡の雪割草は赤系が多いような気がする。
黒姫峠からは舗装道路を快適にバイクで下る。
黒姫峠からは舗装道路を快適にバイクで下る。
フェリーの出航まで時間があったのでドンデン高原へ寄ってみた。
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フェリーの出航まで時間があったのでドンデン高原へ寄ってみた。
金北山〜マトネへ連なる大佐渡山脈
金北山〜マトネへ連なる大佐渡山脈
金北山をアップ。
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金北山をアップ。
両津港を望む。
両津港と加茂湖を望む
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両津港と加茂湖を望む
19:30発の新潟港行きのフェリーに乗り込む。
19:30発の新潟港行きのフェリーに乗り込む。
(おまけ)
以下、新潟市側から望む、大佐渡山脈(山毛欅ヶ平山を含む)の夕景。季節いろいろ。
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(おまけ)
以下、新潟市側から望む、大佐渡山脈(山毛欅ヶ平山を含む)の夕景。季節いろいろ。
太陽の沈む位置が山毛欅ヶ平山。
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太陽の沈む位置が山毛欅ヶ平山。
新潟空港へ着陸する飛行機と佐渡
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新潟空港へ着陸する飛行機と佐渡
燃えるような夕空と佐渡
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燃えるような夕空と佐渡
不気味な夕焼け
新日本海フェリーと金北山。
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新日本海フェリーと金北山。
山毛欅ヶ平山の北に沈む夕日
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山毛欅ヶ平山の北に沈む夕日
阿賀野川河口付近から望む佐渡。
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阿賀野川河口付近から望む佐渡。

感想

 12年ぶりに佐渡の越後百山、山毛欅ヶ平山に登る。コースは「越後百山」に掲載の歌見川沿いのコースが不明のため黒姫越から徒歩で演習林管理道路を通って山頂を目指したした。山毛欅ヶ平山の登山口は管理道路に面してため管理道路を通らなければ登頂することは出来ない。今回の山行は佐渡の原生林と巨大杉を巡るトレッキングツアーが始まる以前の残雪期に計画したものである。

新潟港始発の佐渡汽船カーフェリー「おけさ丸」で佐渡へ渡る。花のトレッキングシーズンを前に乗船客は少なめである。スクーターで内海府海岸を北上し歌見集落から歌見川沿いの林道を進む。登山口のあるはずの堰堤を発見できなくしばらく彷徨う。時間が限られているので、こちらからのルートは諦め、海岸線をさらに北上し黒姫集落へ向かい黒姫川沿いに道路を上った。簡易舗装の道路は次第に小石や小枝の散らばる悪路となり慎重に運転する。道路脇にはスミレやニリンソウ、カタクリなど春の花が咲き始め、目を楽しませてくれる。途中で山菜採りをしている地元の方がいた。さらに荒れてくる道路を上るとまもなく黒姫越(峠)に到着する。

 かつて黒姫越は内海府の歌見と外海府の関方面を結ぶ要衝であったが今はその面影はない。黒姫越の左手に先に新潟大学演習林管理道が分岐している。ここにバイクを駐車しゲートを越え未舗装の管理道を徒歩で進む。しばらく路面には積雪は見られなかったが標高600mを超えると残雪がちらほら現れてくる。もう一つのゲートを通過すると勾配が出てきて、月貫山近くになると道路は大佐渡山脈の西側斜面に出て外海府方面の展望が開ける。周囲の山肌は立ち枯れの木が目立つようになり、ガレた斜面からの落石が路面に転がるようになる。冬季は厳しい季節風がまともに吹き付ける場所のようである。月貫山(862m)は杉林に覆われた黒々とした円錐形の山である。月貫山の麓に差し掛かると欝蒼とした杉林が広がり日陰となった道路には積雪が10〜20センチほど残っている。

 歌見越手前の道路左手に「千手杉」と記された標柱のある杉巨木が現れる。まさに天野尚氏の写真集で見た樹齢千年といわれる千手杉のようだ。厳しい季節風の影響で大きく変形した枝ぶりの老木だ。標識もない歌見峠を過ぎるとなだらかな笹原が広がる石名小屋山西斜面を通過する。昔、天然杉を切り出した場所である。「新潟 花の山旅」に掲載の管理道路に出ないルートは井坪山の先から薮こぎのようである。なお「新潟100名山」には「山毛欅ヶ平山」の掲載は外されている。管理道は石名小屋山西側斜面を縫うように延び井坪山西側で杉林帯へ入る。所々杉の大木も見られる。山毛欅ヶ平山の南西側まで来ると山毛欅ヶ平山への登山口の標識が現れる。登山道は山頂まで杉林の中にはっきりと付いている。なだらかな笹原が広がってくると山頂に到着である。山頂には誰もおらず静寂に包まれていた。日当たりの良い山頂広場は積雪はなく中央に一等三角点がある。さずがに一等三角点の山であり展望は良好で幾重にも重なる山並みの先に東西両方の海岸線まで見渡せた。

 下山はショートカットで山頂から北上し井坪山を経由して道路に降りることにした。なだらかで杉の点在する井坪山周辺は積雪に覆われていた。積雪の融けた場所では薮の中に踏み跡が付いていた。時々ピンクの測量用テープが結ばれており真下には「行政区界」の杭が打ってある。井坪山からの下りになると展望が開け月貫山など大佐渡北部を一望できた。さらに稜線を北東へ進み石名小屋山の手前から沢沿いに林道へ下った。あとは道路で黒姫越へ下るだけだが季節外れの暑さで約5kmの行程は長く疲労度アップの歩きとなった。

 黒姫越から再びバイクに乗り、フェリー出航まで時間があったのでドンデン高原をツーリングしてから両津港へ戻った。新潟港行きの19:30発のフェリーに乗船し、甲板に上がり涼しい海風に吹かれながら、闇に溶け込む大佐渡山脈のシルエットを眺め山行の余韻に浸った。

(参考文献)
「越後百山」佐藤れい子 著
「新潟 花の山旅」新潟日報事業社
「佐渡 - 海底から原始の森へ」故 天野 尚 写真集
「自然と人情ふれあいの山々」カモシカ永井氏ホームページ
  〜山毛欅ガ平山 2009年6月27日〜
http://www.kamoshikanagai.jp/

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