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今水登山口に8時頃着く。2,3日前に九州地方の山間部に雪が降ったとの天気情報があり、積雪で前進不可もありうると予想していたが、それはまったくなかった。アクセス道路には残雪はなく、九重連山の山々も遠目には茶色をしていて、雪の白さはなかった。準備を終えて出発する。少し風はあるものの、空は青空だった。森の中は落葉していて、見通しは良い。この時期にここを歩くのは初めてで、今まで森の緑に覆われて見えなかったものが見えるので、まったく違った印象を受ける。1時間20分ほどして、東尾根ルートに取り付く。ここから2時間ほどかけて、登り一辺倒の傾斜を登っていかないといけない。前回は去年の8月に単独で来たのだが、3リットルくらいの水を背負ってきたので、喘ぎながら登っていったことを想い出す。今日は1ℓだ、ザックは随分と軽く感じる。すこしうるさい灌木地帯に入る。登山道は深くえぐられ、黒土がむき出しになっている。その黒土で足元が少し汚れてくる。鳥居窪へ道を分ける地点まで来る。振り返って後方の山を仰ぐ。黒岳だ。ここらもすべて落葉状態なのでよく見通せる。高度を上げるにつれ残雪が目に入ってきた。雪は数センチなのだが、傾斜が急になってきているので、時折ズルッときて登りにくい。1月2月に新雪のときにやってきてラッセルした人はすごかったろう。チェーンスパイクは持ってきたが、履かずにそのまま登る。1年5か月前の引き返した地点まで来た。同行のAさんはすこし感慨深げに「ここか」と言っていた。やっとこさきつい登りを終え、比較的緩やかなところまで来た。頂上は近い。途中、御池に下る。岸のあたりは解けだしていたが、ほとんどは白く氷が張っていた。ためしに1キロほどの石を中央に向かって投げいれたが、ころころところがっていった。ひょっとしたらまだ立てるか。しかしその勇気はない。山頂に到着。360度いい眺めだ。風はなく陽はあたり、肌着は冷たく感じたが、ま、なんとか着替えずに済んだ。登山者は2組ほど登ってきたが、山頂は静かだった。景色を楽しみながら昼食を食べる。一羽のカラスが近くの木にとまりカアカアではなくカエルの泣き声に似た変な声を出して、我々の弁当を意識しているような様子だった。下山は入山公墓の方へ下り、反時計回りに周回し無事今水登山口に着く。帰路の途中に七里田温泉に立ち寄る。こじんまりとした建物で、地元の人たちに交じって湯につかりのんびりする。入浴料は300円と安い。シャンプー類はちゃんとある。
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