私の場合、山へ登るにあたり最大の難関は如何にしてカミさんから山行の承認を得るかである。
その承認の可否は私のプレゼンに掛かっている。
一番強調する点は安全性。
次に天候が良く体調も絶好調なことをアピール。
そして、山を登る事により仕事上のストレスが如何に発散されるかを切々とカミさんに説く。
(私も必死である)
無事にカミさんの承認を得ても100%安心してはいけない。
その後、必ずカミさんの機嫌が悪くなる。
家の中は重た〜い雰囲気が漂い、誰も口を利く者がいなくなる。
(子供達よ、許せ)
そんなこんなで毎回、胃を痛める思いで山へ出かけている。
ところがである。
カミさんの機嫌を損なわないで山へ出かける方法を偶然見つけた。
経緯はこうだ。
私「仙丈ケ岳という山へ行きたいんだけど・・」
(恐らく私の眼は泳いでいただろう)
カミさん「何県なの?」
私「山梨県」
カミさん「気を付けて行ってきてね」
山を始めて数年経つが、カミさんから”気を付けて・・”という優しい言葉を頂くのは初めてのことだ。
体は正直だ。
聞きなれない言葉に寒気を感じた。
その後もカミさんは機嫌悪くなることもなく、子供達に安どの表情が伺えた。
その時は、たまたま機嫌が良かったのだろうと深く考えずに山へ出かけた。
夏になり、南アルプス南部を2泊3日で行く予定を立てた。
3日間も家を留守にするなんて聞いたらカミさんが大魔神に変わるのが目に見えている。
しかし、初となる南ア南部を諦めるわけにもいかない。
被害を最小限に抑えるため、カミさんの機嫌の良いタイミングを見計らって間髪入れずにプレゼンを決行しようと覚悟を決めた。
それから数日間、カミさんの様子を伺い、ひたすら待った。
時は来た。
今だ!と思い、カミさんへ山行を告げた。
しかし、緊張していた事もあり、一つ言い間違えをした。
本来、静岡県と言うべきところ山梨県と言ってしまった。
直ぐに言い直そうとしたが、それより先にカミさんが言った。
「気をつけてね!」
おー、私は確信した。
カミさんは改心し、私が山へ行くことを認識してくれたんだ。
やはり夫婦なんだな〜
しかし、その数日後に私の確信は大きく崩れていく。。。
初秋になり、新潟県の苗場山へ行きたいとカミさんへ告げた。
途端にカミさんの機嫌が悪くなってしまった。
更に月日は流れ今年の3月、谷川岳(群馬県)と唐松岳(長野県)へ出かけたが、やはりカミさんの機嫌は悪かった。
こうなるとカミさんは登山の認識をしていないと認めざるを得ないだろう・・
山の残雪も少なくなった事もあり、しばらく山は辞めようと決めた。
皮肉なもので山断ちの数日後に大量の雪が山へ舞い降りた。
山の神が俺を呼んでいるのか・・
居ても立っても居られず、戦々恐々でカミさんへ八ヶ岳へ行きたい旨を伝えた。
県名を聞かれたので長野県と山梨県、どちらを言うか迷ったが山梨県と告げた。
「何時頃、帰ってくるの?」
予想に反して機嫌は悪くなさそうだ。
あっ!
私は気が付いた。
私の凝ったプレゼンなんてカミさんには一切関係ない。
山梨県の山に登ると言えばカミさんの機嫌が悪くなることはないのだ。
(昨年の”仙丈ケ岳”以前はカミさんに山の県名を告げていなかった)
何故、山梨県かというとカミさんの父親は山梨県北杜市の出身。
恐らく小さい頃から山梨県を訪れ、山梨県の山々に親しみがあるのであろう。
これは大発見だ!
追い風に乗り、ある作戦を思いついた。
今後、山梨県外の山へ行く時にも山の所在地は山梨県とカミさんに伝えるのだ。
な〜に、バレることはない。
山のことなど分かりはしないのだから。
山梨県よ、ありがとう!
感謝を込めて、この作戦を「山梨サンキュー大作戦」と名付けよう。
ちなみにカミさんの母親は栃木県出身。
「栃木ハーモニー大作戦」も企てている。
聞いたことのある作戦名だという詮索は控えていただこうか。
jundaigoさん、はじめまして。
同じ様な境遇につき、共感を得て読み進めるも、私は群馬出身、嫁の実家は鹿児島、、、( T_T)
間違っても「信州人と結婚すりゃあ良かったぜε-(´∀`; )」なんて言ったら、薩摩藩が桜島を噴火させて殴り込みに来て、それこそおだぶつです。
これからも頑張ってください
haccymasaさん、こんにちは。
奥さんの田舎が信州ならば最高ですね!
カミさんの里帰りにも毎回喜んでお供します。
今、大河ドラマの影響で鹿児島は盛り上がっているのでしょうね。
歴史好きという事もあり、一度訪れてみたいです。
群馬県も名峰が多々あり羨ましい限りです。
jundaigoさま はじめまして
すみません 笑ってしまいました。
涙ぐましすぎる(*´Д`)
うちは反対で、夫は山にジェラシーが芽生えたらしく拗ねています。
どこの家族も似たようなものですね(^^;
kibakoさん、こんにちは!
我が家と逆なのですね。
夫婦で登山出来れば鬼に金棒なんですけどね〜
これから新緑シーズン、山が最も生き生きする時期です。
楽しい登山ライフを満喫して下さいね!
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