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「大山 秋季例大祭」
今日、大山では山の神様が降りてくるお下り(お行?)、なる祭事が行われてました。山の神様が里に降りてきてその土地の豊穣を祝うってやつですね。大山の神様は、大山祇大神、大雷神、高龗神の三つの神様が祀られています。大山祇大神は日本書紀に登場する山の神様で、山の神様としてはかなり珍しい男の神様。富士山の木花咲耶姫のお父さんになります。
祭事とか神事にはうとい僕ですが、どういう訳かうちのお客さんに多いのが信心深い人達。大山寺の御開帳日に熱心に来る人や、大山の奥の院を土地ではなく、自分の産土神としてお参りする人。娘の安産祈願のお礼に一年に一回、必ずはるばる遠くから来る人や、自分のお寺を持ってなく、全国を巡りながら請われるまま説法を説く禅宗のお坊さん。何故か月に2回程僕と神様の話をしにくるエホバの証人。元プロボクサーのお坊さんとは一緒に酒飲む仲になりました。はてはインド人のトレーダーまで。
どの方とも必ず話がはずみます。宗派は違えど、みんな一様に持ち合わせてるのが自戒、訓戒の精神。僕は罰当たりだからねぇ〜。
そもそも、僕が一年前に登山を始めたきっかけがこの人達。
この人達と話してた時、「お客さんに信心深い人が多いなら、神様に感謝しなきゃいけないわよ」と、葉山在住の「奥様」と呼ばれるセレブ感満々なおばさんにそう言われ、大山の神様に感謝しに行った際。
山の中で食べたセブンのツナマヨとすじこのおにぎりの旨さに感動したのです。
何でコンビニのおにぎりがこんなに旨いんだ?と疑問を持ち、辛いながら山メシの魅力にあがらえず嫌々ながら登山をし続けてるとさすがに同じルートに飽きました。
で、何故か行ってしまったのが、別の山でなく大山のバリエーションルート。エボシ山入山コース。いやあ、素人って怖いですねぇ(´・ω・`)
ここは、雷ノ峰尾根って言う尾根を歩いて見晴台ルートと言う正規ルートに合流するのですが……。
合流する前のバリルートの雷ノ峰尾根をたった一人で、明らかな熊の糞とか、皮が剥がされた白い木の幹に怯えながら歩いてると……。
突然、吹いたんですよ。ザッと音を立てた風が。
その風を受けた時、何故か僕の全身に鳥肌が立ちました。
生まれて初めての体験でした。身体中に鳥肌が立つなんて。いや、おおげさでなく。
その風は、汗だくで息を切らせながら歩いてる僕の身体を冷ましてくれました。
その風が、それまで辛くて余裕のない僕が、太陽の光が奥深い山の中に差し込む美しい情景を楽しむ余裕を与えてくれました。
人工の音のない静寂の中、風の音を楽しむ余裕を与えてくれました。
この時が、僕が、登山にハマった瞬間でした。
楽しいが、辛いをはるかに凌駕した瞬間。
多分、一生忘れないでしょう。
この体験に近かったのが伊勢神宮に行った時に、せっかく日本の最高神にお参りするんだからと、ぽち袋に千円入れたお賽銭をしてから住所氏名を思いながら丹沢大山からここまで来れた事を感謝したあと、何故かカンカン照りのクソ暑い日に一時的に天気雨が降った時くらいです。太陽が照りつける中の一瞬の雨に身体が震えたのを覚えてます(思わず狐を探しました)
お下りの御神体が僕の前を通り過ぎようとした時、今まで無風だったのに突然、あの時の風が何故か吹きました。僕の隣に居た仲居さん達が、涼しいぃ〜、と喜んでいました。
僕は、強風に乱れる前髪を使って後退した生え際を隠そうと……。
いえ!御神体を前にして無様な姿は晒せないと前髪を必死に抑えてたため、前回の様に気持ち良く感じませんでした(´・ω・`)
申し訳ない!
と、言う訳で今回の日記は髪様の話でした。
僕、禿げてませんよ?
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