![]() |
わが生い出でし国にては西おもてに見えし山なり。
その山のさま、いと世に見えぬさまなり。
さまことなる山の姿の、紺青を塗りたるようなるに、雪の消ゆる世もなくつもりたれば、色濃き衣に、白き衵(あこめ)着たらむやうに見えて、山のいただきの少し平らぎたるより、けぶりは立ちのぼる。
夕暮れは火の燃えたつも見ゆ〕
父[孝標(たかすえ)]の上総の国の国司としての3年の任期が終わり、東海道を京へのぼる旅の途中、駿河の国での一文(作者はこの時13才)。
この物語を現代文で読んで、古い物語等に関心を持ちました。
作者は物語が大好きな少女でした。
〔(姉や継母などから)その物語、かの物語、光源氏のあるようなど、ところどころ(暗記していたところ)語るを聞くに、・・・
「京にとく上げたまひて、物語の多くさぶらふなる、あるかぎり見せたまへ」〕
と、等身大の薬師仏に〔身を捨てて額をつき〕祈っていました。
久しぶりに、本を取り出して少しばかり読んでみました。
(痕跡や記録をたどる証より、見てきたという燃える富士やま)居彷人
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する