1980年代、インドヒマラヤのK7を初登頂した東京大学スキー山岳部の男の物語を後輩で友人だった著者がノンフィクション物語として書いたもの。
この物語を読むまでは全く知らなかった男だが、色々なエピソードが書かれていて、何となくわかった気がする。
登山では偉業を成し遂げたが、仕事や家庭ではあまり上手く行かず、最期は借金して酒に溺れて46歳で死ぬ。
どうしようもない男だが、純粋で裏表がなく優しくて、みんなに愛された一面があったようだ。
著者曰く、人と人が親しくなるには、優しさだけではなく、自分の強みも弱みもすべて見せる、真っ裸の自分をどれだけ相手に見せられるかとのこと。子供たちにも自分のダメさをきちんと見せていたからこそ、愛されたのだろう。
憧れのK7の頂上、そこには何もなく「普通の頂上だった」と日記に書かれており、ここから登山はすっぱり辞めた。25歳だった。
この男は頂上に何を求めていたんだろうか。
そして私が頂上に求めているのは何なんだろうか。
いつまで登山続けるのだろうか。私は現在42歳。
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