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2019年09月23日 20:13山行日記全体に公開

北海道の山々は、甘くなかった!

私は、今月の18日〜21日にかけて北海道遠征しました。主な目的は、旭岳と十勝岳の紅葉を見る事でした。

しかし、寒気が入り「初冠雪」となっていました。(行く前には、天気予報をチェックしていて、雪が降りそうとの予報でした。)

十勝岳登山、途中撤退(9月20日)
念の為、薄いダウンは持参しました。服装は、秋山の装備でした。持ち物としては、無線機(144MHZ・430MHZ・予備電池含む。)携帯、モバイルバッテリー(2個)雨カッパ、食料(パン3個)おやつ少々、水500CC.アクエリアス 1本、予備食料(カロリーメイト)カメラ、ヘッデン(予備電池)、方位磁石、懐中電灯、着替え、タオル、ファースドエイドキット、紙の地図(山と高原地図)、熊避け鈴、非常用ホイッスル、筆記用具位です。

午前、6時15分頃から登り初めました。(望岳台からのコースです。)最初は、雨も降っていなくて順調に進めました。しかし、雲ノ平分岐点を通過し避難小屋辺りまで行くと前日降った雪が現れました。雨も降り出し、風も少し出てきました。右側の前十勝方面は、真っ白になって来ました。この辺りで、下山してきた3人組の方に出会い「頂上に、いきましたか?」と尋ねると「風が強くて、雨も降ってきたから撤退します。」と答えられました。私も、「もう少し、登ってから下山するか?考えます。」と答え別れました。

暫く登ると、辺り一面雪が積もり石や岩に表示された黄色の目印も見えません。スマホのGPSだけが頼りです。足元は、雪で非常に滑りやすい感じです。後、一時間半位で頂上に到着出来そうです。(昭和噴火口少し手前。)しかし、雨や風が強くなり撤退する事にしました。3人組の方でさえ下山するのに、私1人では非常に不安になりましたから。

下山途中に、ソロの女性(道内在住の方)に出会いました。その方も、もう少し行ってから下山するか考えると言われ別れました。

下山後(午前10時過ぎ)、駐車場で休憩して展望台での写真撮影やら売店でうろうろしていました。暫くして、先程出会ったソロの女性が下山して来ました。「どうでしたか?」と尋ねると、「やはり無理みたいだから、下山しました。」と、答えられました。

美瑛の宿泊地に戻り、夜のニュースを見ていたら「千葉県の男性(50歳)が十勝岳で遭難、救助要請。」と報道されていました。その方は、私と同じ望岳台から、十勝岳を登山されました。内容としては、午前11時30分頃から登り初め、頂上に到着後、午後3時頃下山途中に道に迷ったと携帯にて救助要請が有りました。捜索隊員が救助に向かいましたが、日没の為、明日の朝からヘリを飛ばす予定で同日の捜索は打ち切られました。午後7時頃に携帯に電話をしても、通じなかったそうです。

翌日に捜索が再開され、携帯の発信された位置情報から標高1800mの所の登山道から150m離れた所に上向きで倒れていた遭難者を発見したそうです。ヘリでの遭難者救助をするも、死亡が確認されました。

亡くなった方の、登山歴や技量を私は知る由も有りませんので、憶測での意見は憚られますが………。

救助要請の時ウインドブレーカーを着て、おにぎりと水を持参しているとの話でした。亡くなった方を鞭打つ気持ちは、いささかも有りませんが、当日の天候としては防寒対策が不足していたのではないでしょうか?登山開始時刻も、少し遅すぎる感じがします。お天気が良ければ何の問題も無かったでしょうが………。

やはり、北海道の山々を登る時はツェルトか簡易的な保温用アルミシートを持参すべきと思いました。当日の夜は、風も強くて気温は氷点下になっていたと思います。2009年7月の「トムラウシ山」では、ガイドを含め8名の方が低体温症で亡くなっています。

本州の人達は、私を含め北海道の雄大な景色が観られる山々に憧れを持っていると思います。北海道の2000m級の山々は、本州の3000m級の山々と匹敵すると言われています。また、せっかく北海道へ来たんだから少し無理をしてでも、登りたいと思う気持ちも分からなくは有りません。(簡単に、また今度とは成りませんから。飛行機代、宿泊代、レンタカー代等費用がかかりますから。)

しかし、少しでも無理をしてしまうと遭難や怪我を引き起こしてしまいます。日程にも、予備日を考え余裕を持って行動する事が大切かと思いました。

私の様な、「へたれ」登山者が何を偉そうな事を書いているんだ!と思う人も居るかと思います。しかしながら、私と同じ日に、同じコースを登っていて亡くなってしまった方がいたなんて、本当に残念で仕方有りません。そんな思いでこの日記を書きました。こんな、紅葉が見たかった!

亡くなった、千葉県の男性のご冥福を、お祈り致します。

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