新型コロナ流行の影響拡大はなかなか止まらない…どころか、ついに登山についても一部の山岳関係団体から登山者たちへ向けての登山自粛要請が出る事態にまでなってしまった。
確かに、登山のために、遠方の山へ集団で交通機関を利用して遠征したりしたら、感染拡大の可能性が高まるのは間違いないだろう。
さらに、経験者ならお分かりかと思うが、夏の富士山登山における山小屋泊などは、どう考えたって3密以外の何ものでもない。富士山以外の山小屋でも、残念ながら「密」は避けなれそうにもない。
そもそも一般的には「登山」は不要不急の行為に該当するだろうし、たとえ泊を伴わない日帰り登山であっても、登山道は狭いことが多く、登山者それぞれの登り下りの速度がかなり違うこともあり、登山者の多い山だと近距離ですれ違う機会も少なくなく、いわゆる「密」の状態が発生するのを防ぐのは困難に近い。
かと言って、感染リスクを避けるためのマスクをして登山する気には到底なれないし(マスクの感染防止効果自体も不明)。
もしかすると、「百名山などの人気のある山への登山は自粛して、平日の登山者が少ない時間帯に近郊の人気薄の山に複数人ではなくあくまで単独で自家用車等を利用してアクセスし、他の登山者とは最低でも10m以上の距離をとって歩き、登頂後は、山頂での滞在時間は1分以内にとどめてすぐに下山。さらに、可能な限りコンビニや飲食店にも寄らず、もちろん登山後の温泉入浴についても控える」と言った方法はありかも、と一瞬思ったのだが、人間の考えることは結構同じであることが多いので、逆にこれまで人気薄だった近郊の山々に、平日、多数の登山者が押しかける状態が発生しないとも限らないし、そもそもそんな登山はあまり楽しくなさそうだ。
やはり、現実的には、当分の間は登山の自粛に徹するしかなさそうだ。
それにしても自粛生活が長くなってしまった。
数少ないメリットとしては、家族である愛猫と一緒に過ごす時間が増えたことと、旅を含めて外出が激減したことにより、意外と出費が抑えられていることくらいだろうか。
個人的には、年明け時点では、今夏の北アルプス剣岳への遠征を計画していたのだが、新型コロナ流行が拡大したのを受けてさすがに断念。
何といっても、あの世界的なスポーツイベントであるオリンピックですら延期になってしまったのだから、個人的な登山計画など延期もしくは中止になっても止むを得ないだろう。
北国でも、いつもの年なら、もう間もなく新緑の夏山シーズンが到来する時期のはずなのに、なんとも恨めしい限り。
新型コロナが収束するまでの間、とりあえずは、これまで同様に自粛生活を続け、登山を含めた外出についてはできるだけ避けるしかないのだろう。
山は逃げないし、明けぬ夜はない。
今はたぶん、辛抱の時なんだろう。