それ以前には「北海道いい旅研究室」という本で、編集者と秋葉實さんという松浦武四郎研究者の対談などが連載されていたのを読んで、あまりの想いの熱さに多少引き気味だったけど、その後武四郎関連の何冊かの本を読むうちにこちらも感染したようだ。
「松浦武四郎入門」は、松阪市教育委員会の学芸員の山本命さんが書いた本で、入門編とあるものの、武四郎という人物を理解するのに必要な年表、地図、写真などの資料・情報が散りばめられており、マムシに噛まれて入院していた時熟読させてもらった。
今月初め、新聞に「がいなもん松浦武四郎一代」という「小説」が出版され、作者が武四郎記念館を訪れたとの記事が出ていたが、「小説」ということと。「あまり有名でない作家」の作品ということで多少眉に唾をつけながらも昨日読了。
感想は作者の腕の良さに感心するとともに、久しぶりに面白い小説を読んだなということ。
江戸・明治期の浮世絵絵師河鍋暁斎の娘を通して武四郎を描くことで、蝦夷地探検家というだけではない武四郎の様々な(多少おかしいと言っても良い)人物像を提示していて、自分自身の思う北海道の武四郎というイメージを大きく変えさせられた。
作者を検索していたら、現在松阪市の広報に「週刊武四郎」という文章を連載中で、小説に出て来たエピソードをより詳しく知ることが出来、まだしばらくの間楽しめそう。
松浦武四郎の面白さは、自由に人生を生きてきた人物への、いろいろなしがらみの中で、中途半端にしか生きられない自分自身の心に響くものが多いためかもしれない。
kamiishiさん、こんにちは。
そうですね、読書する時間があれば、お山に登っていますね。
松浦武四郎さんは、道内の人々から見れば、神様かも知れません。
このお方は本土でも尽力されています。私の好きな山のひとつに「大台ケ原」がありますが、ここでも、自費で山小屋を建てたり、少しでも遭難を減らすために道標を設置したそうです。心から「山を愛して」いたのかも知れません。
私も、購入して読んでみます。
paceさんこんばんは。武四郎の大台ケ原への想いはなかなか複雑で、役行者や弘法大師の向こうを張って開山するんだという思いもあったようです。
本人は死んだら大台ケ原に墓を建ててくれと言い残していたようですが、周囲の反対(山奥まで墓参りに行くのは大変なので)で、結局都内にお墓がつくられたようです。そのあたりのことは本を読む楽しみに。
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