耶馬渓町からの登山は初めてだ。3月4月に豊前市の方からと野峠からは登っている。そして次は相の原からと計画していたところへ熊本地震が起きてしまった。212号線の杖立から先が通行止めということで、工事が一段落つくまで待つことにした。
地図を見たら耶馬溪町の212号線から豊前耶馬渓線と津民中摩線の二本の道路が登山口に伸びていた。2号線・豊前耶馬渓線が正解で、帰りは津民中摩線を通ったが、途中からは未舗装、3m位の狭い道幅、両側の雑草が伸びきっているなどで通りにくいことがわかった。
登山口に着く。「犬ヶ岳登山口」の標識があった。この先道は続くが、工事中で通行止めがしてあった。駐車スペースはないので道路端に寄せる。車中で朝飯をすませて出発する。鎖ゲートを通過してコンクリ作業道を歩く。すぐ右手の山肌にピンクのテープがひらひらしていたが、これは気にせず作業道を歩く。しばらく歩くと左の谷筋にピンクテープがあったがこれも無視して作業道を歩く。地形図を持たずに初めてくる人はこのピンクテープに困惑するかもしれない。途中一か所でがけ崩れにより作業道に杉が散乱している。コンクリ層下の土がえぐられているところもある。作業道を歩いて1時間ほどで山道に取り付く。踏み分けは杉林のなかに続き、やや急な感じがする。笈吊峠に着き、岩場のほうに進む。ルート1のほうだ。まず見上げる。ほぼ90度。前2回通過したときは降りたのだが、今日はよじ登る。安全安心のためにオープンスリングを体に巻きつけ、カラビナを鎖にかませてボチボチ登る。手元、足元に集中して下の方は見ないようにした。15分ほどで通過、ヤレヤレだ。犬ヶ岳方面への稜線歩き、風が強い。南の方の山々が群青色ふうに見える。かたや北の方は陽があたり明るく映え、その先に平地が見える。犬ヶ岳山頂に着く。少し腰が痛くなってきた。昨日から気にはなっていて、湿布薬を貼りつけて家を出てきたが痛くなってきた。少しの痛みだから我慢して進むべし。大竿峠から恐れヶ渕へ下る。過去に転落事故があったと聞いているので、気を引きしめる。危険個所には鎖がわたしてあり、しっかりと鎖を握りしめ通過する。犬ヶ岳登山道には鎖が要所要所に設置されていて、さびていなくて新品のように見える。重量感があって高品質の鎖かもしれない。広葉樹の森の中を、沢の音を聞きながらいい感じだ。紅葉はまだ全然ない。3人の登山者と出会う、今日は少ないかな。かなり下って来たところで、杉の木の切り出し作業の工事中だった。切り倒された杉の木や枝が登山道をおおっているところもあって、きょろきょろして踏み分けを見つけながら歩く。豊前市側の登山口に着く。ここで一休みして腹ごしらえだ。駐車場には3台の車があったが、広い駐車場で50台くらいは大丈夫なほど。シャクナゲとか紅葉の季節は登山者が多いのかもしれない。一息入れてウグイス谷を笈吊峠へ登り返す。夏場にくらべたら気温は低く、体力てなきつさはそんなに感じない。経読林道に出合い、しばらく林道を歩いて山道に入る。苔むした岩場とまだ青々とした木々の中を登っていく。そして笈吊峠に再び到着。ここにきてやっと安堵する。峠のテーブルでは男性がひとり休憩していた。小生もそこに腰かけにぎりましを食べながらしばし雑談する。人気の少ない今日の山歩きでのちょっとした交流はホッとする感がある。峠から登山口まで45分、あっという間に着いたという印象だった。
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