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先帝の三の御子にぞおはしましける。
よろずのことすぐれておくれたることなく・・・・
道きはめたる才どもなりける〕
中納言の妻[四の君]は、妊娠していました。
喜ぶ妻の父、いぶかる中納言の父、悩む[四の君]、責めない[中納言]、ただ、相手は誰なのかと悩む。
中納言、山寺に隠ると言って吉野山へ行きます。
そこには、美しい二人の娘が気がかりで、出家できない賢人がいました。
[源氏物語]の、[薫]が訪ねた宇治にも二人の娘を抱えた[八の宮]がいました。
「似てるな」と思っていると、その事が解説にも書いてありました。
向かう道中で
〔九月ばかりなれば、むらむら気色ばみ行く山の景色もあはれなるに・・・〕
*むらむら=まだらな様子(語釈より)
中納言〈涙しも さきに立つこそ あやしけれ 背くたびにもあらぬ山路を〉
(涙がさきにたつなんて、出家する旅でもないのに)
👓以前に読んだ[田辺聖子訳]で、今読んでいるあたりを読んでみました。
(その訳は「それじゃ僕も」などとある。訳者のつけた名前もあって)居彷人
【写真】ヤブラン/山菅(やますげ)
〈山菅の 乱れ恋ひのみ 為(せ)しめつつ 逢はぬ妹かも 年は経につつ〉
柿本人麻呂(万葉集)
(山菅の根が乱れているように、心を乱れさすばかりでお前はちっとも逢ってくれない。年月ばかりがいたずらに過ぎてゆくというのに)万葉四季の花より
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