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そんな信州へのバイク旅の最後に松本に寄った時のことです。夏のツーリングだったのでとても暑く、のどがからからに乾いていてふと立ち寄った和菓子屋でお茶をいただいて生き返ったことがいつまでも記憶の彼方に残っていました。自分より少し年上の美しい女性店員さん(若女将だと勝手に思っていました)とお話をしたことが一人旅の中でささやかな思い出となっていました。滞在時間はほんの10分程度だったと思います。名前も覚えていない和菓子屋さんに行ってお礼を言いたい。何よりその店員さんにお会いしたいそんな思いを持って何十年も経ってしまいました。
時は経ち、娘が松本でお世話になっている関係で訪れる機会がありました。ふとそのことを思い出し、そうだあの和菓子屋を探してみようと思い立ちました。はるか昔の記憶をたどると中町通りの突き当りの角にあった和菓子屋さんだとわかりました。現在はそこは違うお店となっていて当然お目当ての店員さんもいません。近くに別の和菓子屋さん(竹風堂←ここも大変雰囲気の良いお店)があり、ここかな?とも思いましたが何か記憶と違う。店員さんに聞いてみたところやはり角には翁堂というお店がありましたが数年前にお店は閉められたとのこと。あきらめて帰ろうと思いましたが、積年の思いは消えがたく、更に別のお店で聞き込んだところ本店が近くにあることがわかりました。ここまできたからには徹底的に調べてみたい気持ちがおこり、訪ねてみたところ店の中にはベテランの女性店員さん一人。しかしどうも面影は違い、私の話を伝えると別の人らしい。それでは店長さんに聞いてみましょうということになり、恐縮ながら店長さんを呼んでくれました。店長さんの話だと25年ぐらい前だと諏訪から来てた人だと思うということで現在はお店にはいないことを教えてくれました。私の個人的な思い出はここで終結となり、昔の夏の日の一幕は永遠に淡い思い出となりました。かすかな切なさを感じながら埼玉への帰路につきました。
追記:竹風堂、翁堂それぞれから和菓子購入して帰りました。
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