剱岳再び 早月尾根〜剱岳 雷鳥に会えました♪

2016年08月17日(水) 〜 2016年08月18日(木)

• GPS: 28:50
• 距離: 15.0km
• 登り: 2,325m
• 下り: 2,325m

コースタイム

1日目

• 山行: 4:15
• 休憩: 0:10
• 合計: 4:25

10:35 馬場島
12:30 12:40 標高1,400m
12:55 12:55 標高1,600m
13:50 13:50 標高1,920m三角点
15:00 早月小屋

2日目

• 山行: 9:15
• 休憩: 1:00
• 合計: 10:15

5:10 早月小屋
6:30 6:30 標高2,600m
8:20 8:40 剱岳
9:30 9:35 標高2,800m
10:20 10:25 標高2,600m
11:20 11:45 早月小屋
13:25 13:30 標高1,600m
15:25 馬場島

天候

一日目　小雨後晴れ
二日目　曇り後小雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

北陸自動車道「滑川IC」降車
県道137号線を経由し、県道46号線に入り
道なりに約19Kmで番場島荘
上市町町営駐車場（無料）があります
トイレはキャンプ場のトイレを利用
登山届は番場島荘玄関に提出用ポストがあります

コース状況／危険箇所等

・駐車場〜早月小屋
登山道は良く整備され
特に危険箇所はありませんが、
急坂が連続する箇所は滑落注意
・早月小屋〜標高2,800m地点
登山道は良く整備されています
急坂、岩場での滑落注意
・標高2,800m地点〜剱岳山頂
鎖場が連続します
転落、滑落注意

その他周辺情報

馬場島荘
https://www.town.kamiichi.toyama.jp/hp/kanko_turugi/babajimasou.htm
ヤマレコのどなたかの記録で5時までに馬場島駐車場に着ければ
入浴できると読み、下山後さっぱりすることが出来ました。
こんな時、とても有難い情報です！

写真

8/17 10:38

平日＆雨で駐車場は半分程空いていました。雨が小止みになるのを一時間待ちました。出発する方の後姿に勇気をもらい、遅ればせながらスタート。

8/17 10:39

駐車場横の案内板

8/17 10:40

赤谷（あかたん）山登山口入り口。車道があるのに工事の為か、一般車は入れず、長く歩きました。今日も工事車両の音が谷間から聞こえていました。急坂が苦しかったけれど、今は楽しい思い出♪

8/17 10:41

石碑
剱岳を仰ぐの意味でしょうか？今日は全く仰げません(T_T)4せめて雨だけでも止んで！

8/17 10:42

いよいよ剱岳登山口入り口

8/17 10:44

登山口
いきなり始まる木段の急登(*_*)北アルプス三大急登ですから…

8/17 11:19

ここまで1km
散歩がてら出かけてくるには格好の休憩場所。ただし、登山口付近の急坂は散歩の部類に入るかどうか？

8/17 11:19

そして、標高1,000mということは、剱岳山頂までの標高差約2,000m。ここで深刻に考えると、足が廻れ右しそうになるので、宿題は後で…

8/17 11:33

尾根を大木が根を張って守る姿に圧倒される登山道

8/17 11:59

標高1,200m
200メートル毎にプレートがあるようです

8/17 12:31

標高1,400m
段々このプレートがそっけなく、冷酷に見えて来ました。急坂のせいです(/_;)

8/17 12:55

巨木の根元に標高1,600mのプレート。早月小屋との標高差で半分来た計算。

8/17 12:55

プレートをアップで

8/17 13:04

このJ字型の太い木を跨ぐのが、なかなか大変でした

8/17 13:36

大きな岩の上にもしっかり根を張る針葉樹。この岩を左に巻きます

8/17 13:43

少しずつ、雲が上がり、傘をしまいました。天気回復傾向？

8/17 13:49

標高1920m無名峰。三角点は登山道の真ん中にありました。

8/17 14:00

シモツケソウ

8/17 14:01

水滴を含んだアザミの花が綺麗♪

8/17 14:07

テントが張れそうな平坦な広場

8/17 14:11

イワイチョウ

8/17 14:16

標高2,000m地点
後少しと思った後の針葉樹林帯の登りがきつく感じました

8/17 14:29

地塘
羽虫の大群発生。止まると一斉に攻撃してくるので、休憩しないで行きます(T_T)

8/17 14:42

自然の木を生かした梯子が良い雰囲気ですね。登山道が本当に良く整備されていて、有難いです。

8/17 14:50

緩やかな斜面の一枚岩ですが、ロープが張ってあり、岩に取り付く為の角材の足場も置かれ、細やかな心遣いが感じられます

8/17 14:58

広場
ヘリが荷物を下ろすような場所ですね

8/17 14:58

と思ったら、早月小屋が見えました。長い間の憧れの地へとうとうやって来ました(^^)/

8/17 15:00

ひっそりとした小屋
玄関前に人影なく、左のテン場にテントが二張り

8/17 15:00

早月小屋到着
出発時刻が遅かったので、到着が遅れるのが心配でしたが、意外に早く着けました(*^^)v

8/17 16:06

雲が晴れて来た小窓尾根

8/17 16:06

アップで！
早月小屋の前からこんな素晴らしい景色が見えるとは予想して居ませんでした(*^^)v

8/17 16:07

険しいけれど、それでいて見飽きない美しさ

8/17 16:12

小窓尾根絶景

8/17 16:18

こんな青空に嬉しくなります。思いきって登ってきて本当に良かった!(^^)!

8/17 17:14

なんと個室を用意していただきました。有難うございます。明日の為にゆっくり休めます。宿題はまだ片付いていませんが、頑張れそうな気力が湧いて来ました。

8/17 17:16

すっかり夏の日差しに(*_*)

8/17 17:25

明日はこの尾根を登って行くのですね

8/17 17:27

大日方面かと思います

8/17 17:28

綺麗に晴れて来たのに小屋前のベンチはひっそり

8/17 17:28

早月尾根と早月小屋

8/17 17:31

小屋の上の蒼穹

8/17 18:48

夕暮れの小窓尾根

8/17 18:49

大日連山がすっきりと見えました(^^)/来週行きますからね♪

8/17 18:49

剱岳が見えているのでしょうか？

8/17 18:52

夕焼け
明日天気になあれ！

8/17 18:56

大日三山もすっかりシルエット

8/17 18:57

夕闇迫る小窓尾根

8/18 5:09

二日目
剱岳に出発。無事に帰れるよう、慎重に行きます。

8/18 5:10

早月小屋テン場にある標高2,200mのプレート

8/18 5:19

上空やや晴れ

8/18 5:19

過ぎて来た小ピーク
早月尾根にはこんな小ピークが連続

8/18 5:23

と思ったら

8/18 5:23

ちょこんと早月小屋が見えました！

8/18 5:40

森林限界付近

8/18 5:40

振り返った針葉樹も随分背丈が短くなっていました

8/18 5:41

雲海が綺麗です

8/18 5:47

標高2,400m
まだまだ山頂は遠い(/_;)

8/18 5:59

尾根伝いに登って来ました！

8/18 5:59

行く手に険しい岩稜(*_*)

8/18 5:59

尾根伝いにずっと行くのでしょうか？

8/18 6:00

次第に曇りがちに

8/18 6:02

雲が俄然勢いを増して来ました

8/18 6:07

残念ながら、これ以降周辺の山々の眺望なし(/_;)

8/18 6:10

この岩壁を越えて行くのですね(T_T)

8/18 6:14

こんな崩壊地はどう登山道がつけられているのでしょう？

8/18 6:16

小窓尾根

8/18 6:21

赤谷山が見えていると思います

8/18 6:22

アップで！

8/18 6:30

昨日登山口付近で出会った若い方々は、強風で2,600m地点で撤退して来たと話していました。風を遮る物が何もない高所、今日は無風なのがせめてもの幸い

8/18 6:30

標高2,600m地点プレート

8/18 6:33

シオガマ

8/18 6:34

チングルマは稚児行列

8/18 6:36

オヤマリンドウ

8/18 6:36

ホツツジ？

8/18 6:39

トリカブトの色が鮮やか

8/18 6:43

一瞬日が射した尖峰

8/18 6:46

マツムシソウ
紫が濃い感じ

8/18 7:04

小窓尾根早月尾根の谷間に一瞬の日差し

8/18 7:05

険しい稜線

8/18 7:15

この先鋭く切れ落ちています(-_-;)

8/18 7:25

標高2,800m
主稜線に取り付きました。後1km足らずなのに、この先が険しいんでしょうね？行ってみるしかないです…

8/18 7:47

ぼんやりと見える方が恐怖の少ない場合があります。正にこんな鎖場！

8/18 7:53

この鎖場も

8/18 8:11

帰りはこの標識を見落とさないようにしないと

8/18 8:12

何かの標識が見えて来ました！山頂は近い？

8/18 8:12

この標識は何が書いてあるのか分かりません

8/18 8:19

山頂の祠の屋根が見えました！

8/18 8:20

剱岳山頂到着
12年ぶり、しかも早月尾根からの快挙!(^^)!

8/18 8:39

下山開始
どうか無事に小屋に着けますように

8/18 8:50

下山路を間違えると大変な目にあうので、標識は来る時、しっかり確認

8/18 9:02

長い鎖場でした(-_-;)

8/18 9:11

イワギキョウ？
鎖にしがみついて通過している時、花に目をやる余裕など全然ありませんでした(^^ゞ

8/18 9:22

ライチョウさん発見！
山頂では何の眺望もなくがっかりでしたけれど、こんな日だからこそ、ライチョウさんに会えたのですね♪

8/18 9:24

こんなに近くまで行っても逃げません。その訳は雛たちをしっかり監督していたからでした。

8/18 9:25

登山道に居る雛たち二羽を驚かさないようにそっと通ったつもりでしたが、羽ばたいて逃げて行きました。あの羽ばたきの力強さからして、巣立ちもそう遠くないのでしょうね。雛たちが無事に成長していくことをを祈ります。

8/18 9:33

標高2,800m
ここまで戻れば、とりあえず安心(^^ゞ

8/18 9:43

時折ちらりと見える尖峰が、自分が岩稜を降りつつあることを教えてくれます

8/18 9:48

結構長い鎖＆ロープの岩場でした

8/18 9:56

慎重に通過した岩場
登る時、下山時の足の置き場を覚えておきました

8/18 10:07

尖峰の右を登山道は巻いています

8/18 10:16

ダイモンジソウ

8/18 10:19

タテヤマリンドウ

8/18 10:21

標高2,600m地点

8/18 10:48

旗の立つ小ピーク

8/18 11:09

やっぱり、岩稜帯よりも、樹林帯の方が同じ急斜面でも安心感があります

8/18 11:19

無事早月小屋に帰還し、ほっとしました(^_^)

8/18 11:46

お世話になりました
長い下りが待ち受けています(T_T)

8/18 11:49

霧の中に遠ざかる早月小屋。頑張った自分を褒めつつ下るしかないですね。

8/18 12:11

地塘

8/18 12:41

1920m峰
この先で、今日小屋に泊る予定の登山者と大勢すれ違いました。

8/18 13:23

標高1,600m地点
小雨が降り出し、とりあえずザックカバーを付け、暑苦しいのでレインウェアは着ずに歩きました。樹林帯は左程濡れずに歩け、助かります。

8/18 14:46

馬場島まであと1km
ここからが長かった気がします

8/18 15:21

登山口に到着
最後の延々と続く木段は、痛む膝にかなり応えました(/_;)

8/18 15:24

赤谷山登山口
さようなら、いつかまた来る日があるかどうか…

8/18 15:28

無事駐車場に帰還しました。有難うございました。どなたかの記録で、五時迄なら馬場島荘で入浴できると読みましたので、早速さっぱりし、ひと休みして長い帰路に着きました。

感想

kyom4

人生に、「まさか」という坂があるというのが職場の先輩の口癖でした。
剱岳は、「まさか」の思いがけない病気直後に、登った高山。
その前後の自分の心情の変わり様が瞬時に思い出される印象深い山。
再び登ろうとは、全く思っていなかったのですが、
早月尾根への憧れを抱くようになってから
どうしてももう一度剱岳に登りたいと願うようになっていました。

二年前、友人たちと早月小屋に予約まで入れながら、
突然仕事が休めなくなり、泣く泣くキャンセル。
以来、早月尾根とは縁がないまま日が過ぎており
今年中には、是非とも早月尾根へと強く思っていました。

週間予報があまり芳しくはない中、
ひょっとしたら好転するかもしれないと淡い期待を抱き
番場島駐車場に着くと、雨脚が時折強まる悪天候。
とても登れる自信がなくなり、
一旦は早月小屋に予約キャンセルの電話を入れました。
このまま帰宅するのもあまりに腑甲斐なく
車中から外を眺めていると、雨の中を出発して行く登山者の姿が見え
その方々の後ろ姿に勇気づけられ、再び小屋に電話を入れました。

出発したのは十時半過ぎ、こんな時刻のスタートでは
五時までに早月小屋に着けるかどうか、不安がよぎります。
登山口から、いきなり名にし負う急坂に付けられた木段。
雨具は暑いので着けず、風も殆どないので傘差し登山で歩き始めると
予想通り、蒸し暑く急坂の連続する行程で、大量の発汗、
多少の雨なら雨具なしは、疲労軽減の為にも正解だと思いました。
登るに連れ徐々に雲が上がり始め、嬉しい天気回復の兆し。
上向きの天気に励まされ、辛い登りの連続も耐えられた気がします。

未丈ヶ岳への長い尾根道を思い出させるクロベの林立する道は
屏風のような痩せ尾根を自分たちの根で必死で守り続ける、
崩壊を防ぐ木々たちの凄まじい戦いの現場なのだと思うと、
その根を利用させてもらって歩ける幸せを申し訳なくも感じます。

小屋に到着後小一時間で、天気はますます良くなり、
目前に息を飲むような小窓尾根を見渡す小屋の前庭は大パノラマ。
ゆったりとした時の流れる山小屋の夕暮れを満喫しました。
（もちろん、夜はホットウィスキーを満喫♪）

夕焼けに明日の天気を祈りましたが、翌朝の朝方は僅かに晴れたものの
次第に曇り傾向になり、周囲の眺望はなくなって行きました。
山頂の展望もなく、小屋からの下山中はとうとう小雨まで降りだす始末。
決して天候に恵まれた山行ではありませんでしたけれど、
雛たちを監督するしっかり者の雷鳥のお母さんと出会えました。
なんとも微笑ましく、このままずっと雷鳥を眺めていたい、
そんな思いが胸をかすめる、立ち去り難い光景でした。

甲武信ヶ岳もそうでしたが、剱岳も初登頂して
はや12年もの歳月が過ぎていたと知り、感慨深いものがあります。
再び思い出の山に登れる健康に感謝せずにはいられません。
これからも、思い出の山を再び訪ねてみたいという思いが涌いてきます。